交感神経と筋緊張の関係性
アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏 より
今回は交感神経と筋緊張の関係性についてお伝えします。
患者さんのよくある特徴
このような患者さんを担当したことがある理学療法士は多いのではないでしょうか?
・患者さんが身体に触れるだけで全身の筋緊張が亢進してしまう
・関節や筋を動かしたいのに思うように介入ができない
・触れれば触れるほど、患者さんの力が入ってしまう
・患者さんの回復が遅れる(入院が長引く、再手術になるなど)
・夜、ぐっすり寝れていない
このような場合、筋や関節の問題だけではなく、
自律神経に問題がありそうだなぁと感じるのではないでしょうか。
最近では、一般の人でもテレビやインターネットで調べて、自律神経や交感神経といった言葉を知っていると人も多いと思います。
『交感神経が優位になっていて、筋緊張が亢進している』
と考えられますよね。
でも、この現象、生理学的に説明できますか?
筋収縮は、体性神経系でコントロールされている。
すなわち、皮質からの信号が脊髄を通って筋に向かって収縮が起きる。
その間に自律神経の関与はどうなっているのか?
知りませんよねぇ・・・苦笑
運動の最終的な効果器は骨格筋ですね。
体性神経系に含まれる脊髄前角の運動ニューロンにより支配されています。
一 方、骨格筋の張力は交感神経の刺激やアドレナリンの全身投与によっても変化します。
速筋:単収縮張力の上昇と持続時間の延長
遅筋:単収縮張力の低下と持続時間の短縮
これらの反応は、「火事場のくそ力」の生理学的な説明に使われます。
交感神経は、筋紡錘や筋の侵害受容器などの末梢感覚受容器をも支配することが明らかにされています。伸張反射や屈曲反射などの運動反射をも間接的に制御するので、筋の緊張状態に影響を及ぼすと考えられます。
精神緊張、寒冷などのストレスが骨格筋の緊張を高める機序の一部には筋交感神経活動の促進による持続性伸張反射の充進が関与すると推定されます。
これらの生理学的反応は、臨床において、知っておくべき大切な情報だと強く感じています。
動画での説明はこちらで見れます⭐️
筋緊張と交感神経の繋がり
【運動ど自律神経】
体力科学 1994 43 130~135
名古屋大学環境医学研究所 高次神経統御部門 自律神経行動科学分野
間野忠明先生
この文献に詳しく書いてありますので、ぜひ、読んでみてください。
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アレルギーとたたかう理学療法士
及川文宏より
日本アレルギーリハビリテーション協会
アレルコア
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アレルギーや自律神経に対するリハビリテーションの講習会情報につきましては、以下のHPをご覧ください。
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【今後の研修会予定】
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『自律神経を整えるライフスタイルの実践』
日時 9月8日(日) 10:00〜16:30
(アーカイブ配信:9月11日〜9月30日まで)
会場 神奈川県
各タイトル・講師
『自律神経を整えるために必要な身体の使い方』
理学療法士 及川 文宏
『トレーニング種目から組み立てる自律神経アプローチ』
理学療法士 石井 りえ
『自律神経と体内水と入浴』
理学療法士 後藤 和樹
『自律神経を整えるヨガ的生活』
作業療法士 高橋 志帆
『山登り理学療法士が伝える、歩行と自律神経』
理学療法士 寺島 佑
『自律神経を整えるための睡眠の知識』
理学療法士 本塚 貴裕
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※アーカイブ動画配信:8月21日~9月15日
講師 理学療法士 及川文宏
一般社団法人日本アレルギーリハビリテーション協会
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自律神経セラピストBasicコース(第9期)
【オンライン座学 全9講座】
全9回講座(90分 × 9回)
①-1「概論:自律神経の解剖生理学」
①-2「自律神経を変化させる要因」
①-3「ストレスと自律神経」
②-1「血流(血管)と自律神経」
②-2「内臓と自律神経」
②-3「睡眠と自律神経」
③-1「神経・筋膜の機能解剖」
③-2「排便の運動学」
③-3「便秘の原因」
※自律神経セラピストBasicコースの概要や講座の内容につきましては、こちらからご確認ください。
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自律神経セラピストBasicコース実技研修 in 東京(第9期)
申込受付中:定員になり次第受付終了
<日時> 場所:東京都内
①-4:11月16・17日(土・日)
『脊椎・胸郭・骨盤の評価と介入』
②-4 1月18・19日(土・日)
『血管・内臓の評価と介入』
③-4 3月15・16日(土・日)
『神経・筋・筋膜の評価と介入』
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