「研究発表やプレゼンテーションの質疑応答をうまく乗り切るコツ!」
今回は、質疑応答の際に役立つ「コツ」を10個の項目に分けて、項目ごとに説明していきます。それぞれの項目について、なぜそのポイントが重要なのか、そしてどう実践するかを具体的に述べていきます。
1. 質問の「疑問詞」を聞き逃さないように
説明: 質問が「何」「なぜ」「どのように」などの疑問詞で始まることがあります。この疑問詞をしっかり聞き取ることで、回答すべき方向性が決まります。たとえば、「なぜ」と聞かれたら理由を求められているので、事実を列挙するのではなく、その背景や原因を説明する必要があります。
重要性: 質問の核心を把握することが、的確な回答の第一歩です。疑問詞を聞き逃すと、質問に対して的外れな回答をしてしまう可能性が高くなります。
実践例: 「この研究の結果が出たのはなぜですか?」という質問には、「結果の背景には◯◯が影響していると考えられます」といった形で、理由を中心に答えるべきです。
2. まずは一言回答で場を落ち着かせる
説明: 質問が出た直後、答えに詰まってしまうことがあります。その際に、場を落ち着かせるために一言「難しい質問ですね」や「興味深い質問です」と答えるだけで、少し時間を稼ぐことができます。
重要性: 焦って即答しようとして、思わぬミスをしてしまうことを防ぐことができます。また、少し余裕を持って考える時間を作り、落ち着いて回答の準備ができます。
実践例: 難しい質問に直面したとき、「それは非常に難しい問いですね。少し考えさせてください。」と言えば、自分にも余裕が生まれ、次の発言がスムーズになります。
3. 考えたことのないことは素直に認める
説明: 質問者からの質問が自分の予想外の内容だったり、あまり考えていなかったテーマに関連していたりすることがあります。その際には、無理に答えを作り出すのではなく、素直に「それは考えたことがありませんでした」と認めることが大切です。
重要性: 無理に答えると、誤解や不正確な情報を伝えるリスクがあります。誠実に「まだ考察していない」と認めることで、信頼を損なうことなく、今後の研究課題として取り組む姿勢を見せられます。
実践例: 「この現象に関する追加データはありますか?」と聞かれたときに、「それはまだ考慮していませんが、今後の研究で検討したいと思います」と答えることが、誠実な態度を示します。
4. ややこしい質問は答えやすいように聞き返す
説明: 質問が複雑だったり、曖昧な表現を含んでいる場合、誤解を避けるために質問の意図を確認するのが賢明です。「その質問は◯◯という意味でしょうか?」と聞き返すことで、相手の意図を理解し、正確に答えることができます。
重要性: 質問の意味を誤解して答えてしまうと、質問者も聴衆も混乱してしまいます。聞き返すことで、明確なコミュニケーションが確保され、より適切な回答を提供できます。
実践例: 質問が曖昧な場合、「つまり、◯◯のことを聞きたいということでよろしいでしょうか?」と聞き返すと、質問者との認識を一致させた上で回答を行うことができます。
5. 質問者に勘違いがありそうなら確認する
説明: 質問者が研究内容やデータに対して誤解している場合、その誤解を確認し訂正することが必要です。たとえば、質問が不正確な仮定に基づいている場合、その前提をまず正すことで、正しい回答に導くことができます。
重要性: 誤解を放置すると、質問に対する正しい回答を行っても、相手に誤った情報が伝わる可能性があります。正確な前提に基づいた質問を確認することで、誤解を解消し、正しい議論ができるようになります。
実践例: 「あなたのデータは◯◯を示していますよね?」という誤解に基づく質問に対して、「実際のデータは△△を示していますが、もしそれに関連する質問であればお答えします」といった具合に、前提を正す対応が有効です。
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