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書評;二宮敦人 著 「最後の医者は...君を願う(下)1

こんにちは、匤成です。今日も二宮敦人(にのみや あつと)氏の「最後の医者は雨上がりの空に君を願う」下巻をレビューします。長くなったので一度切りますね。

※この「君に願う」は定期購読版のマガジンに特別収録されていたのですが、読者が付かなかったので単体版に登録します。

要約:
桐子の隣り合わせになった絵梨の最後、福原父子の関係が悪化した理由と、福原院長の死

桐子の入院生活

かの部分はかなり詳細だ。主人公の“現在”の根になるところなので、念入りに書いていきたい。

桐子は食物アレルギーがたくさんある。数え切れないほどに。だから子供の頃は、明確に何に対してアレルギーがあるのかが特定できるまで食べては発作、食べては発作を繰り返した。

その度に緊急搬送されていて、健康な身体やみんなと同じ事をすること、遊びに行ったり遊園地に行くというごく普通の子供らしい希望さえ望めなかったから、諦めるクセができていたのだ。

梨絵さん

海辺にある、浜海病院という所へ入院していた時、(桐子は毎回ここだったようだ)隣りのベッドに梨絵さんという女性と会う。この絵梨さんというのは福原の母親だ

同じくらいの年齢の子供がおり「治ったら遊園地に行こう」と約束していた。だが、それはもはや治る事のないほど進んだ【子宮体癌】だった。すでに1回発症しており、福原がいた時の入院は再発だったのだ。

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