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FURUNOアングラー、アメリカへ!マイアミインターナショナルボートショーレポート!!

ボートフィッシングの本場、アメリカ。多くの方々がマリンレジャーを楽しんでいます。
そのアメリカで2月頃に開催されるマイアミインターナショナルボートショーは世界最大のマリン製品の展示会。30カ国から1000社以上のマリン系企業が集結し、来場者も10万人以上なのだとか。
この展示会にはフルノの子会社であるFURUNO USAが出展しており、メジャー製品から最新機種まで幅広く展示しています。

このボートショーに合わせてフルノ本社からも何名か渡米しているのですが、今回なんとFURUNOアングラーとしてnoteでも何度か登場している津島さんが参加することになりました。
ということで、noteのためにも取材してきて!と依頼したところ快く快諾してくれました。

それでは津島さんによるマイアミインターナショナルボートショーレポートです!

マイアミの海をバックに

マリン製品の祭典!マイアミインターナショナルボートショー!!

マイアミインターナショナルボートショーの感想をまずざっくりと聞いてみたところ「めっちゃデカいです!」の一言。
日本最大級のボートショーは横浜のジャパンインターナショナルボートショーですが、会場の規模も人の数も、展示の規模もケタ違いだったそう。
日本のボートショーは1日あればある程度回ることができるのに対して、マイアミは展示場が6つもあり、2~3日あっても全ては堪能できないのだとか。

屋外展示場では大量の展示ボートが並んでいる
屋内展示では所狭しと様々な企業のブースが並んでいる

津島さん「エンジニアとしてこれからの製品開発の調査のために参加しましたが、ボート好きとしても憧れの場所なので、感動も大きかったですね。
日本では見かけないメーカーの機器や装備も見れましたし、市場におけるフルノのポジションも感じ取ることができたと思います。
ボートショーの前後にはFURUNO USAの方々や現地のテスターさんとも意見交換させていただき、全体を通して非常に良い経験をしてきました」

ボートフィッシングの本場と言われるだけあって、ボートの構造や周辺装備のバラエティも多岐に渡るとのこと。航海計器だけに注目するのではなく、船全体を注視してモノづくりをしていかなければ!と感じたそうです。

アプリメーカーのブースでは他社製品と横並びの展示をされていることも。
いろいろ意識してしまいますね。

夢の世界!? ボートのサイズもお値段もメジャー級!

そんなマイアミボートショーで特に目を引いたのは"メガヨット"と呼ばれる超大型艇の展示とのこと。

100m以上のメガヨット、これでも個人向けだそう。

津島さん「エンジニア的には航海計器に着目して会場を回っていたんですが、メガヨットの展示に関しては終始目が点になっていたと思います(笑)
私は普段カジキ釣りのクルーとしてクルーザーに乗っていて、そのボートでもサイズ・価格ともに考えられないようなレベルなんですが、メガヨットはそれを遥かに凌駕しています」

メガヨットは1隻の価格は数百億円以上。
津島さんに色々写真を見せてもらった中で、一番驚いたのは内装品の照明。照明1つでなんと100万円以上、、、まさに異次元の世界でした。

え、この照明ひとつが100万円?!

レジャーボートの本場・アメリカのトレンドは?

アメリカに行き、市場の雰囲気を肌で感じた津島さん。
日本のレジャー市場とは異なるトレンドを感じたようです。

津島さん「私も以前から少しずつ耳にしていたことなのですが、船外機艇の大型化が急速に伸びていると感じました。
日本では一般的には船外機艇=小型艇なんですが、アメリカでは35フィート(約10m)を超えるボートでも高馬力の船外機を複数配置して展示されているのが目立ちました。エンジンメーカーも続々と高馬力の船外機をリリースしていますね」

400馬力の船外機、4機掛けのボート。ボート後方の圧力がすごい。

船外機とは船の外に設置されているエンジン(=推進機関)のこと。船内にエンジンがある船内機艇と異なり、エンジンの取り外しができたり、設置する個数やタイプで船の馬力をカスタマイズできるなどのメリットがありますが、なぜ船外機艇がアメリカで流行っているのでしょうか。

津島さん「船外機艇は船内機艇と比べると横幅が狭く軽いので、車で牽引しやすいからだと思いますね。アメリカは道も広いですし、車も大きいので牽引しやすい環境が整っているように感じました。
車でボートを牽引できるといろんな場所に行けますし、マリーナの係留代もかからず維持費も抑えられます。街中でボートを牽引している車もよく見かけましたので、日常にボートが溶け込んでいるなと思いました」

車の目の前がボート、なんてこともよくあるのだとか。
展示会でもボートの牽引の展示。積載幅をオーバーするためまさかの斜め積み。
なんとしても牽引するぞというアメリカ人の意地を感じます。

今回のアメリカ出張で津島さんが一番驚いたのが、"アメリカはボートが生活に根付いている"ということだったそうです。
展示会の大きさや街中で車に牽引されているボートを見かけたこと以外にも感じる機会は多かったそうです。

津島さん「ハーバーの倉庫を見学させていただいたんですが、広い倉庫に莫大な数のボートが保管されている光景は圧倒的でしたね。こんなにもボートがあるのかと。
そしてふと海を見るとボートでレストランに向かう家族が目に映りました。

私はこれまで釣りをするためにボートに乗ってきたので、こういう生活のツールとしてボートが使って楽しんでいる様子はかなり衝撃を受けました。
他にもただボートに乗って浮かんだり、ゆっくり運転するだけ、という所謂クルージングとはちょっと違った光景も見られました。純粋にボートに乗ること自体を楽しんでいるようでしたね。
航海機器のエンジニアとして、ユーザーの様々なボートの楽しみ方を知れたのは良い経験になりました」

ボートをずらりと保管している倉庫
レストランへ向かうボート、優雅なクルージングです

マリン製品のメーカーとして、これからも海を身近に

アメリカに行き、多くを学び、より一層自身もモチベーションもかなり上がったという津島さん。今後エンジニアとしてより実力をつけ、またアメリカに行きたいと話します。

津島さん「野球好きな子がメジャーリーグを見に行きたい!というのと同じ感じです。ボート好きとして、そして航海機器のエンジニアとして本場アメリカの市場で人気になるような製品を作るためにも、現地の方々からリアルな意見を聞くことは重要だと思うので、いつかまた行く機会を作りたいですね。
そのためにもっと英語も勉強します!
今回は駐在員に助けてもらってなんとかなりましたが、専門的な内容を齟齬なく相手に伝えるためにも、エンジニアが直接コミュニケーションをとれることは重要だと実感しました」

"こんなに沢山ボート好き、釣り好きの人がいるのに、コアな話がうまくできなくて...なんて勿体無いことをしたんだ!"と悔しそうに英語の必要性を語ってくれました。

今回津島さんから最新のアメリカ市場の状況を伺うことができました。
"日本ではなかなかボート文化が根付くのは難しい"
日本とアメリカでは国民性や環境の違いもあって今はそういう風に感じていますが、マリン製品を作るメーカーとして出来ることはあるはず。
note「海の音 - umi no oto -」を通して海をもっと身近に感じられるような取り組みも続けていきたいと思います。

取材 津島 和亮
執筆 高津こうづ みなと

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