乳がんと心*理解してもらいたい気持ち
◆「わがまま言わないで」
乳がん治療で副作用が比較的少ない抗がん剤治療に入り仕事復帰した時、以前と同じように仕事が出来なかった。
気を使ってくれて助けてくれる人もいたが、そうでない人もいて助けられる私に「わがまま言わないでください」と言われて、私はその後、働く気力がパッタリとなくなってしまった。
傷ついた、それ以上に、「ひどい」とか「いかり」とか「疲れた」とか、もうグチャグチャでどうしたら良いかわからなくなった。
「もっと理解してもらえてれば良かった」と思った。「癌治療中の人が働くって大変なんだ」って知ってもらいたかった。
そう思ってた。
◆理解してないのは自分
そして気づいた。相手にばかり理解を求めて、自分が自分を理解していないと。
「しんどいなぁ」「休みたいなぁ」「仕事は週3くらいでいいなぁ」「専業主婦やりたいなぁ」より、「働かなければならない」そんな思いが勝っていたと。
「わがまま言わないでください」あの時、言われた言葉は
「働かなければならない」と思う自分の言葉
誰よりも自分が自分に厳しく言ってたから
いつも見張っていたから
打ちのめされてしまったのだ。
そして
いつだって相手の突き刺さる言葉は
自分が自分に厳しく言ってるのだ。
理解してほしい相手は、自分なのだ。