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成瀬にお餅を買いにいく~第57回Book Fair読書会~

読書会のお土産に、絶品わらびもち!!!

第57回のBook Fair読書会は、2回目となる「TENT成瀬」さんでの開催でした!

「TENT成瀬」さんは東京都町田市にあるコワーキングスペース。
地域つながり推進プロジェクト『ツナガルナルセ』に取り組まれていて、
Book Fairもその”つながり”に加えていただきました。

スタッフの方々のご支援のおかげで、前回のコラボに引き続き「満席御礼」となりました。
また、町田市内&周辺の本好きさんにBook Fairを「発見」していただけたことを、本当に嬉しく思います。

さらに!今回はNHK『首都圏ネットワーク』さんに取り上げていただきました!!


地域限定ですが、テレビで読書会の様子が一瞬オンエアされました。

主催のふっかーが(ほんの少ーしだけ)参画している「きんじょの本棚」がつないでくれたご縁です。ありがとうございます。

参加者の皆さんには、撮影にご協力いただき、本当にありがとうございました。
(取材が決まる前に申込みされた方にも快く了承していただき、感謝しております)

ところで・・・TENT成瀬さんにはシェアキッチンも併設されており、
日替わりで様々な出店者さんがいらっしゃいます。

(↑↑ここで話は冒頭に戻る)

読書会当日は生わらびもちの「京都利休」さんが出店されていたので、
主催2人も素敵なお土産を購入できた・・・というわけです。
(とっろとろで、きな粉もたっぷり。幸せ食感のわらびもち、ごちそうさまでした)

さて、前置きが長くなりましたが、ここからは本と帯の紹介をどうぞ!
(名前横の数字は、通算の参加回数)

ニャンちゅうさん(18):宮島未菜『成瀬は天下を取りにいく』新潮社

「成瀬」での読書会に合い過ぎなタイトル!(ちなみに舞台は滋賀)

<ニャンちゅうさんコメント>
流行っている本や、知らない作家さんの本も敬遠せずに読む!が最近のテーマ。
この小説も、本屋さんのオススメに乗って読んでみました。

主人公は、ぶっ飛んだ行動で周囲を巻き込む天才児・成瀬あかり。

色々なことに挑戦する成瀬を見て、自分ももっと頭を柔らかくしたい、アンテナを張っていきたいなと思いました。

帯には「まだ成瀬の物語は終わらない。実写化や続編がありそう」という予想も込めています。

↑↑ニャンちゅうさんの予想、的中です!!

リッチさん(初):渡部建『超一流の会話力』きずな出版

一方こちらは、ビジネス書のお手本のようなタイトル!

<リッチさんコメント>
この本では、お笑い芸人でもある著者が、MCとして活躍する「超一流芸能人」の会話術を紹介しています。

重要なのは、彼らが「話させ上手」であること。

例えば、あまりトークが得意でないタレントさんやスポーツ選手の話にもオチをつけ、笑いに変えられる。

そんな「話させ上手」な人には、相手に「話を聞いてもらえる」安心感を持たせる、希少価値があるのです。

自分は、今まで「面白いネタを話そう」と考えがちでしたが、これからは人の話を聞くこと、引き出すことを意識したいと思いました。

ひなさん(3):歌野晶午『絶望ノート』幻冬舎文庫

ひなさんは、学校の授業でも「本の帯」を作ったそうです。

中学2年生の主人公・照音は、いじめの苦しみを日記に書いていました。

ある日、とうとう耐え切れず、「いじめの主犯・是永を殺してください」と「神」に願います。
すると、是永が本当に死んでしまいました。

さらに、他のいじめ加害者の名前を日記に書くと、彼らも次々と災難に見舞われます。
主人公はアリバイが成立しているため、警察も頭を悩ませます。

ならば、殺人を実行しているのは誰か?まさか「神」なのか?
その裏には、複数の人が関わる、大きなトリックが隠されていました。

本当は、そのトリックでみんなを驚かせたいのですが、(ネタバレになってしまうので)言えません!

こーせーさん(48):有川浩『阪急電車』幻冬舎文庫

「章題=駅名」の構成もおしゃれ!

関西のローカル線沿線が舞台の短編集。

登場人物のキャラが立っていて、それぞれに出会ったり、ドラマが生まれたりしていきます。

最近、「言葉で表現しすぎない」ことがカッコいいんじゃないかと思っているんです。
この小説を読んでいると、芯のある発言ができる人が出てきて、カッコいいなと思わされます。

自分自身も、本作や、ひと昔前の歌謡曲のような、「余白」「行間」を大事にする言葉遣いをしていきたいですね。

てけてけ店さん(初):森博嗣『すべてがFになる』講談社ノベルス

当読書会2度目の登場ですが、レーベル違い!

1996年発行、森博嗣さんのデビュー作。
当時、本屋さんで衝動的に買った推理小説ですが、本当に面白かった。

森博嗣さんは、これから世界を変えていく、ちょっと先の技術を物語にどんどん採り入れています。

この作品であれば、AIに近い自動会話。近年は、人間の細胞を全て入れ替え、生き続ける技術。

前の作品の研究成果が、今の作品の世界に活かされたりしていて、シリーズを続けて読む面白さもあります。

帯のフレーズも、全て「F」にしてみました。
Feel/Figure/Flow/Fatal/Full/Fantastic…小説を読んだ人には、選ばれた言葉の意味が解ると思います。

せーやさん(9):小林盾『美容資本 なぜ人は見た目に投資するのか』勁草出版

この浮世絵風な表紙の意味も気になる。

容姿が良くなると・・・
年収が上がる?
恋愛経験人数が増える?
告白される機会が増える?

世界的にも珍しい、容姿と幸福度(ウェルビーイング)の関係に迫る調査研究の記録です。

学術的な本なので、文章が若干読みづらさはあります。容姿の話と聞くと、怒りだす人もいるでしょう。

ただ「(整形などで)見た目が良くなれば、幸福度は上がるのか」、多くの人が内心では思うだけで、確かめてこなかった。
その仮説を、時間と手間をかけて検証した意義は大きいと思います。

たなかさん(3):エミリー・ヘンリー『本と私と恋人と』二見文庫

素敵な装丁&帯!写真ブレブレですみません・・・

私は「ハッピーエンド主義者」なので、読書会には幸せになれる本しか持って来ません。
つまり、読めばハッピーになれる小説であることを最初にお約束します!

主人公のノーラは母亡き後、妹と暮らしながら働く文芸エージェント、そして”最悪な出会い”として彼女の前に現れる男性は、編集者をしています。

共に、仕事に熱中し過ぎて、恋愛では失敗しがち。まさに『Book Lovers』という原題の似合う、本を大切にする人たちです。

久しぶりの海外文学。読み切れるか不安でしたが、まるでラブコメ映画を観ているように、テンポ良く進めました。

おおいしさん(初):益田ミリ『永遠のおでかけ』毎日新聞出版

”お出かけ”と言えば、なんだか帰ってきてくれるような気もする。

漫画家でもある筆者が、余命6ヵ月を宣告された父との日々と別れを描くエッセイです。

「取材」と称して父の小さい頃の話を聞いたら喜ばれたこと。
また、父の好きなケンタッキーフライドチキンを買いに行ってあげられなかった後悔など、日常が淡々と綴られています。

もし、私の両親が、益田さんの父のように余命宣告されたら、私は何も手につかなくなってしまうと思います。
でも、それは体験してみないと分からないことでもあるのです。

帯は〈大切な人と”今”お出かけを〉です。
「いつでも会える」「いつかやろう」となってしまうけれど、”その時”は突然訪れます。

だから、誰にでも平等にある「死」を想って、今を生きるしかない。それは、決して悪いことではないと考えています。

ふっかー(57):建築知識『美しい本屋さんの間取り』エクスナレッジ

第3回Book Fairで訪れた「梟書茶房」さんも登場!

魅力的な本屋さんでは、優柔不断になってしまいます。
本を選ぶことに夢中で、読む時間がなくなるほどですね。

実は、楽しい本屋さんの秘密は「間取り」にありました。
この本では、全国の本屋さん40店舗を取材し、その仕組みを解き明かしています。

本屋さんは、ただ本を売るだけでなく、時間や空間も売る仕事でもある。
そこには、働く方の配慮が隅々まで行き届いていると、改めて感じました。

この本を読むと、人は「凄く本屋さんを開いてみたくなる」か「大変さに圧倒され諦める」の2種類に分かれると思います。
自分は、今のところ後者かな・・・

参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました!

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