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ドラマ「ゆりあ先生の赤い糸」2年目の楽しみ方

一年前のドラマだが、当時も熱心に観ていたけれど、再び観ている。
というのも、優弥役の木戸大聖くんを見たいと思い(推しから癒しを補充したくて!)、見始めたが、やはり昨年同様にドラマの世界観に引き込まれてしまった。

マンガ原作で、冷静になれば現実離れした設定が多出しているが、俳優さん達の演技力により、ぶっ飛んだ設定も自然に受け入れられてしまう。

すばらしい要素は多々あるのだが、私がいちばん惹かれたのは、サブタイトルにも含まれているテーマ、「みんなを愛するゆりあさん」だ。

ゆりあさんはとにかく、血の繋がり、戸籍上の家族など関係なく、自分が大切な人が大切にしている人や物、思いを忖度なく大事にできる人なのだ。そういうところがもかすごく尊敬できるし、憧れるし、私もこうありたいと思う。

常識的に考えれば、「夫の彼氏」、「夫の女友達(のような存在)とその娘達」、「自分の恋人の元妻」とは、距離を置きたいだろうし、嫉妬や憎しみさえ生まれかねない。

それでも、ゆりあさんは、全てを受け入れて愛そうとする。各々にとって幸せなことを探して、それを実現しようとする。その思いに私は、激しく共感した。

自分の49歳という、今の年齢もあると思う。20代や30代では、この「人間愛」には、たどりつけなかったかもしれない。

とはいえ、そんなゆりあさんも、優弥の前では、恋する乙女になってしまうのだけれど。
そこも菅野美穂さんがかわいく演じているので、ドラマのエンタメ要素として非常に満足できる。
もちろん、私の推しの木戸くんも、年齢の差や環境を乗り越えたくなるほど魅力的だ。

私の夫にもし、彼氏もしくは彼女が実はいて(いないと思うけれど)、夫が急に倒れたりして、その恋人やら何やら出てきても、今の私ならみんなで力を合わせて介護したり、その人達の幸せについて考えたりしてしまうかもしれない。(夫を介護するのは、若干ハードルが高いけれど…)

介護も育児も家族だけではできないし、もちろんワンオペでするようなことではない。他人もしくは、プロの力を積極的に借りて、協力して行うべきものだと思う。

それは、ドラマ「海のはじまり」のシングルファーザー夏くんの子育てでも感じたし、「西園寺さんは家事をしない」の「偽家族」でもそう感じた。

血縁や戸籍上の家族だけではなく、近くにいる他人が積極的に関わっていくことの大切さを感じたのだ。
「ゆりあ先生の赤い糸」でも、同様のことを感じた。

私が常日頃から大切にしていること。
「その場にいる大切な人達がみな、心地いい環境でいられるように配慮すること」
その精神が、ゆりあ先生のドラマには流れていた。

それはまた、自分の仕事のスタイルにも通じると思う。

私の仕事は、チームで一つの目標に向かって物を制作していく。
決して一人ではできない。
さまざまなプロのみなさんの力を借りて、与えられた課題に取り組んでいく。
私はそれをまとめる役割を担う立場である。

決められたテーマに沿って制作物を作るという使命は変えられないので、仕事が進む過程でテーマから外れることがあれば、もちろん私が仕切り直す。

でも基本的には、スタッフのみなさんの誰もが、心地よい状態で働けるように、みなさんの意見を尊重できるように気を配る。

摩擦が起きることで、仕事のパフォーマンスが下がるのが嫌だと思うのはもちろんだが、月並みな言い方だけれど、チームのメンバーが家族のように大切な存在だと思っているからかもしれない。

「ゆりあ先生の赤い糸」のドラマを観ていたら、仕事のチームのみなさんが、自分にとって、とてつもなく大切な存在なのだと気がついた。
私の仕事は、ある程度スタッフを自分で選べるので、そのせいもあるかもしれないけれど。

すごいなー、テレビドラマの力って。
そこまで考えられるように作られているって。
果てしないよ。
作り手としてそれは、嫉妬してしまうよ。
ここまで、受け手の気持ちを動かせるのだから。

そういえば、大学の卒論も、テレビドラマを題材にしようとしたっけ、本気で。
結局しなかったけれど…。

ちなみに、ドラマの中でチビ優里亜役の男の子は、今放送中のドラマ「ライオンの隠れ家」のライオンだった! 
こういう発見もドラマの楽しみの一つなんだよね。