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リットリンクが広告費300万円で300万ユーザー達成した戦略

こんにちわ、TieUps inc.(タイアップス) CEOの小原です。
普段Xがメインで発信しています。

僕が代表を務めるTieUpsは、「個人の活動を楽しく表現できる状態を作り、個性を価値に変える」 をミッションに掲げ、個人が生み出すコンテンツ(UGC)を主軸にしたプロダクトを開発しています。

スマートフォンだけで、自分だけのブランディングサイトが構築できる「モバイルノーコードツール」リットリンクがリリースから4年が経過した2025年1月に登録ユーザー数300万ユーザーを突破しました!!🚀

リットリンク(lit.link) は、スマホだけで簡単にプロフィールページを作成できるリンクまとめサービスです。

https://lit.link/


このnoteではリットリンク(lit.link)が、広告費に頼らず300万ユーザーを獲得するにあたって意識した事を、結果として効果が高かったテーマに絞って説明します。

あくまで少ない資金でユーザーが獲得できた実績について書きます。
もっと伸ばせた。。。と言う反省と懺悔は別の機会に🤣!!




1. 伸びるプロダクトのテーマ選び

📈TAMの高さだけでなく、頻度の横幅も見る

プロダクトの立ち上げにおいて、まず最初に重要なのは市場選択です。「当たり前」と思われるかもしれませんが、実際のスタートアップでは、この当たり前が意外にできない(もしくは見逃される)ことがよくると思います。

しかし、もし大きくグロースしていくプロダクトを狙うなら、「使われる人口が多い領域」と「利用頻度が高い領域」の両方を満たすことが理想です。
利用頻度が月に1回しかないプロダクトと、毎日使う可能性があるプロダクトでは、後者のほうが圧倒的に成長しやすい構造になります。

TAMの高さだけでなく、頻度から割り出される面積が、そのプロダクトの最大トラクション力

TAMを描く時にはターゲットユーザー数と、支払い金額で書くことが多いと思いますがこれは事業目線であって、プロダクト目線=トラクションの獲得では、利用頻度を掛け合わせて分析すると良いと思います。

リットリンクがどうかと言うと当初より「更新頻度が低い」ことが懸念でした。 毎日ポストするSNSと比較してプロフィールは、あまり変更することがありません。
ですが、SNSプロフィールにリンクを貼るなどの安定した流入元の確保が見込めるため、更新頻度は低いが高い接触頻度を確保できるとの仮説が立ち良質なプロダクトセグメントであると判断しました。


🚫そのサービス、広告を止めても伸びますか?
リットリンクは初期に月100万円を3ヶ月metaを中心としたディスプレイ広告に出稿し、3ヶ月目には月100万円の広告を止めてもユーザー増加への影響が5%以内になったので広告を止めました。

これができた要因は、後の「3.ユーザーが勝手に来る構造」項に書いている、お金をかけずにユーザーがユーザーを連れてくる構造に企画段階から気づき、それを実行した事でした。

つまり広告は火種🔥という位置付けで、元々初速さえ出れば広告に頼らず成長できるという事を見越して、広告を投下したという感じです。


2. 30以上の競合が出現! 勝ったのはネーミングの力?!

2021年1月にリットリンクを正式リリースして以降、同じようなリンクまとめサービスが国内だけで30以上出てきました。
ところが2025年の今、残っているサービスは数えるほどしかありません。リットリンクより多機能だったり、大企業で広告にしっかり予算を投下しても、なぜかリットリンクに勝てずに撤退したサービスが多かった。
僕は、ほとんどネーミングで勝ったと思ってます(笑)!!

⛰️ブランドとは記憶の積層

これは社内で口酸っぱく言っているテストに出る🤓言葉です。
大事なので2回言います。 「ブランドとは記憶の積層」
つまり、同じ印象の見た目や言葉を何度も繰り返すことにより記憶に残り、記憶に残ったサービス名こそが検索されます。
この記憶性の良さがブランドの成長を支えており、にしたんクリニックなどは「たん、たん、た、たたん!にしたんクリニック」などの、リズミカルなCMで、この記憶の積層をハックしています。

世界的なブランドAppleにおいても、象徴であるリンゴマークは1977年から一貫して使われており、共通のイメージが世界中の人の頭の中にある。 これが揺らいでいると記憶の積層にならず、印象が統一されない。

🍏ゴムゴムの実のような繰り返し言葉

たとえば「ゴムゴム」「ピカピカ」「ペコペコ」といった繰り返し表現は、昔から漫画や子供向けアニメなどでも多用されるとおり、耳に残りやすく、口に出しやすい特徴があります。リットリンクも「lit」と「link」という短い単語を繰り返し使い、ほぼ同じ響きで構成しているので、パッと聞いたときに覚えやすく、頭に残りやすいようにしています。

✏️ドメインと名前を一致させる

リットリンクはサービス名がそのままドメイン(lit.link)になっています。「インターネットでサービスを探す際の導線を最短にする」というコンセプトで、ユーザーにとって覚える文字列をひとつに絞る効果があります。
いちいち「リットリンク」で検索しなくても、URLバーにlit.linkと入力すればOK。これは大きなブランディング上の利点でした。


3. ユーザーが勝手に来る構造

まず前提として、ユーザーがユーザーを連れてくるには、きちんと利用ユーザーが一定の確率で上手に使えているPMFを起こす必要があります。

リットリンクの例で言うと、「まず気に入った背景を選んでもらうこと」がPMFの主要因でした。 他にもアイコンの設定、プロフィール文章の入力、リンクの設定など、完成までやるべきタスクは様々ありますが、背景が最も省エネにお気に入りページの完成まで近づく手段であり、他のどのタスクよりも継続率に影響があると見出しました。

💫リリース前に気がついたユーザーがユーザーを呼ぶ構造

僕たちが注目していたのは「PV(ページビュー)と新規登録率」の関係でした。
1人のユーザーがリットリンクのページを作ってくれると、そこにはある程度のPVが発生します。そしてその訪問者のうち、一定割合が「自分も作ってみようかな」と登録してくれる。1ユーザーあたりの誘発コンバージョン数は微々たる数字ですが、それが何十万、何百万のユーザーになると大きな力になると気がつき、プロダクトの構造特性が良いと気がつきました。

人が人を呼ぶ構造があり、後から追いつくことは難しい。


💣もはやチート?異常なSEO特性

TieUpsの共同創業2名のうち1名の工藤は、元々SEOコンサルタントとして第一線で活躍していました。
lit.linkは正式名を書くと、被リンクになるとようにネーミングしてあります。
被リンクが集まるとドメインパワーが上がり、SEOの記事が上位に上がる。この利点も初期から効果的に活用しSEO記事を量産しました。

見ている方は、時間があったらXのポストに lit.link と書いてみてください。 名前がそのままリンクになります。 そのまま投稿していただければ、lit.linkの被リンクが1つ増え、我々のビジネスがさらに有利になります。

4. 数字に基づいたブランド戦略

ブランドやイメージというと、IT業界では「一部の人やデザイナーのセンス」のように取り扱われる事が多いですが、実は数字で説明できることが殆どだと思っています。

🧐なぜハイブランドはユニセックスになったのか?

ブランド戦略の代表格であるハイブランドの歴史を見ると、1800年代のヨーロッパで貴族や富裕層向けにスタートし、長らく「男性向け」「女性向け」のようにきっぱり分かれていた時代がありました。しかし2000年代以降、多くのハイブランドがユニセックスラインを拡充しています。

理由は単純で、「ターゲットが多い市場に寄せたほうがビジネスが大きくなる」からです。男性か女性かどちらか一方に絞ると、その市場は全人口の半分しか狙えませんが、ユニセックスにすれば単純計算でも倍に近い人数がターゲットになりうる。加えて、ジェンダーレス化や多様性の時代という背景もあって、より幅広い層に受け入れられやすい潮流ができています。

📈イメージは実は定量化できる

羽を広げた鷹の写真を見せたら、強そう、かっこいい、怖いなどと答える人が多いと予想できますが、羽を広げた鷹と青空を組み合わせると、自由と答える人が増加します。

ブランディングやデザインといった領域は「感覚的」だと語られがちです。しかし実際には、ある程度は数字として捉えることができます。

👀自社のサービスに有利な「イメージキーワード」を設定する


リットリンクのサービスカラーをパープルにしたのは、多種多様なパーソナリティを取り込むプロフィールサービスとして、男性でも女性でもない中間の色合いとしてパープルを設定するのが、数学的にも印象的にも妥当だったからです。

他にもZ世代にウケているY2K(2,000年代初期トレンド)というキーワードは、今の10代と親世代の40代の双方に共感されるという意味で、非常に効率が良いという観点での選択でもあります。

このように「かっこいい」「かわいい」だけでなく、そのイメージを数字で捉えて自社にとって有利な、イメージとキーワドを取り込むことが重要です。

5. 今後目指している未来

リットリンクは2025年の中頃にバージョン2.0のリリースを目指しており、使っている皆様が「あっ!」と驚くサービスに進化し生まれ変わるはずです。

そしてその先には夢である「日本発1億ユーザー」の金字塔があります。これは生半可な挑戦ではありません。

このnoteは読んでくださった方が、TieUpsとlit.linkを少しでも応援したり一緒に仲間になりたいと思ってもらえるように書いています。

ご興味のある方は、ぜひご応募いただけると嬉しいです。

また、個人のUGCが集まるプロフィールツールとしてlit.linkを運営していますが、企業の大幅に増加し運用する、UGCコミュニティSaaS「TieUps」も運用しています。

こちらに、ご興味のある企業の方は、こちらからお問い合わせください。


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