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私には価値が無いのかしら?#001

私自身のことを振り返ると、幼少期に十分な愛情を受けられなかった経験は、私のその後の人生に深く影響を及ぼしていることに気づきます。特に、親から無条件の愛を感じられなかったことが、大人になってからも他者の期待に過剰に応え、完璧な自分を見せようとする原動力となっていました。今振り返ると、そのような行動は、自分の内側にある深い不安感や「自分には価値がないのではないか」という思いに基づいていたことに気付きます。そして、その結果、自分自身を苦しめてしまうことが多かったのです。

愛されなかった感覚と自己不信

子ども時代、私にとって親からの愛情はどこか遠いものでした。「自分には愛される価値がないのかもしれない」という感覚が、私の心の奥底に根を張りました。この感覚は無意識のうちに自己不信へとつながり、私を支配するようになりました。「自分は何かを成し遂げない限り、存在する価値がない」という思い込みは、いつしか私の日常の一部になっていました。

自己の存在そのものが受け入れられていないと感じることで、私は常に他者の評価を求めていました。無意識のうちに「完璧な自分」を演じなければならないという強迫観念が生まれ、それが日々の行動に影響を与えていました。自己肯定感が低いまま、外部の評価だけが私の価値を証明する手段だったのです。

見捨てられる恐怖と執着する自分

親に愛されないという経験は、心に「見捨てられる恐怖」を残しました。この恐怖は、私が他者との関係を築くときにもつきまといます。「見捨てられたくない」「愛されたい」という強い欲求に突き動かされ、他人に過剰に応えようとしてしまうことがありました。

私自身、周囲に認められたくて必死になり、いつしか「執着的な性格」になっていたのだと思います。他者に認められることに過度に依存し、失敗やミスを極端に恐れる自分がいました。ほんの些細なミスでさえも、私の存在価値が崩れ落ちるように感じられたのです。私にとって他者の評価こそが自分の価値を証明する唯一の手段であり、それを失うことは、自分の存在そのものを否定されるように思えて仕方ありませんでした。

他者の期待に応えるための自己犠牲

他者の期待に応えることが私にとって最優先事項でした。それこそが自分の存在価値を証明する方法だと考えていたからです。職場や家庭での時間やエネルギーを惜しみなく使い、頼まれたことは断れない。そうした行動の裏には「これをしなければ、自分には価値がない」という強い恐怖がありました。

外から見ると、私の行動は親切で自己犠牲的なように見えるかもしれません。しかし、本当のところ、その行動は自分を守るためのものでした。自己犠牲的な行動を続けるうちに、自分自身の感情や欲望を犠牲にすることが普通になってしまいました。そしてその結果、心身の疲れが徐々に積み重なり、ある時には限界に達してしまったこともあります。

完璧主義という呪縛

幼少期に愛されなかった経験は、私にとって「完璧でなければならない」という思いを育てました。「普通」では愛されない、だからこそ「完璧」でなければならない——この考えが私の心の奥底にありました。仕事、家庭、友人関係の中で、失敗は許されず、常に完璧でいることを自分に課してきました。

この完璧主義は私の自己認識を歪め、どれほど頑張っても「まだ足りない」「もっと頑張らなければ」と感じてしまう原因になりました。他者から評価されても、それで満足することはなく、さらなる完璧を追い求めてしまう。こうして完璧主義の悪循環に陥り、どれだけ努力をしても心が休まることはなかったのです。

自分を受け入れるための第一歩

私がこの苦しい状況から少しずつ抜け出し始めたのは、自分に対してもっと優しくなろうと決心した時からです。「完璧でなくても、自分には価値がある」と自分に言い聞かせること、そして失敗を許容し、その過程で学ぶことを大切にすることが、私の心を少しずつ解放しました。

見捨てられる恐怖や自己犠牲のループから抜け出すのは簡単なことではありませんでしたが、自分の価値を外部の評価に依存しないように意識的に努めました。例えば、失敗した時にそれを糧にして次に生かすことや、自分自身を他人と比較しないことを心がけるようにしました。そして何より、自分の内面にある感情を大切にし、自分を受け入れることが、私にとっての大きな第一歩だったのです。

まとめ

幼少期に愛情を受けられなかった経験は、私の人生に多くの影響を与え、完璧主義や自己犠牲という形で現れていました。しかし、そこから抜け出すために自分自身を受け入れ、他者の期待に応えることよりも自分の幸せを優先することを学びました。完璧でなくても、自分は十分に価値があるということを信じることが、私にとって本当に大切なことだと今では感じています。

これを読んでくださっている方にも、自分に優しく、そして自分を大切にしてほしいと願っています。どんなに辛い状況でも、まずは自分を受け入れ、完璧であることを求めすぎないことが、心の健康と幸せへの鍵になるのではないでしょうか。

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