見せかけ
所詮見せかけ
僕という人間は
空っぽなんだ、
僕なんて
偽りの自信を纏わせて
偽りの功績を語るのみ
心を覗くと
あるのはただの身勝手な僕
合理的?
論理的?
偽りの方程式を組み上げて
偽りの答えを導き出すだけ
自分しか気付かない
自分は気付いてしまう
こんな人生、
所詮は砂上の楼閣
見せかけのお城の
天守閣に佇む自分
感じるは焦燥感と罪悪感
敗北感と微かな期待
天守閣が見せる
雄大な夢
大阪城は
簡単に落ちてしまったじゃないか
でも信じよう
自分だけは信じよう
偽りの装飾品で
塗り固められた自分を
自らの手で
可能性を潰し続ける自分を
きっと出来る
虚構を真実に変える事
大坂城は
今も立派に立っているじゃないか
2/7 多田冬