たそがれのピアノ
わたしは 随分前からなのだが
夕方になると ピアノを弾きたくなる
昼食後の軽い昼寝で 頭の中がスカッ! と、している時など
楽譜を見るのも スッキリ!
感情移入も シッカリ!
ピアノの先生に着いたのは ピアノが来た中学1年生だったか?
兄嫁の姉妹の末っ子さんが 音大の作曲科に在籍していたので
姉妹3人習うことになったのは 母親の思惑で
私は 嫌でいやでたまらなかった
なにせ、かたぐるしい!
だから、バイエルが済むと そうそうに辞めた
高校になって「音楽クラブ」に入ると
さすが ピアノの上手な生徒がいて そこで「銀波」なるピアノ曲に出会う
それからというもの、「十字屋」という楽器や楽譜を扱う店に行っては
自分の好みの曲を買って来て 弾いていた
「乙女の祈り」から始まって
当時は一曲だけの楽譜ピース版なるものがあり
それが おおいに役立った
そのうち、映画音楽にドラマ性を感じ
映画の主題曲を集めた本を 買い集めるようになった
「魅惑のスクリーンミュウジック」「ポール モーリア」「リチャードクレイダーマン」「癒しの映画音楽」「ヒーリング ポップスコレクション」 「スクリーンミュージックスペシャル」等々
当時は 純然たる「紙」だったので、時が経った今では茶色く変色して 楽譜も 今程大きく印刷されておらず、魅惑のリズ・テイラーの美しい表紙は色褪せて、外れてしまったのを セロテープでくっつけていたものが、又 剥がれてしまって角も丸くなってしまっているが、それでも 彼女の美しさは残っているし 曲はロマンチックだし 映像すら出てくる。
現在は合成の真っ白な紙に 大きな楽譜が印刷され、見やすいけれど、 ページが素直にめくれない! 何回折り曲げても 元に戻ってくるので、 ページを落ち着かせるのに苦労する。
ところで、かれこれ3カ月ほど前に気づいたことがある
夏の夕方締め切ったガラス戸を開けると なにやら「和」楽器の音がする
耳を澄まして聞いていて、それが「三味線」だと 分かった時、
今時 この近くで三味線の音を聞くとは思わなかったので、とても驚いた
どこから 聞こえるのか?
よ~く、耳を澄ませて聞いてみると
少し離れたところの家の二階の窓から 聞こえてくるその三味線
最近「00歳の手習い」とやらで、はじめられたのか?
いやいや、なかなか大した腕前の弾き方
激しい早いバチさばきで かなり難曲だ
それが 決まって夕方になると 聞こえてくる
それも、ほぼ毎日 2,3時間
念入りの練習ぶり
熱心なお方!
発表会でもあるのかなあ?
あの周りの家の方々は おおらかな人達なんだなあ!
我が家は消音器をつけて やっと苦情が止まった
ピアノを弾くと 時々 無言電話
苦情が出る家は 分かっている、1軒だけなのだが…
消音器を付けたお陰で
気楽で思いっきり弾けるからいいけれど
やはり、窓を開けて思う存分弾いてみたいと、思う時がある
ご近所さんにも いろいろ事情があったりするもんな!
猫のミューでも、気持ちのいいメロディーなら、テラスで寝ているけど
激しい音になると 起きて来て
ピアノの側に来て「にゃ~!」とすごい剣幕で泣き叫ぶ
その時が ピアノを弾き収め時になる
時間をみると
私も2~3時間 弾いていた。
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