ノーモア ヒバクシャ そしてピカソのゲルニカに思いを馳せる
ニホンヒダンキョウ
ヒロシマ
ナガサキ
ヒバクシャ
ノーベル平和賞に「日本被団協」が選ばれた。
発表の際、聞き覚えのある日本語に、選考委員の被団協への敬意を感じた。
選考理由について選考委員は下記のように評価している。
そして受賞についての選考委員の言葉。
小学生の頃、私は祖母の被爆体験を聞いた。
私の隣に座る祖母の声が、涙が、息遣いが、その時の空気が、目を閉じると蘇える。ただ聞いた、と言うのとは違う。
被爆体験とは、涙を流しながら、命を削る思いでしか話せないものだから。
日本被団協の方々は、そんな辛い思いを、自ら何度も繰り返すことで、核なき世界と平和を願って活動をされている。
その事を今、私たちは正面から受け取めなければならない。
自分の命を削ってまで訴える平和。
それがどれだけ過酷で大変なことであるのか。
しかし
今年1月時点での世界の核弾頭の推計総数
この数字を見て、愕然とする。
私は悲しい。恐ろしい。
そして憤りを感じる。
戦争・内戦・紛争の殆どが、領地・資源・政権争い。全てが利権や権力に関わるもの。
私には、自分が欲しいものを力づくで手に入れようとしているようにしかみえない。
私たち人間は何のために言葉を持っているのか。言葉とは自分の思いや考えを伝える事ができるもの。そして同時に、相手の思いや考えを知ることができる方法。
自分が「こうしたい」と考える時には、相手も同じように「こうしたい」と言う考えがあるはず、と思い至らなければならない。
お互いのことを伝え、納得のいかない事があれば、折り合いがつくまで話し合う。
時にはぶつかる事もある。でも、お互いが譲歩し、歩み寄るべきもの。
私はこの言葉の持つ力を信じたい。
ピカソはスペイン政府からパリ万博スペイン館の壁画製作を依頼され『ゲルニカ』を描いた。
当時内戦下にあったスペイン。
ドイツ空軍の助力を得たフランコの反乱軍が、バスク地方の街「ゲルニカ」を無差別爆撃し、一般市民を多数殺害したことを知り、ピカソはこの作品を描いた。
こんな逸話がある
ピカソはドイツ将校から「ゲルニカを描いたのはあなたか」と聞かれ
「いいえ、あなたたちだ」と答えた。
戦争や紛争がなければ
ゲルニカは生まれなかった
ヒバクシャは生まれなかった
この世には生まれない方がいいものもある。
でも、生まれてしまったものは育てる必要がある。
祖母の戦争体験をどのように育てていくのか。
今回の日本被団協ノーベル平和賞受賞を機に改めて考えている。
ノーモア ウォー
ノーモア ヒバクシャ
そらさんが映画『私は憎まない』についての記事を書かれていました。
今も続くパレスチナとイスラエルの争い。
医師として、父として、人間として。
アブラエーシュ博士の人間性、懐の深さを感じる。