噴火のとき|火山噴火への備え|防災アクションガイド
FUKKO DESIGN の木村です。
「防災アクションガイド」の第11弾が完成しました。
今回は「火山噴火への備え」です。
火山噴火は、大雨や台風、地震や津波と比べて注目されづらい自然災害ですが、日本には活火山が111ヶ所もあります。全国各地で被害が発生する可能性があることから、火山噴火時の対策は多くの方々にとって必要だと言われています。
近年では2014年に、長野県の御嶽山で突如大きな噴火が発生し、噴石により多数の登山客が亡くなる大きな被害がありました。それ以外にも各地で多数の被害が発生しており、気をつけなければいけない自然災害と言えます。
火山噴火は火山周辺だけでなく、降灰によって広域に被害が及ぶ可能性があります。富士山が噴火すると、東京を含む関東各地で大きな被害が発生すると言われています。
その他にも、溶岩流、火砕流、土石流、火山ガスなど様々な現象がありますが、現象ごとに被害が及ぶ範囲に差があったり、火山によって発生する現象が異なったりすることが多いため、地域独自の対策をしていることがほとんどです。そのため、網羅的にまとめた資料が少なく、結果として火山噴火の際の防災対策が普及しづらかったという現状があります。
そこで今回、様々な被害を引き起こす火山現象を体系的にまとめた『防災アクションガイドー火山噴火への備え』を作ることとなりました。
火山研究を行う吉本充宏氏、久保智弘氏、及川輝樹氏にも本プロジェクトにご参加いただき、様々な被害についての対策を慎重に確認しながら、約半年をかけて作成しました。
本ガイドは「①噴火のとき」と「②降灰のとき」の大きく2つの項目に分けてまとめています。
「①噴火のとき」では、火山噴火によって発生する様々な現象とその被害、対策を体系的にまとめています。現象の多くは火山周辺で発生するため、地域住民や、登山客などに向けた対策を中心に作成しています。
「②降灰のとき」では、降灰の影響とその対策をまとめています。降灰は広域に被害が及ぶため、今まで火山噴火の対策に関心がなかった多くの方々に向けて、被害やその対策をわかりやすく説明しています。
こちらの記事では「①噴火のとき」をご紹介します。
1. 火山現象とその影響・対策
災害をもたらす様々な火山現象や、それらの影響範囲などを説明しています。
火山現象によって影響が及ぶ距離は様々です。それぞれの特性を踏まえて、しっかり対策を考えましょう。
2. 活火山を登山するときの備え
登山者向けに火山情報の集め方や登山届けの出し方、持ち物などを紹介しています。
活火山では様々なリスクがあるので、事前にしっかり準備しましょう。気象庁「火山登山者向け情報」のページに火山ごとの詳細情報がまとまっています。登る際にはしっかりチェックしましょう。
登山届けの提出も、現地で登山ポストに入れるだけでなく、オンラインで申請できるものなどあるので、まとめています。
3. 火山噴火の情報を確認しよう
噴火警報や情報収集の方法を解説しています。
噴火警報は、風水害や地震とレベル分けが異なります。噴火の場合、警戒レベル5で避難となっていますが、大雨の場合、警戒レベル4になります。大雨の警戒レベル5に該当するものはありません。
この違いを理解して、噴火警報をしっかり確認しましょう。
4. 火山について知ろう
日本にある火山の紹介や、火山の特性や現状の調べ方、火山防災マップの紹介などをまとめています。
全国各地にある火山の情報の見方や特性、さらには火山防災マップなどの探し方を説明しています。
「①噴火のとき」は以上です。
次の投稿では「②降灰のとき」をご紹介します。
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※一部、行政機関の情報などを転用しているため、データの改変などはご遠慮ください。
FUKKO DESIGN 木村充慶
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