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自由が丘 ネコ日記 クリボーの家猫修行 25日目 去勢の日

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クリボーの家猫修行 21日目

クリボーの去勢を迷っていたその日の前日、以前から知る獣医にメッセージを送り相談した。
すぐに去勢して、ケージから出し様子を見ましょうというもの。この獣医も当然のことながら、ネコ本来の姿に戻すべきで、クリボーは何も悪いことをしているのではなく、普通に反応をしているだけだと言い切ります。

至極真っ当な意見。だから僕は判断に困っていた。ケージの外に出して、あまりの声で近所から苦情が来たら、、、。と話すと、キッパリとリリースしか無いと。
僕はネコの一生に関する決断をしなければなりません、野良子に関わる多くの人は、家猫以上にこのことに悩まされます。

ケージから出すことで、家庭内ノラとなり、一生慣れることは無い個体もいます。Youtubeではうまく順化された映像ばかりですが、実際はそうではありません。保護猫ボランティアさんの映像では、家庭内ノラになり、4歳ほどで腎不全ステージ4となりますが、その人慣れせず、凶暴性を持ったまま、補液することも困難、薬も困難、治療も困難。ネコにとっての幸せは何かと考えさせられ、何もしない選択をする。何のための保護なのかと考えさせられます。

僕の前だと寛いでるように見えるクリボー

その獣医はさらに僕に言います。ダメになるのはネコよりも人間の方が先だと。僕は疲れがピークに来つつあります。まともな判断も出来ていないようだったのです。

僕はここで決心しました。去勢をする。そしてケージでしばらく飼い、部屋に放ってもずっと鳴くようであればリリースする。
決めたからには僕は割と早く行動に出ます。
翌朝までにあのクリボーをケージに入れ、午前中には病院に連れて行かねばなりません。

そこで思い出したのが、以前、病院から連れて帰った時にケージにキャリーケースに入れておいたら、再び自分からケースにはまりこんでいたこと。スムーズに捕獲するにはこれだと思いつき、ケージの1階トイレの隣に、キャリーケースの上蓋を開けて置いておきました。

深夜3時ごろに少し静かだなとケージを覗きに行くと、キャリーケースにはまり込んでいました。ケージの隙間から手を入れて蓋を押さえ、さっとケージを開けて、ケースの上蓋をロックしました。うまくいきました!

さて、これで11時ごろに家を出て、病院に向かえます。
クリボーはあっという間に観念しタクシーでも静かにしています。
病院に到着、お願いしますとクリボーを渡します。
時間があるので、一旦、うちに帰ることにしました。

クリボーのいない家、ひと月ぶりです。開放感、自由になれたという僕にはネコがいることで、相当な心労がかかっていることに気がついています。
まだ終わったわけじゃない。また態勢を立て直して戦わねばなりません。。。

術後の何だかかわいいクリボー

麻酔から覚めてたので、迎えに来てくれと連絡があり、クリボーを迎えに行くと、獣医はとても大人しく、僕のいうような凶暴性も無かったと。
家猫以上に家猫で、ただとても頭が良さそうなので、そこは注意した方がいいとアドバイスをもらいました。
そして最後まで一言も鳴き声を聞かなかったそうです。

クリボーは僕にだけ、その本当の姿を見せるようで、僕以外にはクリボーは、全く黙ってしまい。ただただ静かにしている。
僕はクリボーを連れて帰って、今後のことを考えねばなりません。

続きます。

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クリボーの家猫修行30日目

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Hirolie  Matsumoto
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