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不足を疑う/108(ひゃくはち)さんの教えまとめ

はじめに:108さんとは

108さんは、願望実現や引き寄せの法則に関する著作や情報発信で知られる方です。代表作『ザ・チケット』では、願望実現のための具体的なメソッドや理論を展開し、多くの読者から支持を得ています。また、公式ブログやYouTubeチャンネルを通じて、引き寄せの法則や潜在意識に関する情報を提供し、読者や視聴者との交流を深めています。
以下、108さんの代表作をまとめましたので、ぜひご覧ください。
ザ・チケット/108(ひゃくはち)

不足を疑う:幻想から充足への転換

はじめに

人間はしばしば、「何かが足りない」という不足感に苛まれる。この不足感は、心理的、社会的、文化的要因が絡み合った複雑な現象である。現代社会においては、消費文化や競争原理がこの感覚をさらに増幅させている。しかし、不足感は本質的には幻想であり、その実像は充足にほかならない。不足感の生成メカニズムを検討し、その幻想性を解明しながら、不足感を疑い、充足感を再発見する方法を探る。



ある朝、目が覚めた瞬間、なんとも言えないざわめきを感じた。いや、悪いことがあったわけじゃない。仕事も順調だし、友人にも恵まれているし、趣味だってある。にもかかわらず、「これで本当にいいのだろうか?」という声が頭の片隅でささやく。

こんな気持ち、あなたも覚えがないだろうか? なんとなく満たされないような、何かが足りない気がするような――まるで、夜中に冷蔵庫を開けたとき、そこに食べたいものがないときのような感覚だ。結局、冷蔵庫の中身が問題なのか、自分の欲望が問題なのかも分からない。

この不思議な感覚の正体、それが「不足感」だ。お金や成功、愛情、あるいは自分自身への満足。いくら追いかけても埋まらないもの。それがどこから来て、なぜ私たちを駆り立てるのか。今日はその謎を解きながら、「あれ、足りてるじゃん」と思える世界へ、一緒に旅に出てみたい。


不足感との出会い

不足感はいつも静かに忍び寄る。目に見えないけれど、確かにそこにいる。私の場合、それと初めて向き合ったのは、社会人になってしばらく経った頃だった。昇進が決まり、周りから「おめでとう」と言われても、なぜか心は重かった。「次はどうしよう」とばかり考えていたからだ。

不思議なことに、手に入れたものは増えているのに、心が軽くなることはなかった。それどころか、次の目標が自動的に設定されるように思えて、「まだ足りない」という気持ちが膨らむばかりだった。

これって、自分だけの話じゃない。ある友人は「もっとお金を稼げば安心できる」と信じていたけれど、昇給するたびに「あともう少し稼げれば」と言い出す。彼はいつも自分の未来のために働いていたけれど、肝心の現在はどこか疲れて見えた。


不足感の正体

この不足感、実際には幻影にすぎない。思い込みのようなものだと気づいたのは、あるとき、自分の頭の中をじっくり覗いてみたからだ。

たとえば、「もっと成功しないと自分には価値がない」と思っているとしよう。でも、誰がそのルールを作ったのか? 親? 学校? それとも社会? 冷静に考えると、その基準はどこにも固定されていないし、他人の期待でしかないことが多い。

こういう信念は、幼い頃から私たちに染みついている。「いい成績を取らないと褒めてもらえない」「失敗するとがっかりされる」。こうした小さな刷り込みが、成長するにつれ、「もっと頑張らないと幸せになれない」という大きな思い込みに変わっていく。

でも本当にそうなのか? 足りないと思わせているもののほとんどは、誰かが勝手に決めた幻想かもしれない。


充足感を見つける方法

じゃあ、どうすればこの不足感から抜け出せるのか? まず試してみたのは「疑う」ことだ。頭の中で「もっと〇〇が必要」と聞こえたら、それに対してこう問いかける。

「それって本当に必要?」 「それがなくても幸せになれるんじゃない?」

たとえば、「もっとお金が必要」と思っていたとき、それを紙に書き出して理由を掘り下げてみた。すると、表面の「必要そうな感じ」の下に隠れていたのは、単なる不安や見栄だった。現実には困っていないのに、「持っているほうがいい」という幻想が心を動かしていた。

次に試したのは、「すでにあるもの」に意識を向けること。朝のコーヒーの香り、肌に触れる風の心地よさ、友人との何気ない会話。こうした何気ない瞬間を大切にすると、なぜか「足りない」という感覚が消えていく。


比較をやめてみる

もう一つの大事なステップは、他人と自分を比べないことだ。比較から生まれるのは、優越感か劣等感かのどちらかだが、どちらも長続きしない。そして、その一瞬の感情のためにエネルギーを浪費していることに気づいた。

あるとき、SNSで他人の華やかな投稿を見て、「自分はまだまだだな」と落ち込んだことがある。でも、それを追いかけるうちに、自分が本当に欲しいものは何だったのかが分からなくなった。だから思い切って「自分のペースで進む」ことを選んだ。すると、不思議なことに心が軽くなった。


不足感を手放す旅の終着点

不足感は、現代社会が作り出した幻想のようなものだ。手に入れても消えないし、終わりのないレースのように私たちを追い立てる。でも、それに振り回されなくてもいい。自分が本当に大切にしたいものを見つめ直すことで、不足感は力を失う。

「今の自分にはこれがある」という視点を持つと、世界は驚くほど違って見えるようになる。これは、努力を放棄する話ではない。むしろ、本当に必要なものに集中するための第一歩だ。

さあ、次に「何かが足りない」と感じたら、一度立ち止まってみてほしい。その不足感は、本当に埋めるべきものなのか? もしかしたら、もうすでに満たされているのかもしれない。

冷蔵庫を開けても食べたいものがない夜、目を閉じて、自分の心を見つめてみるといい。その静けさの中に、すでに充足があることに気づけるはずだ。

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