アマプラ視聴覚書5
邦画強化月間中
#万引き家族
この映画は好きだな。内容は深く見るほど色々考えさせられる。映画に社会問題を映し込み目の前に晒す感じはケンローチ監督に似ているんだな。役者たちがうまいなぁ、本当に。最後らへんの安藤サクラの言葉と演技が胸に迫る。
「捨てたんじゃないです。拾ったんです。誰かが捨てたのを拾ったんです。……捨てた人っていうのは他にいるんじゃないですか?」とか、その後の演技も…
#百円の恋 でも思ったけど、この人すごいな。
#望み
雫井脩介原作未読。人の醜悪さや内面を見せられて、色々苦しくやるせないが、なかなかいい映画だった。しかし非常にやるせないな…
#点
短編だが、好きな感じだった。映画に流れる行間を読む感じ。山田孝之の演技がまた良い。
#kingdom
漫画原作は未読。アニメは見ているので内容は知っているが、強い思い入れもないので、可も不可もなくふむふむって感じかな。実写で一番良かったのが王騎将軍。
#光のお父さん劇場版
これは、FF知っていたり、小さい頃に親とのゲームにまつわる想い出があったりする人と、ゲームに興味がない人との間の感想にはすごい差が出そう…
#朝が来る
辻村深月原作を未読なので、映画だけだと腑に落ちない点もあるけど、撮り方や映像が綺麗だなぁという印象が強く残る、河瀬直美監督の撮り方なんだろうけど。つらいけど良かった。
#シンゴジラ
エヴァと中央官庁の群像劇。流し見してしまい、作戦も状況も人間関係もストーリーさえも全く理解出来ていなくてもなんとなく面白い気がしてくる感じもエヴァっぽい。理不尽な大災害へ立ち向かう人類の図だが、ゴジラは悪意もなく生き物なので、なんか可哀想に思えてしまう。
#八日目の蝉
角田光代原作未読。あらすじは知っていたけどこういう構成なのか…と思った。角田光代の描く男女の愛って漁村の道端に干されている生乾きの魚の開きぽいなといつも思う、良くも悪くも。
#青天の霹靂
むしろその後を見たいかな。あと、マジックが普通に面白い。
#そして父になる
遺伝子や血の繋がりとは?って映画を続けて見ているから、育てた子を交換するって考えに驚く。映画を最後まで見て、「そして、父になる」とタイトルを見て、深く頷くストーリー。
#さがす
娘役の子の演技がとても良い。近年実際にあった衝撃事件がいくつかベースになっているので、暗く重い内容のところを、あまり掘り下げず、えぐらずに経過だけを見せていくので、最後まで見続けていられる。結果、面白かった。この映画の中に娘の存在がないと、結構見るのがしんどかった。最後の父娘のシーンがとても好き。
#彼女がその名を知らない鳥たち
沼田まほかる原作で未読。阿部サダヲが好きなので見たけど、なかなかのエグさだった。ただただ蒼井優は怖い…それとも女なのが怖いのか…とにかく目と仕草の落差がうまい。松坂桃李の役は、良くいるクズな気がするけど、むしろそれ以外の人が完全に病んでいるか狂っている。他人がどんな代償を払っても、全く響くことはなく、この女はやはりきっとその後も何も変わらないのだろうな…と虚しい気持ちだけが残る。
#くれなずめ
原作が舞台脚本らしく、下北で見るような舞台っぽくて良かった。人と人との関係は深いほど感情のダメージがすごい…楽しさや面倒臭ささも、辛さも。でも仲間は1人よりも複数いた方がまだマシかもしれないので、友達は、全く作らないか、いっぱい作るか、の2択な気がする…笑
#三度目の殺人
なるほど、そういうことか。是枝監督3本目だけど、毎回思うが、タイトルがネタバレというか、観終わった最後にタイトル読んで、深く頷く感じ。
#謝罪の王様
THEクドカン×阿部サダヲって感じ(ってほぼ見たことないけど)。劇中に言っていたことで、大事なことなので謝罪の基本を書いておくと、
「日本人は、誠意とかベタなものに弱い」
「怒りが収まった相手はとにかく褒める」
「最低限20秒間は頭を下げていることで周りの反応を沈静化することができる」
「本当に謝ってほしいだけの人がいっぱいいることを知っておく」
#半世界
なんか不思議だった。けど #団地 の監督なので、なるほど、と。そこまで詳しく説明しなくても、さほどストーリーに重要とは思えない主人公の仕事に対しての所作や手順などをものすごく丁寧に時間を割いて淡々と撮っている。前も思ったけど、話の内容よりも、その所作が印象に残る作品。
#バクマン
アニメを少し観たことあるけど、漫画原作は未読。結構良かった。ストーリーに合わせてプロジェクションマッピングを入れた撮影とエンドロールが秀逸だと思った。そして小松菜奈が可愛すぎて、続けて次の映画も見ることにした。
#恋は雨上がりのように
漫画原作未読。おっさんの気持ち悪い妄想を描いてくれたフィクション。内容はさておき、小松菜奈の可愛さと濱田マリの味が良い。濱田マリってヘレナボトムカーターに、似てる!と思ったら、やっぱりそう思う人がいた。ちなみに劇中とエンドロールに原作の絵があって、店長はカミソリ後藤(パトレイバー) 似だなと思ったら、それもネットにあった。独特な絵を描く漫画家だなと思ってネットを見ていたら連載中の『九龍ジェネリックロマンス』があって試し読みしてたら、絵も好みですごく面白かった。
#loveletter
#ラストレター
10代の頃に流行っていて、周りにいる同世代はすべからくみんな見ていて、少なからず影響を受けて、熱を帯びて語り、口ずさんでいた岩井俊二作品を、私は今まで一本も観ていなかった。
で、今回、ラストレターをまず観ていて思ったのが、鳥肌のたつ気持ち悪さだった。もしかして最近撮った映画だし、昔と変わったのかなと、この映画と対になる岩井俊二の代表作loveletterを見終わって思ったのが、こりゃ本当に合わないなって感想だけだった。
ストーリーは論外だが、セリフ選びのセンスも無理だった。強いて言えば、このタイミングで「アウシュヴィッツ」ってフレーズを使う神経に呆然として、それ以外も全ての登場人物が自分の世界でしか生きていなくて、周りへの思いやりがカケラも感じなく(ナルシストか自己中の承認欲求の強い人しかいない)、一方通行すぎておよそ人間関係というものが破綻しているのに、ストーリーだけが強引に進んでいく感じで、何度も観るのを中断してしまった。1人も感情移入も理解もできずに終わった。
もしかしたら、私が中年だから良さがわからないのか、10代の頃だったら私も岩井作品に傾倒できたのだろうか…と若者にしか届かない超音波的な何かを発しているのかなとも思ったけど、ただ怒りと胸焼けだけを残した。
こんなに合わないとは思わなかったので、そのことにものすごく動揺している自分がいる。
ラストレターで大人になった広瀬すずの役を写真ですら見せずに、少女の姿しか出さないのに、関わった男だけが現在のおっさん姿で出すという図が、広瀬すずがかわいいが故に(しかも女性を綺麗に撮ることで有名らしいので、そのことがより一層)、ペドっぽい気持ち悪さを助長させるんだろう。犯罪映画だったらまだ納得するけど…。
※あくまで個人的な感想です。
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