着たいと思う服が見つからなくて
前回の投稿から随分と時間が経ってしまった。
石田ゆり子さんの著書「LILY'S CLOSET」を読んで溢れた想いを書いたnoteが編集部のお気に入りに入れていただき予想外に沢山の方にお読みいただきました。遅くなりましたが皆様本当にありがとうございました。
あれから3ヶ月、相変わらず毎日沢山のお客様にお会いしてお洋服を着る楽しさをお伝えしたいとがんばっております。
そして自分の心から着たいと思うお洋服と出会いたいという思いを抱えながら過ごしていたのです。
が、、、
着たいと思える服とまだ出会えていない
心ときめくお洋服との出会いはそう簡単には訪れない。
私の心ときめく条件とは何か?
デザインも着た時の肌に感じる生地感もディティールも大切。
でもそれだけじゃない、作られた背景に物語があるお洋服。
それが私の理想。
これってかなりマニアックなのか?
私のときめきポイントは
例えばYAECAのカシュクールドレス。
これは私が生地萌えしてしまった逸品。
インドのカディーコットンを使って作られたドレスには、インドの人々の文化と歴史が詰まっている。
カディコットンは植民地支配されていたインドでガンジーが広め、手織り布によって民衆の自立を促したことから別名「The fabric of freedom.」とも呼ばれる生地です。
手紬ぎ手織りの生地を繊細に手縫いで仕上げられたカシュクールドレスの美しさと優しい生地の風合い。
丁寧に企画され製品化されたであろうそれからは、デザイナーと作り手の匂いを感じるよう。
それにこんな背景があると知っていたら、丁寧に大切に着ようと思っちゃいませんか?
丁寧に着るということ
日本人はかつて、物を大事に扱い長く大切に使う文化を持っていた。
過去形で表現せざるを得ない状況になって久しい。
そんな日本に「エシカル」という概念が根付き始めている。
今年の色々な経験から1年前より確実にエシカルという概念が身近になっているように感じる。
服を買う行為が地球環境や社会活動にどんな影響があるのかなんて考えたこともなかった方が多いと思う。でもこの半年余りの経験で今までにない視点で物事を捉えるようになった方々も確実にいる。
かく云う私も今まで販売の現場で抱えていたモヤモヤがなんなのか考えるようになった。
緊急事態宣言の間におうちで服の断捨離をした方も多かったようで、服の買い方を改めようと思ったなんてエピソードをテレビでやっていた。
流行のファッションで身を包む為に、頻繁に服を買うことが必ずしもかっこいいことではないと気づき始めている人は少しずつ増えているのではと感じている。
私はアパレル販売の現場で毎日数えきれないお洋服をお客様に販売してきたけれど、正直心は日々疲弊している。
安く大量に作られたお洋服達は大切に着ていただけているのだろうか。
長く大切に着られる服に出会うこと
着たい服が見つからなかった私の本当の願いはこっちだった。
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