感覚を支配する ~ 最新脳科学でわかった五感の驚異 ~
私の仕事にとって「感覚」はなくてはならないものである。
患者さんや選手のありとあらゆる感覚を支配して、痛みをコントロールしたり、身体の動きを変化させたりする。
私がここまで感覚に拘るようになったのは10年ほど前に参加したある講習会がきっかけであった。
それまで私が相手をしていたのはたしかに相手の関節だったり、筋肉だったり、骨だったり、皮膚だったりで自分の与えている刺激が感覚としてどのように相手に伝わり、そして身体や脳に影響を与えているのかをほとんど考慮せずに治療を行ってい