しあわせをもぐもぐする本ができました
ついにエッセイ本が出来上がった。できたてほやほやの本を見てとにかく感動。三年間こつこつと書いてきたものが実際に形になってくれるってすごい。これならいつでも読める。どこにでも持っていける。活動を始めて三周年記念と銘打って作ったものの、何だか不思議な感覚だった。
「私のことを本にしたのね…」
さっそく出来上がった本をぱらぱらめくっていると母が背後に立ちすくんでいた。恨めしげな声で何かを訴えかけてくる。
「うわっ、お母さん!?」
「よくも…と言いたいところだけど、思っていたより可愛いわね」
「でしょ?その節はご協力ありがとうございました」
「まさかこんなに書きためていてるとは思わなかったわ」
実は本の編集中にここでの活動について話したのだが、その時の母は戸惑うというよりも呆れ果てている様子だった。教えたエピソードによっては「こんなこと私言った!?」と驚いたりもしていた。
普段話していることが文章にすると全く印象が変わってしまうことなどにも興味津々で、「私こんなに怖く見えるのね」と笑っていたりもした。
表紙を選ぶ時もいろいろと意見を聞いたりしていたので、喜びもひとしおといった様子だった。しかし問題は母が全く本を読まないタイプということだ。せっかく形にしたのに一文字も読まないのだろう。まあしょうがない。
「よーし!本も届いた記念にティータイムにしよう!」
「はあ…じゃあお湯沸かすから待ってなさいね」
お湯が沸くまでの時間に誤字脱字や落丁などがないか内容をチェックしてみる。すると思ってもいなかったミスが見つかったり、こう書いたら良かったという後悔があったりして頭を抱える場面もあった。けどこんなに綺麗に作ってくれた印刷所の方々にはただただ感謝だ。
あとは紅茶を本にこぼ…
「あんた、せっかくできた本なんだからこぼさないようにしなさいよ」
「んっ!?なんで!」
脳内を読まれた気がして焦った午後だった。
ということで、出来上がった本がこちらになります。
早速購入して下さった方、ありがとうございます!
A6(文庫サイズ)で80ページ。価格は800円となっております。書き下ろしは三篇で、収録されている詳細(サンプルのページなど)は通販サイトにて公開してあります。
長く読み続けることができるようクオリティにこだわりました。赤字ではありますが、基本自己満足なので作って良かったです!ずっと大切にしたい本に仕上がりました。
個人情報が気になって通販はしにくい…という方は多いのではないかと思って、匿名配送にできるところにしてみました。お互いの住所や名前などもわからないのでご安心を。諸事情によりHNが違っていますが、私です。
ご縁がありましたらよろしくお願いします。