神戸メリケンパーク界隈/海辺の水彩画
絵・文 岡本 幸雄
神戸の港エリアはいつ訪れても楽しいところ。洒落た構えの店舗にユニークなデザインの建物群、それに船上レストランとすべてがスマートで格好いい。
神戸の街並みは東西に細長く形成されている。しかも、山と街と海が極めて近い。特に神戸メリケンパークを中心とした界隈は、フィッシャーマンズワーフ風のウォーターフロントエリアとして、多くの人々を魅了している。
メリケンパークの西地域には神戸モザイクなどumieエリアのハーバーランドが広がる。商業施設からモザイクエリアに入ると、ここにはフレンチ、イタリアンレストランからお洒落なカフェまでいろいろな飲食店が軒を連ねる。
モザイク2階の海側には大きく張り出した回廊が設けられており、そこからは観光船や大型船が行き来する港内が一望できる。神戸の海を眺めながらランチを楽しむには絶好の場所だ。
メリケンパークは、もともとメリケン波止場周辺を埋め立てて造成したものである。その昔、波止場近くに米国領事館があり、「アメリカン」の英語発音の影響でメリケン波止場と呼ばれるようになったとのこと。
ここには真っ赤に塗られたポートタワー、それとは対照的な真っ白い屋根の海洋博物館、そして豪華客船が横付けするメリケンパークオリエンタルホテルなどが配置されている。その背景にはそれらを誇張するかのような深い緑の六甲山系が横たわっている。公園の一隅にはスターバックスコーヒーが店を構えており、広場一帯ではよくマリン関連イベントが催されている。海とのかかわりが深い神戸ならではのスペースだ。
海から望んだメリケンパーク一帯は、実に優雅で美しい。ここでは、レンズをどちらへ向けても海好きにはたまらない水際風景が360度展開する。海の神戸の玄関口にもっともふさわしいビジュアルエリアである。