「ミュージカルを見に新潟へ。」A COMMON BEAT新潟1期公演@新潟テルサを見てきました!!
ずっとずっと楽しみにしていたミュージカル『A COMMON BEAT(コモンビート)』を、ついに見てきました。
知り合いも出ているこのミュージカルは、わたしにとって一大イベント。
ミュージカルの感想や当日の話を書いていきます。
長くなるので、ゆっくりお付き合いいただけたら!
「そもそもコモンビートって???」
見てきたのは、全国団体のNPO法人コモンビートが主催する、ミュージカルプログラム『A COMMON BEAT』です。
普段は学校の先生、メーカー勤めの人など、わたし達と変わらない生活をしている100人が集まり、100日間でひとつのミュージカルを作り上げるプログラム。
全国で開催されており、同じストーリーを全国各地の100人が演じます。
今回は新潟の地域団体N:birth(エヌバース)との共催で『A COMMON BEAT新潟1期公演』が開かれました。
新潟では初めての開催。
このミュージカルのことを人に話すと「そんなのがあるんだ」と不思議な顔をされます。わたしも1年前までは存在すら知りませんでした。
「ミュージカルを知ったきっかけは」
100人、100日で作り上げるミュージカル。
このミュージカルを教えてくれたのは、会社の(元)先輩Kさんです。
Kさんは、わたしが何か月か仕事で新潟にいたときに多方面でお世話になった先輩でして…!!
休日にKさん企画のボードゲーム会に参加させてもらったり、Yさんが開く本屋さんに連れて行ってもらったりと、楽しい日々をいただいていました。
ある日、Kさんがコモンビートのキャスト(出演者)とスタッフをやるよと教えてくれ、
「Kさんが出るなら絶対見に行かなきゃ!」と早々に見に行くことを決めました。
これが6月くらいの話。その日以来、ずっとずっと心待ちにしていたんです。
その後も新潟にいる会社の先輩(癒やしのHさん)や、Yさん、会社同期がミュージカルに出ると知り、どんどん楽しみが増していきました。
そうしてようやく、ミュージカルの日が来たのです。
「ダンスいっぱい!前半の感想」
さて、ここでちょっとだけコモンビートのあらすじを。
コモンビートの世界では赤、青、黄、緑の4つの大陸からなっています。
赤は情熱、緑は気品…といった具合に、それぞれの大陸で文化が異なり、他の大陸を知らないまま楽しく過ごしていました。
ミュージカルの前半は、大陸ごとの文化紹介。それぞれの大陸が、10人ほどでダンスを披露していきます。
黄大陸がよさこいを踊ったと思えば、ハンガリー民謡のような衣装で緑大陸のキャストが出てきたり……。
色と音楽が移り変わり、大陸ごとにどんどんダンスが続いていきます。
そんなミュージカルの会場は新潟テルサ。コンサートもできるような立派な場所です。
わたしが座っていたのは、舞台を見て右手側のブロック、真ん中あたりの席でした。
前方の席じゃなくても、意外と客席からは動きも、表情もよく見えるんですよね。
鮮やかな衣装に彩られて、どのキャストもきらきらとした顔で舞台に立っていました。
初めてミュージカルに出る人も多いだろうに、そんなことを感じさせない、堂々した姿。100日で、こんなことができるのかと驚きました。
さて、どんどん披露されるダンスシーンの最中、実は、わたしは知り合いばかりを見ていました。
黄、緑、青大陸に知り合いが出ていたから、舞台に出てくる度、〇〇さんだ!とつい目で追いかけてしまう。なんなら舞台からはける瞬間まで見ちゃう。
舞台の上の先輩方は、それはもう、すてきでした。
大好きな先輩方が、心から楽しそうにしている。舞台照明に照らされて、きらきらと笑っている。そのことが、なんだか嬉しくて嬉しくて。
変な話、ミュージカルを見ながら先輩方のことばかりを思っていました。
こんなことを先輩に言ったら「いや、ミュージカルに集中して笑」って笑われそうですね。
ほんとにそう。
でも、ちゃんと見てましたよ。
「1番印象に残ったシーン。後半の感想」
そんなこんなで、人々はそれぞれの国境の内側で楽しんでいましたが、ある日、誰かが他の大陸の存在に気がつきます。違う色の大陸が国境の先にあると気づく人々。
自分たちとはまったく違う言葉、衣服、文化に戸惑いながら交流がはじまり、舞台の上はキャストの衣装でカラフルになっていきます。
例えば、文化が違えば、あいさつの仕方すら異なるわけで。
お互い大陸のあいさつを教え合うシーンでは、ぎこちなくあいさつを真似する姿が微笑ましかったです。
セリフはないのに、「え、こんな感じ??」とか、「そうそうそう!」と動きから声が聞こえてくるようでした。
戸惑いながらも、国境を越えた交流が深まるコモンビートの世界。はじめは楽しい雰囲気でしたが、次第に雲行きは怪しくなります。
わからないって、やっぱりどこか怖い。理解できないことへの恐怖は膨らみ、そしてついに争いが起きてしまいます。
このあたりから物語は一気に進み、どんどん話に引き込まれていきました。そしてこの先のシーンが、ミュージカル中で1番印象に残っています。
自分の大陸を守るための争い。互いに傷つけあった争いの後、疲弊した人たちが顔を伏せ、座り込むシーンです。
暗い照明の中、かすかに響くすすり泣きの声。静かな、静かな舞台から、震える声で歌が始まります。
ホールに響くか細い歌声。
その震える声からは、傷つき、打ちのめされたかなしみと、それでも立ち上がろうとする強さが伝わってきました。
歌声に、あんなに思いをのせることができるんだとあの日、初めて知りました。
歌声は徐々にその大きさを増し、うつむく人々に寄り添いながら、ラストに向けて声は上がっていく。
そして、周りを巻き込んで立ちあがります。
ここから先は割愛してしまいますが、最後は大団円を迎え、にぎやかなダンスと音楽。キャストの手拍子に合わせて客席からも手拍子で応えます。
4色の衣装で彩られた舞台はとてもとても華やかで、めいっぱいの拍手が会場に響いていました。
本当にあっという間の、90分のミュージカルでした。
「リーダーYさんのあいさつを聞いて」
ミュージカルの最後、リーダーのYさんからあいさつがありました。
その中に、
「楽しいことばかりではなかった」
そんな一言が入っていました。
もちろん、それはあいさつの一部。楽しいだけではなかったと、それだけを伝えたかったわけではありません。
ただ、その言葉はふっと心に入ってきたのです。
100日かけて作り上げるミュージカル。
いろんな人が集まって、それぞれが違う思いを持っている。本当に、楽しいだけでは成り立たないんだろう。
それでも舞台に立つ皆さんはにこやかで、しあわせそうに見えた。
見えないところでどんな気持ちを抱えていても、あんなに晴れ晴れとした表情で笑えるのだと示してくれた。
それは、誰かの励みになるような、とても勇気がでることなんじゃないかと密かに思っています。
「せっかくだから聞いてほしい。一緒に行った後輩の感想」
さて、わたしの感想ばかり書いてきてしまいました。
ちょっとでも何か伝わっていたらいいなと思いつつ、ぜひ、一緒に見に行った後輩の感想も聞いてください。
今回のミュージカルは会社の後輩5人と見に行きました。
全員1つ下の代。誘ったわたしがいうのも失礼極まりないのですが、後輩の中には「みんなが行くからついていくか〜」って気持ちの人もいたはず。
普段はミュージカルなんて見ないって人ももちろんいて、楽しめるかなあとちょっと心配してました。チケット代もタダじゃないし…!
ただ、ミュージカル後にはそんな心配も杞憂だったと分かりました。
ミュージカルも終わり、会場の外に出て駐車場へ向かう途中。ぞろぞろと歩きながらそれぞれの感想が飛び交っていました。
覚えている範囲だと、自分もやりたくなった、テーマがめちゃ壮大ですね、100日でできるとは思えないクオリティ、などなど。
後輩のFちゃんは、ミュージカル中にバク転を披露するお姉さんがかっこよすぎて、「アクロバティックお姉さんかっこいい!!!」とファンになっていました。
程度の差はあると思いますが、思ったよりもミュージカルを楽しんでいたようで安心です。よかった。一緒に来てくれてありがとう。
「終演後、ロビーにて」
長々と書いてしまいましたがようやく最後のトピックです。最後は、ミュージカル終演後の話を。
ミュージカル終演後は、キャストがロビーに出てきてお客さんと話す時間がありました。わたしとしては、先輩方や同期と話せる貴重な時間。
ただ、キャストがロビーにいる時間は長くないと聞いていたので、後輩をほっぽって(ごめんよ)すぐさま先輩方を探しに行きました。
会場からロビーに出る扉をくぐると、人、人、人。
皆さんキャストの周りに集まり、感想を伝えたり、写真を撮ったり。ミュージカル直後の、ふわふわとした高揚感にロビーは賑わっていました。
あたりをぐるっと見渡して、人混みの中から先輩方を見つけたとき思わず駆けだしました。写真も撮ってもらったよ!
あんなに楽しみにしていたミュージカル。
終わった後には、なんなら開演直後から、ああ、終わっちゃうんだなとさみしくなりました。
本当のことを言うと。
本当のことを言ってしまうと、わたしも一緒に舞台に立ちたかった。
練習も本番も場所は新潟。岡山にいる自分が参加するにはかなり無茶だと分かっているけど、先輩たちと一緒にやりたかったなと思うよ。
100日間、毎週集まって練習して、作り上げていくミュージカル。
練習中の写真もKさんから見せてもらっていました。体育館、練習の合間を切り抜いたオフショットは、どれもいい顔の写真だった。きっとそこはあたたかい居場所なんだろうと、勝手に想像しています。
写真には映らない苦労がそれはもうたくさんあったと思います。
それでも、一緒にやりたかったなと思ってしまう。
こんな女々しいことを言われても困ると思うし、困らせたいわけじゃないんです。ただただ、憧れてしまうほどかっこよくて、きらきらとしたミュージカルでした。
舞台に立つ皆さんが、客席からどれほどすてきに映っていたか、少しでも伝わればうれしいです。
改めまして、キャスト・スタッフ107人の皆さまミュージカル完走おめでとうございます!そして、すてきなミュージカルをありがとうございます。
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最後までたどり着いてくださり、本当にありがとうございます🙇
各団体のリンクなどをご紹介します🙌
💃コモンビート
🍙N:birth
😁Kさんの胎内NEXT
📚Yさんの「蔵と書」