真摯であるということ、どんな状況・どんな人を思い浮かべましたか?[チーム編 #11]
真摯さの定義は難しい。だが、マネジャーとして失格とすべき真摯さの欠如を定義することは難しくない。
『マネジメント〔エッセンシャル版〕』Part2 マネジメントの方法
第5章 マネジャー p147より
真摯さ。
定義も難しいですが、説明するのも難しいです(;^_^A
佐藤先生にお力添えいただきます。
「真摯さを欠く者(中略)例えば、以下のようなタイプです。
①強みよりも弱みに目を向けるもの
②何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心をもつ者
③真摯さよりも頭のよさを重視する者
④部下に脅威を感じる者
⑤自らの仕事に高い基準を設定しない者
⑥実践家ではなく評論家である者
(『実践するドラッカー【チーム編】』p23)
単純に考えると、わたしにとって「一緒に働きたくない人」です。
『経営者の条件』第4章 人の強みを生かす 「強みによる人事」節に
「貢献の目標と実際の成果を記録する。その後、次の4点について評価する。
(1)よくやった仕事は何か
(2)よくできそうな仕事は何か
(3)強みを発揮するには何を知り何を身につけなければならないか
(4)彼の下で自分の子供を働かせたいと思うか
①そうであるならなぜか
②そうでないならなぜか」(p119)
とあります。
この(4)が、真摯さという言葉の鍵になるのでは、と考えています。
「自分の子供=よりよい未来を選択できるようになってほしい、と誰よりも願う人」を任せられる人はどんな人か、と問いています。
どんな人を思い浮かべましたか?
ご自身を怒鳴りつけた昔の上司を思い浮かべた方もいらっしゃるかもしれませんね。
当時は、なんでこんなに怒鳴られなきゃならないんだ……と思っていたかもしれませんが、誰よりも本音で「成長してほしい」と願い、関わってくれた人、なんだと思います。
「上司自身が評価されたいから指導する」のではなく、「あなた自身が成長するために上司である自分が何をできるか」を考えて接してくれた方、なんだと思います。
そんな上司と一緒に働いてみたい、子供の成長を一緒に見守ってほしい、と思いませんか♪
真摯さを考えるとき、「監督が怒ってはいけない大会」である「益子直美カップ」のことを思い出します。
当初一番びっくりしたのは、「プロになってから「バレーを楽しめ」と言われた」という部分でした。
社会人選手として能力を認められ選抜された人なので、「バレーが好き!!」ではなく、能力と努力をひたすらつぎ込み、世界選手権で勝利したり、企業としてチームを維持する意義を生み出し続ける任務しかないのだと思っていました。
確かに言われてみれば、好きだからこそ辛い練習にも耐えられたりするんですよね。
でも、学生時代の部活動で、勝つために監督が怒る・怒鳴るが常態化している状況から脱しなければ、バレーを楽しむことも好きでいることもできなくなってしまいます。
「試合に勝つ」ということが、監督の実績作りのためであってはいけません。
選手に、もっと強くなりたい、次も勝ちたい、もっとバレーを好きになりたい、もっともっとバレーを楽しみたい!! と感じてもらうことが、部活動の目的です。
部活動の監督を引き受けるということは、何よりも真摯さを求められているということだと思います。
テレビ画面を通して見える姿から想像するだけですが、2017年からバレーボール女子日本代表チーム監督を務める中田久美さんのコート脇でのお姿から、真摯さってこういう感じかなぁ、と思う今日この頃です♪
全員が全員、プロのスポーツ選手にはなれません。
でも、全員、社会において誰かから感謝される人としてのプロにはなれます。
相手から、大切な自分の子供を預け働かせたいと思ってもらうための努力をすることができます。
そこに社会人経験の有無だったり、経験年数は必要ありません。
学生時代の学ぶ姿勢や、新社会人として仕事に取り組む姿勢からも感じられるものです。
真摯さ、ドラッカー先生は後天的に獲得することのできない資質、とおっしゃっていますが、わたしはそんなことはない!! と強く思っています。
後天的に獲得できるのは、大病を患ったときや、組織の代表であるタイミングで、全員から辞表を突き付けられたときに身につけられると言われることがありますが、そんな大変な思いをする前に、自分は真摯さをもって人と接しているかどうか、振り返ってみませんか。
佐藤先生が例示してくれた6例に当てはまっていないか、定期的に振り返ってみてください。
真摯さを欠く者とは、どんな人を思い浮かべますか?
真摯さ有する者とは、どんな人を思い浮かべますか?
真摯に接してもらえた、と感じたのはどんな人、どんな状況でしたか?
あなた自身が、子どもを預け育ててほしい!! と思う人と、ご自身との間にどんな違いがありますか?
真摯さをもって人と接するとき、何を意識しますか?
より真摯な姿勢であるために、何を意識しますか?
『実践するドラッカー【チーム編】』
chapter1 チームで働くということーチーム作りとマネジャーの仕事 p22
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サークル始めました♪
こうありたい!! と強く望むから、こういう行動をしよう!! と行動変容が促されると思うのです。
きっかけは、ともに同じ本を読んだ仲間の一言かもしれません♪
実践するドラッカーシリーズは、膨大な数のドラッカー先生の言葉を選りすぐり、5つのテーマ別にまとめられた書籍です。
編著者の佐藤等先生は、札幌を中心に全国各地でドラッカーの書籍を中心に読書会を開催されてきました。
ドラッカー先生の言葉と佐藤先生の解説が1セット、そこかしこに「今のあなた」に必要な言葉が散りばめられています。
佐藤先生の解説は、ぜひそれぞれの書籍で確認してください(*^ω^*)
ここではわたしが感じたことをお伝えしていきます。
自ら考え、決定し、行動するあなたのためのドラッカー、一緒に探してみませんか?
【チーム編】は、チームをあずかるすべてのマネジャーに向けて書かれており、ドラッカー教授のチームマネジメントの極意が1冊に凝縮されています。