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体を張った縛りプレイのような地獄の19日間、改め35日間/今年はこんな夏だった②後編 ▷ 屋根裏

涼しくなったり暑くなってはまた寒くなったりで、自律神経ぶっ壊れそうですね!
こんにちは、由眞です。
まとまった時間を取れたので、夏の話の続きを書きました。
 
前編はこちら

あらすじ

34度台の猛暑に自宅のエアコンが壊れ、19日間エアコンなし生活を耐え抜くも、工事当日のハプニングによりリスケ!地獄の縛り生活はトータル35日間にも及ぶ延長戦が確定した。
 
なぜリスケになったのか?
それは工事当日、9/7(土)に遡る───


05:45

仕事を予定より1.5h巻いて終わらせた僕は、始発がない相方を最寄りのコンビニへ落としつつ帰路に着いた。30度を超える日々にようやく終止符を打つこの日、事務所のスケジュール担当に「今日、新しいエアコンが来るんです!!!」と報告するぐらい、僕は期待と喜びに満ち溢れていた。
無理もない。
特に冷やしたい首・脇・膝裏にバブの爽快シャワーを塗ってシャワーで流し、ひんやりしている間にドライヤーで髪を乾かし、小さいサーキュレーターは頭にあたるように、新しく買い足した扇風機は身体全体があたるように稼働させて、3個買ったアイスノンと冷凍ペットボトルを、頭と脇や股に挟んだり、時には背中や足裏を冷やしながらなんとかして寝つけたとしても、暑さで2~3時間後には目を覚ましてしまうような、寝不足の毎日だった。
それも、目を覚ましてしまうぐらいの暑さなのに、暑さのピークタイムはあと3時間後。夜勤人間としては、本当に起きたい時間はそこから更に4~5時間後である、この絶望感。エアコンが完全停止したのは8月20日、夏休みということもあってネカフェ漫画喫茶は常に混雑していてなかなか個室を取れなかった。
自宅での飲み物は基本的に水道水を電気ケトルで沸かしてお茶を飲むスタイルで、自炊はもちろんのこと、できる限り熱を発生させたくなかった僕は飯はコンビニで買い込み、飲み物は水と麦茶のペットボトルをケース買いしていた。そんな生活ともようやくおさらばできる。

寝落ちるなどでしくじる訳には行かない───夜勤明けの僕は、寝ずに待つ方を選んだ。寝不足が続いているからこそ、数時間の仮眠で起きられる自信がなかったからだ。かと言って、汗だくの状態で業者さんを迎え入れるのも嫌だ。自宅駐車場の車内で待機するにしても、長時間のアイドリングは下の階の方にご迷惑をおかけしてしまうことになるだろう。
この日の最高気温は32度。既に25度台だったこの時間帯、外は風が吹けば涼しいと感じられるが、訪問予定時間は13〜15時。家の中で待つのは悪手と考えた僕は、ゴミを出し家の中とエアコン下の動線確保と軽く掃除をして、シャワーを浴び、自宅から車で20分圏内の快活CLUBへ向かった。

 

08:30

9月に入って、一般的にはおそらく夏休みは終わっていても、土日の日中は混雑しがちなので、鍵付き個室の空き状況は2~3店舗分張り付いておく。幸い、自宅から一番近い快活CLUBの個室へ滑り込めた。
個室とは言っても壁が薄いので、アラームを大音量でかけるほどの度胸がない僕にとっては常に緊張状態にあるから、逆にガッツリ寝落ちない可能性が高い環境下。身体を休める程度には持ってこいだった。
ただ、寝落ちない可能性はもちろんゼロではないので、イヤフォンや充電ケーブルを持ち込んで、動画を観たりnoteを書いたりして懸命に起き続けていた(なんなら、この時書いていた記事がまさにこの前編だったりする)。

 

12:38

約4時間、無事に過ごして一旦自宅へ向かう。12:58、自宅前をゆっくり通過するもそれらしい車両が見当たらなかったので、連絡先は共有されているし、到着したら連絡をくれるであろうと思った僕は、快活CLUBよりも近い某複合施設の屋上駐車場で待機することにした。100均で少し買い物をしつつ、車内でYouTubeを観ながら過ごす。もちろん背もたれを倒したりなどはしない。着信音量もMAX。
前日の17:30から動き始め、日付が変わって時刻は13:30を回ろうとしている。身体の稼働時間は既に18時間。訪問予定時間の13~15時という魔の2時間が、じわじわと僕を苦しめていた。

 

14:17

一回目の着信は、13:50。交換に来てくれた業者さんから。
二回目は、業者さんの営業所から、13:53。
僕が目を覚ましたのは、14:15。

やってしまった────慌てて営業所に折り返すも、あまり事態を把握していないっぽい方が出たので、業者さんの番号にかけながら自宅へ急行した。正直、この時のやり取りは覚えていない。
自宅で今まさに撤収しようとしている業者さんと鉢合わせて、事情を説明。30分以上お待たせしてしまったらしい。営業所に掛け合ってくださったけれど、この時期エアコン修理は繁忙期とあって、これ以上時間をかけてしまうとこの後の予定が厳しくなってしまうので、申し訳ないけどリスケ──ということになった。
夜勤明けであることと、エアコンが完全停止していることに業者さんは寄り添って話を聞いてくださって同情を見せてくれたが、別れ際の「今日エアコンつけられる準備して来たんですけどね(残念ですね⋯力になれなくてごめんね)」には、かなり心臓を抉られた。

頭の中が色んな感情でぐちゃぐちゃになっていた。
寝落ちたのはもちろん自分の落ち度なので自責の念と、そもそもNationalなんて古いエアコンつけておいてという他責の念と、よりによって真夏に壊れる理不尽さと、2週間以上の過酷な環境下での寝不足と余計な出費と。どこに向かってどんな感情を向けていいのかわからなくなっていた。
その反面で、僅かに掴んでいた理性の糸に縋り付いていた。業者さんと別れた車内で、項垂れながらもすぐに営業所へ連絡する。「最短でも9/25、26日以降」と言われた時には、目の前が真っ暗になった気持ちだった。文字通りの、追い討ち。

ただ、この段階で営業所も事態を把握してくれていたので、予定を確認してすぐ折り返す、と。
14:33、キャンセルが出たので9/23(月・祝)の朝9時から訪問予約を取れると連絡があったので、それで再依頼した。
だとしても、更に2週間待つことが確定した。

 

極限状態の恐ろしさ

寝不足もあって色んな感情がぐちゃぐちゃになっていて、「なにを」というわけではないけれど、「なにか悪いことをやってしまいそうな」危険な自分の気配が、すぐ背後まで迫っていることだけは解っていた。極限状態の生き物ほど危険なものはない。
項垂れながらも僕は、一旦Amazonで水と麦茶のケースを買い足した。本当はその行為すらも抵抗があった。まだこの段階で、あと2週間また地獄を味わう現実を受け入れられるほどの許容はなかった。今でも、よくこの状態で次の手を打てたなと思っているほどに。

家に上がることなく、僕は空きがある快活CLUBへ向かった。

これは、だめだ。
今の状態の僕は、だめだ。
「人の道から外れた、なにかとんでもない悪いこと」をしでかしてしまいそうな精神状態にある。
涼しい場所で、ゆっくり眠らなければ、だめだ。

辿り着いた個室で、快適な環境で、横になってみる。
己の失態と多方面への憤りで頭がいっぱいになる。
今は考えるな。
今は冷静じゃない。
考えるのは寝て起きてからにしよう。
と、何度も何度も、何度も言い聞かせて、ようやく長い一日を終えた。

 

自分が立てたフラグは、自分で回収する

やっぱり、一度ゆっくり眠ったのは正解だった。
目覚めた時はやや放心状態にあったものの、冷静に、明日からの地獄を見据えられるようになれる程度の精神状態に落ち着いていた。そう、前編を投稿できるぐらいには。

寝落ちてしまったことは仕方ないし、この時期エアコン修理が混み合っているのも仕方ない。業者さんは30分も待ってくれて、営業所も真摯に対応してくださった。2週間以上耐えられたなら、もう2週間も同様に耐え抜けるだろう。

夏休みも終わって、予約も飛び込みでも部屋を取りやすいし、使えるものは使って、無理なくこの夏を乗り切ろう。
noteで僕のこのお題を振り返ってみても「暑かった」ぐらいしか書いてないじゃないか。これはいいネタになる。職場の人達にも聞いてもらって、この夏最大の笑い話にできるように過ごそう。

こうして僕は、地獄の35日間を乗り越えて、来たる9/23(月)予定通り、無事に新しいエアコンを取り付けてもらえたのだった。

 

エアコンなしの真夏日を支えた購入品

ペンギン・シロクマ・マンモスでCOOL度が変わるんだけど、実家時代からスーパーエクストラクールのマンモス一択。シャワーで流すタイプ。メントール配合が苦手な方は注意。

大好きなアイリスオーヤマ。サーキュレーターより扇風機の方が身体にあたる風の面積?が多いよ〜という情報を見て買い足したもの。洗濯物の室内干しにも貢献。

シャッターがないタイプの部屋なので(契約する時シャッターありだからここにしたのに、シャッターついてるの1階だけだったという罠)、少しでも熱を遮るべく買ったものの、風が強くて外側に設置するのめんどい問題が浮上したため、カーテンレールにフックで引っ掛けて内側にかけている。日差し対策スクリーン・遮熱レースカーテン・遮光カーテン、という感じ。ないよりはマシだったかな。

あと、アイスノン(氷枕)×3個はドラッグストアで、冷凍ペットボトルはコンビニのやつ(再冷凍するなって書いてあったけど全然やってたw)。

特に9/16(月)週は、35度台の猛暑日を見越して快活CLUBの鍵付き個室を事前予約して、でもコスト最小限には抑えたいから本当に寝るためだけに通っていました。
仕事終わって朝帰宅して家事して、シャワー浴びてほぼ寝る服装で快活CLUB行って、寝て、夕方起きて帰宅して、シャワー浴びて支度して仕事行って、という感じ。ご飯は基本コンビニ飯なので、車内で移動中に済ませてたかな。
快活CLUBにはもちろんシャワー室も洗濯機もあるんだけど、シャワー15分以内のご協力を〜って書いてあって、個室ではドライヤー・ヘアアイロン使えないし、諸々を15分程度で済ませる自信がなかったから自宅で済ませていた、っていうのはある。

 職場でも笑い話にしてたから、後半はなんかもうメンタル的にも強くなって、僕は昔から暑さに弱い人間なんだけど「これで暑さ耐性強くなってたらいいんすけどねw」なんて笑い飛ばしてた。いや、できればもちろんもう二度と経験したくないしないに越したことないけど、過酷ゆえに学びはあった、そんな夏でした。

暑くなる前と寒くなる前にはきちんとメンテしよう!
それではまた、次のお喋りをお楽しみに。由眞でした。

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