僕、ベタ日記④ごはんの時間

僕のごはんは、朝と夕方の一日に二回。これは、かつて《マキマキ》って名前の金魚を飼っていたママが決めたことなんだ。僕は『もう一回位、あってもいいのになぁー』と思うんだけど、ママは『食べ過ぎは駄目！』って言うんだ。ママはマキマキが長生きをしたのはこの《断食健康法》のお陰だって信じているみたいだから、仕方ないよね。

僕にごはんをくれるのは、娘ちゃんだよ。朝は学校に行く前にくれる。どんなに急いでいても、１粒ずつくれるから、僕の方が『遅刻しない？』『怒られない？』って心配になることもあるくらい。毎朝、『いってきます』と小さく微笑む、娘ちゃん。またあとでねー。

２度目のごはんも、娘ちゃんがくれる。学校から帰ると、すぐさま手を洗って、うがいをして、それから着替えをする。人間って、忙しいんだね～。その後、『やっとごはんだー！』と思ったら、次は娘ちゃんのおやつタイムなんだ。ママと２人、ジュースや紅茶を飲みながら、お話しているんだね。笑い声が聞こえる。何だか楽しそう！あれー？でも、ママはさっきも美味しそうに何かを頬張っていたような…。まぁ、このことは秘密、秘密。

『モア、ごはんだよー』の声が聞こえたら、今度こそ、僕の番だ。『待ってたよー！』と僕は水槽に唇がくっ付く位、ガラスに近づくんだ。娘ちゃんは１粒ごはんを摘まむと、《わざと》僕から遠い場所に置く。だから、僕は右へ左へと行ったり来たりを繰り返すことになるんだ。ふぅー。疲れるー。でも、これ、イジワルじゃないってちゃんと分かってるよ。僕らは《宝探し》をして一緒に遊んでいるんだ。楽しいよー。はじめはママも一緒だったごはんの時間も、今では２人のことが増えた。嬉しいな！

しばらくすると、娘ちゃんが『今日のご飯、なあに？』ってキッチンをのぞきに行くんだ。そうだよねー。次は娘ちゃんのご飯の時間だよね。人間は毎日、食べるものが違うみたいだから、何だか大変そう。夜ご飯は、娘ちゃんの好きなハンバーグだといいね！
またねー。

モアに課している《断食健康法》これはきっと、私にも有効なんでしょうね…。出来る自信は全くないけれど・笑。ベタは《ペットフィッシュ》とも言われる位、人に良く懐く魚です。お店の方も『犬みたいに寄ってきますからねー。可愛いですよー』と言っていました。モアは人懐っこい子で、私が少し目を向けるだけでも、泳いで近づいてきます。可愛い子です♪『ただいまー』と言う相手が居るって、やっぱりいいものですね。娘曰く、モアの人懐っこさは『天性のもの』だそうです。つまり、同じことを《私に求めるな》と言いたいのでしょう。まぁ、私にとっては十分、懐っこい娘ですけどね。

それでは、次回もどうぞお楽しみに。