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さよなら、お世話になった本屋さん【#今こんな気分】

よく足を運ぶ書店がある。
地下鉄を降りた改札口付近にある書店で、会社帰りや遊びに出かけたついでに、ついつい立ち寄ってしまう、大事なスポットだった。
その書店は、福岡天神にある積文館書店 天神地下街店。
地元の老舗書店である。



売り場面積は広くない。
でも店舗が地下街にあるから、濡れずに店に入れて、人との待ち合わせの時間つぶしや、急いでいる時にお目当ての書籍を手に入れたり、今の気分にうってつけの本を探しにぶらつくなんてこともあって、大変重宝していた。

何を隠そう若かりし頃、本好きが高じて、この書店の入社試験を受けたこともある。落ちたけど。

今日も以前から購入しようと思っていた書籍を手に、レジへ向かったところ…。
「1000円以上お買い上げのお客様に、お渡ししております」
袋詰めされたグッズを手渡された。
どうやら過去に販売していた雑誌の付録のようである。

「?」
雑誌の付録って、書店で余るとは聞いていたけれど。
今までその店で買い物をして、こんなコト一度もなかった。
もごもごと「どうも」なんて言いながら、買った商品とグッズを受けとる。
ふと見ると、書店の入り口に張り紙があった。

へいてん?閉店!?

うそやん!?
なんで?
意味がわからなかった。

確かにレジの横には段ボールの山。
閉店後、書店の皆さんで梱包を行うのだろう。

書店閉店の報を受けることが多くなった昨今。
「店舗が入っていたビルがなくなるから」
という理由で閉店する例はあっても、バリバリ健在な福岡天神地下街から書店がなくなるなんて、思いもしなかった。
賃貸借契約満了のため、ということだそうだけど、閉店になる前に、どうにかならなかったのかなぁ。
すごく残念。

物心ついた時からずっと存在している、歴史ある書店を失ってしまうなんて。
これまでたくさんたくさん、お世話になってきた。
喪失感が大きい。
ホントにただの愚痴でしかないのだけれど、今、すごく打ちのめされています。

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