8ヶ月間で8名の採用を広報が後押し。IPテックスタートアップが採用広報で実践した4つのフローとは?
人材採用の競争が激しい昨今。自社に合った優秀な人材を集めるため、求職者に対して広報活動を行う「採用広報」に力を入れる企業が増えています。
しかし、採用を目的とした広報活動は、工数がかかる上に中長期的な運用が必要。採用広報に関わる全てのタスクを自社内でまかなうには、大きな労力を伴います。
「ふたり広報」では、企業のこのような課題を解決するために、企業規模や成長フェーズにあわせた「伴走型の広報支援」を行なっています。
2022年1月のチーム発足以来、支援をさせていただいた企業は50社以上。
今回は、その中から2023年6月から広報活動をサポートをする、IPテックスタートアップ「株式会社Wunderbar(ヴンダーバー)」様の事例をご紹介します。
採用広報と人事の連動性を高めてから、社員数が倍に増えたというWunderbar。
スタートアップ企業における広報のリアルな課題や、ふたり広報と共に行った具体的な施策、そしてどのような成果に結びついたのかについて、取締役CPOの伊藤さんに話を伺いました。
会社が成長期を迎える中、採用を目的とした広報活動が必要だった
── 広報支援のお話をいただいた時点では、社内に専任の広報担当者の方はいませんでしたが、どのような理由から広報を強化したいと考えたのでしょうか。
昨年の今頃は、会社を支えるメンバーが経営陣も含めて6〜7名ほどでした。
一方で、主力事業である「Skettt」の売上は順調に推移していて、会社としてもシリーズAに移行する大切な時期。圧倒的な人手不足を解消するために、採用広報に力を入れたいという想いがありました。
当時は、「Wantedly」を運用していたものの、会社の魅力を十分に伝えきれておらず、拡散力も弱くコンテンツが届けたい人に届いていない状態で。多くの人に読んでもらえるような、「強いコンテンツづくり」が必要でした。
とはいえ、当然社内でのリソースは無く、コンテンツやプラットフォームに関する専門的な知識は持ち合わせていなかったため、立ち上げは広報を専門とする方に依頼することにしたんです。
── 数ある広報支援サービスの中で、なぜ「ふたり広報」を選ばれたのでしょうか?
ふたり広報の代表・あいさんの、「発信力や推進力」が決め手になりましたね。
当時の私達は、PRイベントを開催したり、メディアからの取材を積極的に獲得したりすることを最優先課題とはしていませんでした。それよりも、人を惹きつけるコンテンツづくりや、SNS発信など企業としての「意思表示」が大切だと考えていたんです。
その点、あいさんは個人でもふたり広報でも、noteやX(旧Twitter)で常に新しい情報を発信しています。
複数の企業のコンテンツ制作実績と発信力のある、ふたり広報に支援をお願いすることで、Wunderbarとしても露出度を上げ、まずは認知を増やしたいと考えていました。
── 具体的には、どのような採用コンテンツづくりを目指していましたか?
採用広報とコーポレート広報を担う、noteアカウントを育てていきたいと考えていました。
運用の目的は大きく2つあります。1つ目は、コンテンツを通してWunderbarを知ってもらい、求職者の応募数を増やすこと。2つ目は、Wunderbarのカルチャーに合う人材の採用です。
企業風土にマッチしない人材の採用は、企業、求職者双方にとって良いことがありません。あくまでも、WunderbarのMVVや社風が正しく伝わるコンテンツづくりを目指していましたね。
将来的な目標は広報の「内製化」。4つのフェーズで広報活動をサポート
ふたり広報による広報支援は、下記の4つのフローで進みました。
── 採用コンテンツ制作の前に、広報全体の戦略やコンセプト案の提案など、上流過程の設計から携わらせていただきましたが、どのような意図があったのでしょうか?
広報に関わらず、Wunderbarではどの部署でも、上流から整理することで「方向性」をしっかり固めるという方法を採用しています。何か道に迷ったときにも、立ち帰れる指針があれば軸はぶれませんから。
そのため、ふたり広報には、最初の1ヶ月間で広報戦略の設計をお願いしました。
全体の広報戦略が決まると、次は採用コンテンツであるnoteのコンセプト案の検討にうつります。
あいさんに、「どのような切り口での発信が有効か」「求職者に刺さる記事はどういったものか」などを解説してもらいながら、複数案をプレゼンしてもらいました。
具体的な連載案や概要など、他社事例も交えながら提案してもらったので、noteに関する具体的な知識が無くても運用イメージが容易に湧きましたね。
── 企画の立案後は、取材・記事執筆・撮影まで任せていただきましたが、成果物に対してどのような印象を持たれましたか?
率直に、ひとつひとつの記事が「読みたくなる」クオリティになっていると感じました。
なかでも、フィリピンで働くメンバーを紹介した記事は特に印象に残っていますね。
こちらは、英語でのアンケート回答をもとに、記事化をお願いしました。離れて働く日本メンバーの印象や、仕事への熱い想いが書かれていて、個人的にも心が動かされました。
撮影も、プロのフォトグラファーが担当しているため、オリジナリティがあり、質の高いコンテンツに仕上がっています。
他にも、Wunderbarの一人目の社員である、足立を紹介した記事もよく読まれています。彼の人柄や入社時からのビジョン、経営陣との関係性もわかるので、求職者の方も当社で働くイメージが湧きやすいと思います。
求職者向けに始めた採用コンテンツではありますが、MVVや社員の内なる想いも深掘りしている記事が多いため、記事が蓄積することでWunderbar内での「インナーブランディング」の役割も果たしてくれていると感じますね。
── 支援が始まって4ヶ月後には、広報専任担当者を1名採用されました。それからは、その方の「育成」を中心に支援させていただいていますよね。
当初から、1年以内にはWunderbar社内に専任広報を置き、広報活動を自走化させたいと考えていました。
しかし、私達経営陣も広報担当者の育成は経験がありませんし、費やす時間も限られます。社内に広報に関するノウハウや相談者も無く、孤独を感じやすい中で、代表のあいさんに「育成係」として伴走していただいていることは非常に助かっています。
新任の広報担当者も、学んだことを忠実に実践しながら急成長しています。一方で、広報にはスキルや知識も必要ですが、社内メンバーを巻き込む力も必要。最年少ながら社内Slackでも積極的に発信するなど、「広報マインド」も身につけれくれています。
彼女のお陰で、「広報が頑張っているから私達も発信しよう!」と、全員が広報になる良い流れができていますね。
半年で8名の入社が決定。事業のスケールに向けた「攻めの広報」へ
── ふたり広報の支援から8ヶ月経ちましたが、当初の目的だった「採用」においては、効果を感じていただいていますか?
効果は感じていますね。具体的には、役員を除いた社員数では8人増え、所属するメンバーは倍以上になりました。
実際に面接をする中でも、「noteやプレスリリースを読みました」と言ってくれる求職者が増えています。自分達の発信している内容が、届けたい相手に着実に届いている実感はありますね。
スタートアップにおいては特に、カルチャーマッチ度が重要です。即効性を狙うのは難しいですが、記事が読まれていることは確かなので、今後も「等身大の発信」を続けていきたいです。
── 今後、ふたり広報にどのような支援を期待していますか?
これから会社としてスケールしていく上で必要となる、新たな広報戦術を一緒に考えて欲しいと思っています。
noteを始めとする、採用コンテンツの企画出しや作成は自走化できている一方で、サービス広報ではまだまだできることがあります。例えば、メディアプロモートを目的としたオフラインイベント開催や、そのためのSNS発信方法など、これからは「攻めの広報活動」にも力を入れていきたいです。
ノウハウや知見が蓄積したものは内製化し、会社として要となる広報活動は、ふたり広報に支援をお願いする。ダイナミックに選択と集中をしていきたいですね。
長期的な支援をしてくれているふたり広報だからこそ、Wunderbarの内情も理解してくれているので、これからも良いパートナーとして会社の成長を支えて欲しいです。
── 最後に、リソースやスキルの不足から広報活動に悩んでいる企業にメッセージをお願いします。
私達のようなスタートアップ企業は特に、専任の広報担当者を置くことは現実的に厳しい場合が多いと思います。とはいえ、プロダクト開発やセールスに注力が必要なシード期に、社内メンバーが広報業務を掛け持ちするのも、会社全体でみれば最適ではありません。
その点、ふたり広報に依頼すれば採用を目的としたnoteを始め、非常に作り込まれたコンテンツを制作・発信することができます。
良心的な価格で、会社のフェーズに合わせた広報支援をカスタマイズしてくれるので、成長途中のスタートアップやベンチャー企業にとって、非常に頼もしい存在だと思います。
── 嬉しいお言葉に励まされました!本日はありがとうございました。
採用広報活動を通じて新しく加わった仲間とともに、更なる事業規模拡大を目指すWunderbar。今後も「攻めの広報」という新たな目標を掲げ、ふたり広報とともに次のステージを駆け抜けます。
ふたり広報は、企業のリソースやご予算に応じた柔軟な広報支援を展開しています。広報専任者がいない、企業のひとり広報としてお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください!
また、今回ご紹介させていただいた「広報戦略プラン」の資料は下記よりダウンロードいただけます。
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