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気持ちの良い女達が上京

映画の話、特に黒人が出てくる映画が好きみたいな話をしています。ヘッダ画像をお借りしています。

黒人映画が好きすぎて毎日1つは観たいと思っています。実現できているか?それは難しいところです。なんたってYouTubeで娯楽は完成できてしまうから。

特にモーガン・フリーマンやマハーシャラ・アリみたいに時として脇役にもなる人達に異様に惹かれてしまう。

その中で、今日の1つとしてこの前選んだフェンスはきつい映画だった。やな映画でした。

フェンスがクズな理由

メインの男がいかにしてクズな生き方をしてきたかが、観進めるにつれて這い寄る混沌のようにだんだん解ってくる形式も卑怯だ。これは褒め言葉と言うよりは普通にけなしに近いかも知れない。

監督の名前を見て驚きました。デンゼル・ワシントンです。

デンゼル・ワシントンが監督で驚いたのか、というと少し違う。

ぼくは事前情報というものを全く映画に求めていないため、誰が監督かどうかなんてどうでもいい。

「誰が監督である」という価値観を先入観にして映画を見たくないと思ってしまう。だから映画監督について詳しくなりたくないし、当然事前に知る意味がぼくのなかではない。

経済的にはあるかも知れませんが、ぼくは経済とは関係がない。誰が監督した映画かどうかを考えないで経済をやる人がいたら、その人はビジネスマンとして大失格でしょう。

ぼくはさっきからフェンスに対してクズだのカスだの汚い言葉を使っています。これはメインの男を心底クズだと思ったため。映画に等身大に向きすぎて、客観的な視点が得られなくなっている状態です。鉄を熱いうちに打っている。

つまりデンゼル・ワシントンに話が戻ります。俳優としての彼をぼくはとても少し知っていたが、監督までしているなんて思わなかった。

デンゼル・ワシントンはトロイ・マキソンという男を演じており、ぼくがヘイトをぶつけているのもこの男です。

そしてぼくはこのクズ野郎がデンゼル・ワシントンだということに気づかなかった。前述モーガン・フリーマンやマハーシャラ・アリのようにきちんと顔を覚えていないのかも知れない。終わってから愕然としました。この最悪な男があの有名なデンゼル・ワシントンだったのかと。

デンゼル・ワシントンは見事にこの男にヘイトが向くように視聴者を操り、ぼくは見事にその手腕に乗せられた。ただひとえにデンゼル・ワシントンという男がすごいのでしょう。

ただぼくはモーガン・フリーマンみたいにデンゼルが出る映画を見続けたいとは思わなかった。それはこの映画の読後感みたいなものが上記のように心を揺り動かしすぎたためでしょう。

心の揺り動かし方には様々なやりようがありますが、フェンスに限っては「欲しい動かし方」ではなかった。ガソリンの香りがしても、どのようにその液体が揺れるかどうかはわからない。

これは浅井健一というミュージシャンが書いた歌にインスパイアされた表現です。


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中村風景
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