働きがいと給料の関係
みなさん、おはようございます。
ウェルビーイング・ビジョナリーコーチのフジガッキーです!
今朝は昨夜の雷鳴そして一時警報が発令されるほどの大雨から一転、とても穏やかで心地よい風が書斎の窓から流れ込んでいます。
きょうのテーマは、「働きがいと給料の関係」です。
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給料は社員自身が決める
昨日食事をしながらNHKテレビ「おはよう日本」日曜版を観ていたら、「働きがい改革」を特集していました。
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「働き方改革」で『働きやすさ』は年々改善しているものの、
『働きがい』は逆に年々低下傾向にある
どういうことか?
残業時間は減少して身体的には楽になったが、心理的には仕事が終わらなくても時間で区切りをつけなくてはならず、モヤモヤした状態が却って募っている。仕事に対するモチベーションまで下げてしまっていると。
う~ん、わかるわかる。
こうした状況の中、大阪のあるせっけんメーカーが行っているある取り組みが番組では紹介されていました。それが、
「給料を社員自身が決める」
社員の中には、給料を自己申告することに最初は「正直めんどくさい」と感じていたものの、給料を上げるからには会社へ貢献できるようにしなければと考えるようになったと。
なるほどー!
要求するからにはきちんと貢献もするようになるから、結果的に会社の業績にもつながる。
とてもよく考えられている戦略だと思いました。
人件費と労働分配率
上の事例で、給料を自己申告制にすると、野放図に人件費が上がってしまうのではないかと心配される経営層、特に総務部門の役員の方もおられるのではないかと思います。
ここで、労働分配率という指標があります。
「粗利益に占める人件費の割合」のことです。
計算式では、「人件費/ 粗利益(%)」です。
一般的な会社では60%くらいで、機械化や効率化が進んでいる会社では50%、つまり、粗利の半分以上は人件費とも考えることができます。
このため粗利に占めるウェイトが大きい人件費が上がれば即利益が下がる。
このように経営層の方が考えるのも一理あります。
ただし、上の計算式で、分子の人件費が上がったとしても、粗利益(もうけ)の部分も上がれば、比率的には前と変わらず維持できることになるわけです。
では粗利益を上げる方法はいかに?
ヒントは、粗利益が「売上高ー変動費」で構成されることにあります。
この点については、またいつか書いてみたいと思います。
経営者が抑えておくべきことは?
最後に重要なことがあります。経営者として抑えておくべきこと。それは、
社員の方が給料アップの見返りにどれだけ貢献したかの部分(業績、とくに粗利益につながったか)と、粗利率が一定の範囲内に収まっているかです。
社員の給料を上げることで、社員のやる気に火がつき、会社の売上や粗利に貢献するような「働きがい」につながるのであれば大いに結構ではないでしょうか。
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なお、人は報酬といった「外発的動機づけ」では持続的に動機づけ続けることは難しいと言われています。
この点についても、この大阪の会社の取り組みは、給料を会社が決めるのではなく、社員本人が決められるため、いわば内発的動機づけを高めているともいえ秀逸な戦略といえると感じました。
いかがだったでしょうか。
いよいよ8月、葉月。忙しくなりそうな予感もします。
前半が勝負!GO!!