醜悪な女の演技がうますぎる
これはバーン・アフター・リーディングの前に恋愛適齢期を見たらどちらでもフランシス・マクドーマンドが出ていて、しかもそのどちらにもぼくは嫌悪感を抱いたのでこの人の演技はまじもんなんだと思ったというものです。ヘッダ画像をお借りしています。
マジでこの人、視聴者に拒絶感を抱かせるのがうますぎる。話つうじない感じとか、衣装とかメイクとか色んな人の手助けもあってのことだろうけどその身体的特徴とかを隠してあげることなくフランシスの持つ身体というメディア上に表現させるために制作側がちからを結集させることがわかる。つまりクソみてえな女をえがくために全員一丸となっている感じだ。
恋愛適齢期のときもなんすかこの人……と、ニコルソンにいきなりナイフをぶっ刺そうとするような人だった(もちろんこの時点でニコルソンが不審者なのでやむを得なくはある)。でも後から後から一個ずつ念入りに主役のなにかを否定してくる感じ、演技なのだから恐ろしい。あんな女が身近にいたらマジで最悪だというのを念入りに再現して視聴者の心を折り続ける。
そしてバーン・アフター・リーディングはまさしく悪の主人公って感じですかね。恋愛適齢期どころじゃないぐらい適齢を過ぎた女が見苦しくその立場にしがみつくんじゃなくて、その立場を越権した金を得ようと必死になるあたりがもう見ててつらい。なんか知らないけどジムで働いてる相棒のブラッド・ピットがいなかったらマジで地獄って感じの話です。
ウケることにぼくはテイカーズという黒人泥棒物語を楽しんでたら、全然テイカーズ自体に文句ないのに急激にブラッド・ピットがなにかしょうもない活躍をする話がみたくなってしまったので急にバーン・アフター・リーディングを見始めたことによるものであり天啓みたいで恐ろしい。
あまりにもワンスアポンアタイムインアメリカのブラッド・ピットが良すぎた。その幻影にぼくは今もうなされているのでしょう。
話を戻すとこの映画ではジョージ・クルーニーが見上げたカスで、それにいろんな人が振り回されるようなアレでもあるんだけど、そもそもがジョン・マルコヴィッチによくわからん不幸が訪れまくり、その妻がまずカスいんだけどジョージ・クルーニーも全然悪くて……と。その全く嬉しくない恩恵をフランシスも受ける。
フランシスは幸せな結婚を決めるために全身整形をすることにしか命の全てが向いておらず、手術には法外な金がかかるから話が進んでいく。今度はそれにジョージ・クルーニー以外が巻き込まれていく。ジャンルを見ないで見ようとしてマジで良かった映画だと思う。コメディなのかクソ真面目なのか……現時点で見終わってなくて全然わからない。
ジョン・マルコヴィッチはベルベットバズソーで初めて見たんだけどこの映画ではファンキーなエヴァンゲリオン量産型みたいな人であり非常にチャーミングである。もちろんぼくは物語の敵は大嫌いなのでエヴァンゲリオン量産型は大嫌いなのだが。
フランシス・マクドーマンドについてはこのADHD?のような背景も相まってエブリシングエブリウェアの主役をやろうとすればできた、適任だったんじゃないかとも思う。
発達障害とかADHDとかを演じなければならないなんて普通の演技に比べて異様にハードルが高いと思う。バーン・アフター・リーディングの感想は見終わったらまた改めて書きたい。