「2019年~2023年の都道府県別農業産出額ベスト5について」
1.北海道:不動の首位
北海道が一貫して1位を維持している理由は、その圧倒的な農地面積と多様な農産物の生産によるものです。
主力農産物:
米:生産量・品質ともに全国トップクラス(特に「ゆめぴりか」など)。
乳製品:全国の生乳生産の約5割を占める。
小麦・大豆:国内の主要生産地。
ジャガイモ・甜菜:加工食品(ポテトチップス、砂糖など)にも広く利用。
農業の特性:
大規模な機械化農業が可能な広大な土地。
近年の農業技術革新による収穫量の向上。
高付加価値農産物(ブランド米や有機栽培)の生産増加。
加えて、輸出向け農産物の拡大も影響していると考えられます。
数値の変化:
2019年:12,558億円から2023年:13,478億円へと約920億円増加。
年々農業収益が増加しており、地域経済の中心となっています。
2.鹿児島県:畜産王国としての地位
鹿児島県が2位を維持する要因は、その強力な畜産業です。
主力農産物:
豚肉・黒豚:国内有数の生産量と高品質なブランド力。
牛肉(黒毛和牛):特に「鹿児島黒牛」が全国的に有名。
サツマイモ:生産量日本一で、焼酎原料としても活用。
茶:鹿児島茶は全国シェア2位(静岡県に次ぐ)。
畜産業の影響:
畜産関連産業(飼料の生産や畜産加工品の製造)が産出額を押し上げている。
国際的な需要増加(特に和牛)に伴い輸出が拡大。
数値の変化:
2019年:4,890億円から2023年:5,438億円へ約550億円増加。
畜産業が好調なため、全国の農業産出額全体を牽引する役割を果たしています。
3.茨城県:多様な生産品目で安定した地位
茨城県は野菜や果物、花きの生産量で全国トップクラスを誇り、これが安定した3位を支えています。
主力農産物:
野菜:白菜(全国シェア1位)、レンコン、ピーマンなど。
果物:メロン(国内トップクラス)、梨など。
花き:切り花(特にバラやユリ)の生産が盛ん。
米:主に茨城県産のブランド米。
トレンド:
農業のICT(情報通信技術)の活用が進んでおり、収穫量と品質の向上に貢献。
首都圏に近いため、市場流通において有利な位置にある。
数値の変化:
2019年:4,302億円から2023年:4,571億円へ約270億円増加。
安定した伸びを示しており、全国3位の地位を維持。
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