懲りない娘は、こちらの想像斜め上をいく。
#20230625-147
2023年6月25日(日)
「ヤダ! 買う! 買って! 100円ちょうだい!」
ノコ(娘小4)が足をドンと踏み鳴らす。
習い事の帰りに立ち寄った神社の境内で、ノコはパワーストーン付きのおみくじを引きたいといった。
神社の前を通ったら、茅の輪が設置されていた。夏越の祓が近い。昨年は6月30日に神事に参加し、家族3人で茅の輪くぐりをしたが、今年はむーくん(夫)の勤務上難しそうなので、できるときにしておきたい。それで自転車を止めた。
ノコは茅の輪くぐりをすると境内のおみくじコーナーに行き、さまざまな縁起物がついているおみくじを吟味しだした。
そして、お小遣いの残額が100円あるか怪しいのに、パワーストーン付きのおみくじを引くという。
ノコが行きたいというので、神社の前に100円均一ショップにも寄った。
お小遣いの残額が少ないので、見たら欲しくなるからやめたほうがいいといっても「大丈夫、大丈夫」といい張った。
結果、叩くとピコピコ音が鳴るおもちゃのハンマーを購入した。
外出先でほしいものがあったときのために、パスケースにお小遣いの残額メモを入れておくよう散々いっているのに、ノコはしない。帰宅したらすぐ支払えるのなら、お金を立て替えてもよい。ただノコはちょくちょく100均でおもちゃを買う。残額がもうかなり少ない。
前回、残額メモがなければ「お金を貸しません」といったのに、店内で駄々をこねた。
「絶対、絶対、あるから!」
そう主張するので、残額がかなりきわどいのについ折れてしまった。
お金の要求は本日2度目になる。
100均での買い物ですでに尽きていると私は思う。一応購入した物はノコに持たせず――本当は荷物になるので私も持ちたくないのだが――帰宅したらお金と交換としている。そうしないと、私に対して未払いのまま帰る道すがら開封し、遊びだしてしまう。
ピコピコハンマーなんて私はいらないけれど、お金を支払えない人が先に物を手にしてはいけない。
「買いません。100円も貸しません」
「なんで! 家に100円あるってば。ママのいじわる。ホントひどいよね」
ノコの悪態が止まらない。
境内でよくそんなことをいえると思うが、ノコには神様も関係ないのだろう。いうべきことはいったので、私は無言で自転車にまたがった。
ノコはピコピコハンマー代は支払えたものの、100円はないという。
「あー、おみくじ、やんなくてよかったぁ」
あんなに態度悪く怒ったことについては一言もなし。
残額メモはやっぱり書かない。
ピコピコハンマーは一人漫才で突っ込みを入れるときに自分の頭をピコピコ叩いていた。
「なんでやねん!」
ピコピコピコ、ピ!
「あ、壊れた……」
ピコピコハンマーの寿命短し。
ノコは懲りない。きっとまた習い事帰りに100均に行きたがり、残額メモがないのに買物をしたがることだろう。
ノコが財布の小銭をテーブルの上に広げていたので目を走らせたら、101円あった。
……おみくじ、引けるじゃん。
不思議過ぎる。
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