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#31 虎に翼より〜石を投げたいお年頃②〜

こちらの続き。

私に石を投げたくて仕方ない彼のことはワクイさん(仮名)とする。

なぜワクイさんにしたか?
日本のプロ野球で歴代の暴投数の多いピッチャーを調べたら、
現役投手でNo.1が涌井秀章投手だったので。

ちなみに歴代一位は
マサカリ投法
サンデー兆治でおなじみの
故村田兆治投手。
(アラフィフ以上にしか刺さらない情報…)


前回は
全体の会議と言う場で
完全に論破(…というレベルでもない単なる説明)されたワクイさん?

ならば今度は…
と、彼なりに隠し球を投げてきた(つもり)
満を持して
振りかぶった、ピッチャーワクイ。

【提案内容】

毎年1月に行われている〇〇のイベントですが、
△△△部(私の所属する部署)も参加することで、社内外の交流も活性化し、事業全般の推進が促されると思います。

【意訳】

あおば、この間の会議

てめーはパートの分際で
オレに盾突きやがって(説明しただけ)
全体の場(あなたが勝手に暴走しただけ)で
オレに恥をかかせやがって(単なる自爆)
許さねーぞ

しかしオレは気がついたらからな。
△△△部なのに〇〇のイベント、スルーしてんだろ?
オレ気がついちゃったもんね
全体の場で指摘してやるから
今年から、ちゃんと休日出勤しろよなっ!

【実際】

当時の私はパートではあるが、専門職だったので、必要に応じて残業や休日出勤もあった。
支店の規模が小さく、正社員さんの頭数が足りない(例:病休・介護休・産休・育休)と、本来正社員さんが担う役を引き受けざるを得ない場合もあった。

ここでワクイさんが指摘する
「〇〇のイベント」というのは、
支店の規模によって担当者や部署が調整可能という性質のものだった。
当時ワクイさんや私が勤務する支店は規模が大きく人数が多かったので、
長年他の部署のベテラン正社員さんのササノさん(仮名・笹野高史さんに似た社員さん)が部下と担っていた。

もちろん、
私も〇〇のイベントは、他の小規模支店で何度も経験しており、
異動してきた時に「この支店の〇〇のイベント担当は他の人がやってくれるのか、ラッキー♡」と思った。

どうやらワクイさん、
今度は、支店の業務の分担をよく調べもせずに、自分の思い込みで(おそらく前の支店の記憶と混同していたと思われる)

〇〇のイベントの担当のはずなのに、
あおばは仕事をしていない!休日出勤しろ!

と提案(糾弾)し始めたのである。

それに対して
「ウチの支店はササノさん達がやってくださっています。」と回答すると、

ワクイさんは、待っていましたとばかりに(おそらく、そう来ると思ったぜと)
次の(思い込みの)一手を繰り出した。

しかし、支店内の〇〇の準備と撤収は、あおばさん達がやってますよね?やっぱり〇〇に参加すべきじゃないですか?

私、ポカーン…。

会議に参加している、きちんと業務分担を把握している人々、ポカーン…。

ササノさん、目と口が微かに笑ってる(ワクイさん、「笑」でよかったね「怒」じゃなくて。ササノさんが貴方と同じ感性だったら体育館の裏に呼出事案でしょう)

うわーこれから私はワクイさんの勘違いを指摘しないといけない。
指摘したらしたで、

また「あおばに恥をかかされた」

ってなるんだろうな
うわーめんどくさー
とは思ったけど、会議の場での公式な「提案(という形を借りた糾弾)」なので、回答しないわけにいかない。

【回答】

ウチの支店の〇〇の準備と撤収も
ササノさん達の部署がしています。

この瞬間の全体の沈黙よ

野球中継なら

ピッチャーワクイ大暴投ーーーっ

とアナウンサーが絶叫するところだ。

私の脳内では
サザエさんのオープニングテーマが流れていた。

お魚咥えたドラねこ(業務の確認怠り)
追いかけて(思い込み)
財布を忘れた愉快なサザエさん(間違いだらけで自爆のワクイさん)
みんなが笑ってるー(みんなが呆れてるー)
おひさまも笑ってるー(ひっこみがつかなくなってるー:字余り)
ルールルルルっルー🎶
今日も(単に)
いい天気(ムダ時間)

いや、愉快じゃない。
長年の被ハラスメント経験で
不愉快なことをコミカルに変換してしまう癖がそうさせてしまう。

その後、
何事もなかったかのように、会議は終了した。
とりあえず誰かに指摘されるような仕事の仕方はしていないつもりだったし、
ワクイさんに同調する人もなかった。(同調しようもない話しだし)

この会議以降、特に何事もなく過ぎ
私は
この会議から2ヶ月ほどで他の支店に異動した。

当時30代だったワクイさんは、現在40代。

従順な後輩に先輩風を吹かせ
目上と権力のある人の前では、
オラオラを隠して、従順でバイタリティのある部下になりすますので

人の裏が読み取れない上司のもとについたら、出世するなーと思ってたら、
案の定、
次の次の支店で平から係長クラスに抜擢されていた。

間違いなくワクイさんは
ここ数年のうちに管理職ポジションになるだろう。

おそらく、私に対する恨みも忘れていないだろう。

しかし
当時の感覚のままで管理職になったら
今後
確実にパワハラで訴えられるだろう。

扱いに窮するクライアントや
自分がトップに立った時に重大なインシデントが発生した場合、対応や解決の策がうまく見出せない時に(たぶん無理)、トカゲの尻尾切りみたいに誰かのせいにして(責任を押し付けて)事態を収めようとするだろう。

彼のこの振る舞いや態度の成分は

①女性や目下の者はサポートしてくれて当たり前、自分たちが最後まで処理しきれない、もしくは面倒になったことを丸投げしても受け容れるのが当たり前
②それに異議を唱える者に対し、異様なまでに憤り、執拗に攻撃を加えようとする

が根底にある。
パワハラ的思考以外のなにものでもない。

虎に翼の時代の話だけではない
今も、その感覚は受け継がれている。
そして、

それを受け容れることが職場の円満さを維持する(歪んだ三方よし的な)という価値観のもとに生きる人もいる。(それが生き甲斐という人もいる)

良いか悪いか
0か100かの二極で論じるつもりはない
仕事をしていれば、色んな事がある。
それぞれに事情もある。

だから
お互い様ではあるけれど
安易に丸投げしたり
一度着手した仕事や
対応したクライアントの対応を
途中から誰かに押し付けることを当たり前にするのは
見通し不足だし、
セルフチェックがなさ過ぎる。 
成長がなさ過ぎる。 

この手のケースやタイプはだいぶ減ってはいるが
なくなってはいない。
それをよしとする(受容れることが美徳または、断れない)風土も残っている。

もう少し自分の頭を使えよと、頑張れよと指摘する人がいないという点に於いて
支店はもとより
業界自体の残念さが伺える経験でもあった。

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