当院では体組成測定器を導入しています。
この体組成計を使用して、筋肉量や脂肪量などを測定し、筋肉量が減少するサルコペニアや肥満の度合などを測定しています。
この機器を製造しているTANITA社がある調査の発表をしました。
この調査は全国の40歳以上の男女2500人を対象に健康とフレイルについて行われています。
その結果として、健康寿命(健康で生活できる寿命)の理想と実際の健康寿命に男性で12.87歳、女性で11.61歳の乖離があったそうです。
簡単にまとめると、現在健康な人が健康でいられる寿命は大体81歳くらいと感じているが、実際は72歳くらいであるという結果です。
つまり理想と現実にかなりの乖離があるということになり、生活習慣や病気の予防、管理が重要になることがわかります。
もう一つの問題として『フレイル』という言葉を理解しているか、という問いもあり、認知率は41.9%であり、若年になる程、認知率は低くなっている現状があります。
フレイルやサルコペニアなどに関しては別の記事で紹介していますのでそちらをご覧ください。
高齢化が進む日本で、高齢者の健康は大事なテーマになると考えられます。特に介護を必要とする方が増えると、看護師や介護士などの人材が必要になります。しかし働く世代が少なくなっている日本では慢性的な人手不足が生じており、介護現場でも例外ではありません。
年齢を重ねても、自分のことが自分でできる、働けるということは素晴らしいことです。そのためには、介護を必要としない対策が重要です。
要介護状態となりやすい疾患や状態は、認知症、脳梗塞、転倒による骨折、フレイルなどがあります。
すべてが予防でなんとかなる訳ではありませんが、生活習慣を見直すことで防げるものもあります。
まずは言葉を知る、そして理解する、さらに行動をするとう段階を踏んで実践できるようにしていきましょう。