顧客が購入するのはモノ・サービスではありません。それらから得られる体験・感動です♪[事業編 #16]
企業とは何かを決めるのは顧客である。なぜなら顧客だけが、財やサービスに対する支払いの意志を持ち、経済資源を富に、モノを財貨に変えるからである。しかも顧客が価値を認め購入するものは、財やサービスそのものではない。財やサービスが提供するもの、すなわち効用である。
『マネジメント(エッセンシャル版)』Part1 マネジメントの使命
第1章 企業の成果 p16より
ホームセンターを思い浮かべてください。
そこにあるのは、道具と材料です。
それらが単体で手元にあっても何ごとも成し得ません。
それらを組み合わせたり活用した結果、生活の中で起きる変化を求めて購入されるものです。
衣料品のお店を思い浮かべてください。
そこにあるのは服飾品です。
その商品を着ている姿を思い浮かべ、手持ちのものと組み合わせたりして、活用できる、着るとわくわくする、と感じるから、顧客は購入してくれます。
購入される理由は体温調整の機能の良さかもしれませんし、その衣類に込められたストーリーかもしれませんし、そのブランドによるものかもしれません。
服飾品そのものが購入されているのではなく、それらを身につけたときの変化を求めて購入されるものです。
では、あなたが提供しているモノ・サービスによって、顧客はどのような変化が得られると感じているか知っていますか?
商品が提供するモノ・サービスがどれだけニッチな価値を提供できるかを考えたら『ドラッカーの黒字戦略』 (藤屋伸二 著 CCCメディアハウス)というタイトルがしっくりきたみたいです( *´艸`)
利益は、組織運営を継続するための道具です。
顧客満足度を数値化したものともいえます。
モノ・サービスによって得られる価値を提供し続けることが、組織が存続できる唯一の理由です。
価値は売り手側が提示できるものではなく、顧客が決めるものです。
成熟社会である日本においては、よりニッチであること、顧客にとってかゆいところに手が届くモノ・サービスであることが求められているのではないでしょうか。
そこをいかに追及するか、その結果すぐ黒字、より黒字、さらに黒字、ず~っと黒字を目指して書かれています。
大企業だと、マーケティング部門があったりします。
本来は、商品の起案からメンテナンスまでどの段階においても、どこに顧客のニーズがあるかを知る必要があります。
組織の内側を見ていても見えてきませんので、マーケティング部門のように顧客から距離のある部門では、目指す成果は得られないのでは? と思うのです。
その点、中小企業は、顧客との距離が近いことにメリットがあります。
そのメリットを生かし、いかにニッチを目指すか……。
大きくても、小さくても、できることはありますよ!!
その組織は顧客にとって、どのようなニーズを満たしてくれる組織と認識されているのでしょうか。
それはきっと、アンケートなどで把握しようとして得られるものではないと思います。
モノを購入し、目の前の現物を見ながら、自らのニーズがどのように満たされたのかを言葉にできる方は少ないでしょう。
サービスを受けた、体験を購入したとしても、同様ではないでしょうか。
他社製品同士の収納用品など、組み合わせてぴったりはまる「シンデレラフィット」のように名前がついていたら、誰かに伝えることはできますが、人それぞれ千差万別の感動すべてに名前がつくことはありません。
実際に購入してくださった方に、直接お話を伺うのが一番!!
「顧客に聞け」です。
購入されたのはどのようなモノ・サービスか、そのモノ・サービスを入手したことでどんなことが起きたか、その結果どんな価値を見つけたか……。
体感したことを言葉にする機会はよくありますが、簡単にはできません。
いろんな質問を組み合わせながら、深堀していくことが早道です。
ぜひ機会をつくり、顧客に直接聞いてみてくださいね♪
あなたの組織が提供するモノ・サービスはなぜ購入してもらえたのでしょうか?
そのモノ・サービスを何で知ったのでしょうか?
そのモノ・サービスを入手してどんなことが起こったのでしょうか?
そのモノ・サービスを使用・体験してどのように感じたでしょうか?
その感覚に点数をつけるとしたら何点くらいでしょうか?
そのモノ・サービスを誰かに薦めるとしたらどのように薦めるでしょうか?
『実践するドラッカー【事業編】』
PART1 理論編 chapter2 顧客が事業である p38 #16
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【事業編】は、時間軸を意識し、自らを変革させていく姿勢と方法を習得するため、自らの事業を明確に定義するための補助線として書かれています。