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やりたいことはつまらない

最近実験として、雑な娯楽を制限する生活を送っている。

以下の文章はそんな生活の中、誘惑に負けそうになった(ちょっと負けた)ときに書きなぐった文章である。

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やりたいことって、夢中になれることだと思っていた。
やりたいことって、時間を忘れて没頭できることだと思っていた。

そうじゃなかった。

やりたいことは、つまらない。

自分のやりたいことは、つまらないのだ。


なぜなら現代には、スマホがあるからだ。


「好きなことなのに熱中できない」という人は考えてみてほしい。

その「好きなこと」以外の時間を、何に使っているだろうか。


そう。スマホを眺めて過ごしているのではないだろうか。



スマホは天才達がつくった悪魔のツールだ。

世界トップレベルの天才たちが、我々の興味関心を惹くためにチームを組んで、果てしない情熱を注ぎ、残業し、競い、つくりあげているものが、

Twitterであり、tiktokでありinstagramでありyoutubeだ。

彼らの作ったアルゴリズムは、絶対におもしろいコンテンツを無限に送りつけてくる。ばかりか、彼らは我々の嗜好をも解析し、「ほら、こういうのが好きなんでしょ」ってどんどんツボるねこ動画を送りつけてくる。ああ、かわっk.えあ

しかも彼らの作った(youtubeやinstagramといった)闘技場の上で、これまた世界トップレベルの才能たちが果てしない情熱を注ぎ、残業し、競い、つくりあげているのが

お笑い動画、音楽、ためになる情報、そしてねこ動画なのだ。


そんなものに、凡人である私の情熱が敵うわけがないのである。

彼らが作った、めちゃくちゃ面白くてめちゃくちゃ魅力的なコンテンツと、自分のまだ、芽吹いてまもないような情熱。「好き、かもしれない……」という淡い情熱。この両者が、24時間という限られた時間を奪い合う。


勝てるわけがないのである。

それってつまり、生まれたてのゴブリン(私)が、異世界転生を数回くり返したチート勇者「達」と戦わさせられているようなもんである。一瞬で消し炭だ。

はっきり言おう。やりたいことがあって、自分の時間もあるのにできないのは、天才達に時間を奪われているのだ。

つまりそれは、誰かの人生の「モブ」として生きているのだ。

なぜソシャゲが無課金で遊べるのか。無課金で遊ぶ「モブ」達が、課金する人々を楽しませているからにほかならない。

やりたいことは、自分の中にたしかにある。それは間違いない。

そしてそれは、時間をかければきっと育つのだろう。

いつか夢中になれる。仕事にできる可能性を、おおいに秘めている。

しかし、自分の「やりたいこと」は、まだ、天才たちが送り込んでくる強大すぎる快楽には敵わない。

だから距離をおかねばならない。彼らの影響力を薄めなければならない。彼らの支配圏から、抜け出さなければならない。


だから同志よ……!スマホを……封印するのです……。

SNSをみる時間を……減らすのです……。


ゲームは……1日………1時間………。

読みたい本がたくさんあります。