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「学校教育においてアメリカ英語が優勢な国々と、イギリス英語が優勢な国々との比較」


「赤:学校教育においてアメリカ英語が教えられている国、青:学校教育においてイギリス英語が教えられている国」(出典:某SNS)

Ⅰ「学校教育においてアメリカ英語が優勢な国々ついて」

まず第Ⅰ章では、それぞれの地域について、背景、具体的な事例、歴史的経緯、現代の傾向に焦点を当て、アメリカ英語が教育現場で優勢となった理由について述べていきます。


1. 日本・韓国

日本

  • 歴史的背景: 第二次世界大戦後、アメリカは日本の占領政策の一環として教育改革を推進し、その際に英語教育にも影響を与えました。アメリカ文化(映画、音楽、文学など)が戦後の日本社会に浸透し、アメリカ英語が標準として扱われるようになりました。

  • 現代の英語教育: 学校で使われる英語教材(教科書、辞書など)の多くはアメリカ英語の発音や文法を基準にしています。例えば、単語のスペルはアメリカ英語("color"や"favorite")が主に採用されています。

  • TOEFL・TOEICの影響: 日本では大学入試や就職活動でTOEFLやTOEICのスコアが重視されますが、これらの試験はアメリカ英語を基準にして設計されています。

  • アメリカとの経済的繋がり: アメリカは日本にとって最大級の貿易相手国であり、企業や教育機関がアメリカ英語を重要視する傾向があります。


韓国

  • 歴史的背景: 日本同様、韓国も第二次世界大戦後にアメリカとの強い同盟関係を築き、特に朝鮮戦争以降、アメリカの影響力が教育や文化面で顕著になりました。

  • 教育政策: 韓国の英語教育は早期教育が特徴で、小学校からアメリカ英語をベースとしたカリキュラムが組まれています。例えば、リスニングやスピーキングの授業ではアメリカ英語が重視されます。

  • グローバル経済への適応: 韓国企業(例:サムスン、LG、現代自動車)はグローバル市場で活躍しており、アメリカとのビジネスでのコミュニケーションを見据えた教育が行われています。


2. 東南アジア諸国

フィリピン

  • 歴史的背景: 1898年の米西戦争後、フィリピンはアメリカの植民地となり、公用語として英語が導入されました。アメリカの統治下で学校教育が整備され、アメリカ英語が標準化されました。

  • 現代の特徴: 現在でもフィリピンはアメリカ英語に基づく教育を実施しており、コールセンターなどのアウトソーシング産業がアメリカ市場をターゲットにしているため、アメリカ英語が重要視されています。

タイ・インドネシア

  • タイ: 観光業の発展に伴い、英語教育の需要が増加しました。アメリカとの観光業や貿易関係が深いことから、教育現場でもアメリカ英語を中心に採用しています。

  • インドネシア: グローバル市場における競争力を高めるため、アメリカ英語の学習が進められています。インターネットやメディアを通じてアメリカ文化に触れる機会が多い点も影響しています。

シンガポール・マレーシア

  • シンガポールやマレーシアでは歴史的にイギリス英語が採用されていましたが、アメリカのメディアや国際試験(SATやTOEFL)の影響でアメリカ英語の教育が増えています。特にビジネス英語ではアメリカ英語が主流です。


3. サウジアラビア

  • 歴史的背景: サウジアラビアは石油を中心とする経済でアメリカとの結びつきが強く、英語教育にもその影響が及んでいます。アメリカの大学への留学生が多いことも、アメリカ英語を学ぶ理由の一つです。

  • 現代の英語教育: 学校で使われる教材や教科書はアメリカ英語を基準としています。特に医学や工学の分野ではアメリカ英語が重要視されています。


4. ラテンアメリカ北部~中部

  • メキシコ: 地理的にアメリカに近いため、ビジネスや観光でアメリカ英語が必須となっています。移民労働者も多く、彼らが帰国後にアメリカ英語を使うことで普及が進みました。

  • 中米諸国: グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスなどでは、アメリカとの経済的結びつきが強いことから、学校教育でアメリカ英語を採用しています。

  • カリブ海諸国: 観光業でアメリカ人観光客が多いことが、アメリカ英語の教育を推進する要因となっています。


なぜアメリカ英語が広がったのか?

  1. 国際標準としての地位: アメリカは世界最大の経済大国であり、国際ビジネスやテクノロジー分野での主要言語としてアメリカ英語が使用されています。

  2. 試験と留学: TOEFL、TOEIC、SAT、GREなど、国際試験はアメリカ英語を基準にしていることが多い。

  3. メディアと文化: ハリウッド映画、アメリカのテレビ番組、音楽などの影響で、アメリカ英語が「身近な英語」として普及。

  4. 貿易と経済の影響: アメリカとの経済的繋がりが深い国では、実務上アメリカ英語が求められるため、教育にも影響を及ぼしています。

これらの要因が重なり、各国でアメリカ英語が教育標準として採用されているのです。

Ⅱ「学校教育においてイギリス英語が優勢な国々ついて」

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