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外出自粛で光化学スモッグが減った
神里達博(敬称略)のコラムで、ロックダウンの継続により空の青がきれいに見えるようになったという声に希望を持って今後を生きていこう、みたいな締められ方がされていたのを拝見し、たしかに今年光化学スモッグという単語と無縁だなぁと考えました。
そもそも光化学スモッグとは何か。
工場や事業場あるいは自動車などから大気中に排出された窒素酸化物(NOx)と揮発性有機化合物(VOC)は、太陽光線に含まれる紫外線を受けて化学反応(光化学反応)を起こして変質し、「光化学オキシダント」と総称されるオゾン(O3)、アルデヒド、パーオキシ・アセチル・ナイトレート(PAN)などの酸化性物質が二次的に生成されます。
夏、日射が強く、気温が高く、風が弱いなどの気象条件が重なった場合には、光化学反応によって生成されたこれらの物質が、大気中で拡散されずに(薄まらずに)滞留します。その結果、空が霞んで、白いモヤがかかったような状態になることがあり、遠くの山や建物などが霞んで見えにくくなることがあります。この状態のことを「光化学スモッグ」が発生しているといいます。
光化学オキシダントが高濃度となる場合には、目や呼吸器などの粘膜を刺激して、健康被害が発生することがあります。
人々に認識されたきっかけは1970年当時の女子高生の健康被害が露見したことによるもの(同ページより)だそうで、内容を見ると確かに自動車の排気ガスが行けないということ。窒素酸化物(NOx)と揮発性有機化合物(VOC)を車は出しているんですね。
で、上記コラムを読んでぼくは素直に「人々がきちんと外出自粛しているんだなあ、ちゃんとしてるんだなぁ」と思えた。
つって今年も盆を過ぎるまでぐらいは、夏の暑さよりも夏の雨がいつの間にか定番になってしまったという実情を持つ例年と同じくある程度空は雲がカバーしており光化学スモッグ的な化学反応が起こるまでの温度に達さなかった、あるいは化学反応を起こしうる太陽光が地球上に供給されなかった。
しかし一応盆があけるとともに何故か雨もふらなくなると、当然のように8月の気温になり光化学スモッグは起きた。
義務教育なんかの夏休み延長が決まって、子供は嬉しいのか寂しいのかぼくはわかりませんが親世代は間違いなく疲弊していることでしょう。
しかしそんな中、お外で子供に遊んでて欲しくてもオゾン(O3)、アルデヒド、パーオキシ・アセチル・ナイトレート(PAN)のような光化学オキシダントまみれの外に子供を追いやることはそれなりの思いやりを持った親ならできなさそうです。
健康被害の症状である目や喉の痛みって割と洒落にならなさそうです。
それを考えると、7-8月に学級が閉鎖している状態がこれまで保たれてきたという文化は非常に合理的に思える。ただ9月になれば即学校が始まることを考えると、「9月ぐらいいっか」的情緒がどこかしらで働いていたのかとも思わされます。少なくとも2020年以前は。
お読みくださりありがとうございました。
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