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嫌いな人いる? ~ 陽気なギャングが地球を回す ~
最近、古本屋をめぐっては古い小説を探している。
普段はノンフィクションがほとんどなので、小説はあまり読まないのだが、これはたぶん娘の影響である。
娘はスマホを持つ条件として1ヶ月に1冊の本を読むこととなっている。
その題材として何か面白いものがないかと私も一緒になって探しているうちに小説の読む量が増えているのだ。
私自身、小説は気軽に読みたいと思っているので内容やテーマはあまり重たくないものを選びがちである。
伊坂幸太郎の「陽気なギャングが地球を回す」は伊坂作品の中でも初期のものになるが、伊坂作品の特徴としてテンポ感のよいストーリー展開や、個性的な登場人物、物語のなかで出てくる名言、随所に張り巡らされた伏線回収などがあると思うが、こちらの作品も見事にそれらが集約されており、存分に伊坂ワールドを堪能できる作品となっている。
内容としては特殊能力を持った個性的な4人組が「もっとも美しい」銀行強盗を行うというものであるが、こんなん嫌いな人いないでしょう。
ジャンプで育った世代は特殊能力、共闘が大好きなはずだ。
作品の読みやすさとテンポ感もあると思うが、先日の講習会の癒やしにと持っていったが結局行きのJRの道中と飛行機、渡航先のホテルまでの道中でほぼ読み終えてしまった。
渡航先では列車接続の待ち時間がいいところすぎて、乗り換えを見過ごす寸前だったぐらい危なかった。
それぐらいのめり込むこと必至の作品であった。
個性的なキャラクターは脇役に至るまでどれも際立って魅力的である。
中でも響野のキャラはかなり立っている。
彼がまくしたてる「トリビア」もかなり勉強になることが多い。
こんな陽気な悪党ばかりであれば、世の中の犯罪もちょっとはましになるだろうと思う。
疲れた頭にはこのようなライトでスカッとする痛快な作品よく効く。
とりあえず、同シリーズは制覇しようと思います。
#読書 #読了 #読書感想 #推薦図書 #伊坂幸太郎 #陽気なギャングが地球を回す 。
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