
Amazonと"Relentless"という言葉
あるミーティングでのこと。冒頭でまだ参加者が全員揃ってないこともあり、そこにいるメンバーで軽い雑談をしていた。Amazon歴10年のクリスが言う。彼はスキンヘッドといつもにこにことした笑顔がトレードマークの白人。
AmazonのウェブサイトのURLって創業当初はAmazon.comじゃなかったらしいよ。Cadabra.comから始まったんだけど発音しづらいとか諸々の理由で色々と他の名前も試したみたい。relentless.comとかbrowse.comとか。で最終的に今のAmazon.comに落ち着いたと。
ちょうどそのときAmazonが30周年を迎えたタイミングだったからこの話題が挙がったわけだ。ぼくはぜんぜんこの話を知らなかったので一部始終「へーーー」と思いながら聞いていた。
話を聞きながら自分のパソコンでrelentless.comにアクセスしてみる。すると、なるほど、いまだにAmazonのページに飛ぶではないか!創業者のジェフ・ベゾスは世界最大の川であり多種多様な生態系を誇るアマゾン川にちなんでAmazonという名前を使用することに落ち着いた。でもそこに至るまでにいろいろな名前の候補があったというわけだ。
このジェフ・ベゾスが最初に付けた名前のひとつである"Relentless"。この言葉はAmazonという会社の本質をよく表しているよなーと思う。Amazonで働いて10年近くになるぼくの個人的な感想に過ぎない。でもつくづくそう思う。
Relentlessという言葉は日本語でいうと「容赦ない」といった意味を表す。ちょっとネガティブな響きがあるけれど、大事なのはこの「徹底した〜」というニュアンスの部分で、これが実に会社の性格を表しているようにぼくは思う。
入社した1年目から今に至るまで「そこまでやる!?」と唸る場面に何度も遭遇した。どれだけ時間がなくても、人手が足りなくても、自分たちが正しいと信じる姿に向かってひたすらアクションを続ける。チームや職種を問わず、社員が限界までがんばっているところを目にすると、やっぱり深い尊敬の念を抱くことが出来た。たまに「ちょっとやりすぎじゃね!?」と思うこともあるけれど、そういうときは決まって疲れ果てて参ってるときだ(笑)。いずれにしろ今も昔も「ほんとみんな頑張るよなー」と折に触れて感心している自分がいる。
ジェフ・ベゾスは最終的にAmazon.comを選んで大正解だっただろう。でも最初に彼が気に入っていた"Relentless"という言葉にこそ、彼のメンタリティーや彼が築き上げたかった会社のカルチャーというものを理解する鍵があるのかもしれない。そんな話でした。

今日はそんなところですね。ここまで読んでくださりありがとうございました。
仕事の帰り道。Amazonのオフィスの近くで。
それではどうも。お疲れたまねぎでした!
いいなと思ったら応援しよう!
