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夏休み初日に計画を立て…る??

#20230721-175

2023年7月21日(金)
 夏休みがはじまった。
 のんびりさせてあげたい気持ちもあるが、初日が肝心!
 ノコ(娘小4)に学校の宿題を書き出すよういう。まずは、総量の確認だ。
 ドリルのほかに、リコーダーの練習、読書5冊以上に読書感想文、ポスターの作成が必須だ。歯磨きや生活習慣をチェックするものが2つ。自由課題をリストから1つ以上。
 これらを学年だよりを見ながら書き出すのだが、すんなりとはいかない。
 「面倒くさい。ママ、書いてよ。ええええ、何ページあるの。ママ、数えて」
 私が書き出すのは簡単だが、人が書いているのを眺めているだけでは把握できない。自覚もかねて書いてもらう。いや、書いても怪しいかもしれない。どちらでも同じならば、私が書いたほうが早い分、マシだろうか。

 「ママ、自由課題ってやんなきゃダメぇ?」
 「1つはやってくださいってお便りに書いてあるよ。いくつ増やしてもいいけど、少なくとも1つはやんないと」
 「げええええええ、面倒くさぁーい。最悪ー!」
 「自由課題は作文がいい? それとも工作? 標語とか絵もあるし。研究発表もあるよ」
 「どれもヤダ!」
 背骨がぐにゃりと曲がり、ノコはテーブルの上に身を投げ出すように両腕を伸ばす。

 「じゃあ、まずはドリルの予定を決めちゃおうか」
 私は表計算ソフトExcelエクセルで作成した横に長いノコ専用夏休みカレンダーを取り出す。ガントチャート形式だ。
 一日の大半を占める大きな予定がある日は、宿題はできないと思ったほうがいいだろう。
 宿題の提出期限は2学期の始業式の前日、つまり夏休み最終日ではない。
 ノコの小学校では、前の週に数日間午前のみ登校する。
 これは乱れた生活リズムを整えるためであり、多い荷物を少しずつ学校へ運ぶためであり、それから宿題の提出のためでもある。
 丸一日予定アリの日を除いた提出期限までの日数を数えると、たいしてない。
 これをノコに自覚してほしい。
 「ノコさん、一日予定がある日は宿題したくないでしょ。そうすると18日しかない。18日でこれらの宿題を終わらせなくちゃいけない」
 「ふーーーーーん」
 あくまで、ノコには人ごと。自分ごとになっていない。
 折り紙を引っ張り出してきて、ハサミでこまかく切り刻みだした。

 「じゃあさ、ノコさん、ドリルは何ページずつやる?」
 「わかんない。ママ決めて」
 「だって、この日までに終わるようにするんだよ。何算かな?」
 「問題にしないで」
 非協力的にもほどがある。
 人が決めた目標だとああだのこうだの文句をいうのだから、自分で決めてほしい。
 特にドリルは進捗が読めない工作や読書感想文と違い、ページ数で割り振ればいいと思うのだが、そう簡単にはいかないようだ。

 それでも、少しずつ宿題計画表が形になっていく。
 こんなに時間をかけたくないが、初日に作ることができてよかった。
 せっかくの夏休み。
 日頃から宿題が多く、頭を空っぽにして思うままに手を動かしたりする余裕はノコにない。夏休みくらいは自由にさせたい気持ちもある。寝る時間も起きる時間も自分で決めて、宿題をやるもやらないも自分で決めて。
 自由だけど、責任は自分にある。
 そんな時間を子どものうちに持てたとしたら、貴重だと思う。
 私にそうできる図太さがほしい。どうしても後々のちのち大変ではない道を取らせてしまう。
 ノコはどうしたいのだろう。
 予定表が仕上がると、ノコは完成したての予定表に従わず、CDをかけ、畳ラグに仰向けになった。歌詞カードを見ながら、歌い、体を揺らして踊っている。横になったままなので、ジタバタジタバタと陸に打ち上げられた魚のようだ。

 ・・・・・・宿題は?
 そういいかけて、やめる。
 まだ夏休み初日だ

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