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シンプルに疲れた人のためのクラシックプレイリスト#1


  人間関係、過重な労働、健康を害する類の情報の氾濫……何かと疲弊しがちな現代、ベッドに倒れ込んでBluetoothスピーカーでクラシック音楽を流しながら微睡みの境地へと陥りたくなるような誘惑に駆られますよね。かくいう筆者も実は平日の退勤後はほぼ毎日のようにベッドに倒れ込んで屍のような体勢になりながら無心でクラシック音楽を聴いたり聴いてなかったりしています。あまりにも疲れ果てて生命力が尽きかけそうな時はレクイエムの幻聴を聴いたりもします。


 ということで今回はそういう風に心が摩耗してなんかもうシンプルに疲れてしまったという人たちの精神を癒やすべく、筆者がとりわけ好んで聴いているクラシック音楽を紹介します。といっても筆者はその道のプロでも何でもないので、あくまでも素人の鑑定眼で選別されたものにはなりますが。

ヘンデル/『組曲第1番 変ロ長調 第4楽章』

 アンニュイともメランコリックともつかぬ繊細なパッセージが静かに胸を打ちますね。僕は嫌なこととか辛いことがあった時とかによくこの曲を聴くんですが、ストレスが完全に解消されないまでも心の底に溜まった靄みたいなものの汚れを洗い落としてはくれるような、そんな感じの曲です。
 気分が高揚してる時はテンション高めでアッパーな曲を聴きたくなり、ダウナーな時は陰鬱な感じの曲を聴きたくなるとかよく言うけど、それで言えばこの曲はまさしくめちゃくちゃダウナーの時に聴きたくなる曲です。

バッハ/『前奏曲とフーガ第10番、変奏曲BWV855』

 バッハの偉大な発明品とされる『平均律クラヴィーア曲集』第1巻第10番より。
 『G線上のアリア』とか『チェロ組曲第1番 ト長調』とかもそうだけど、バッハは聴くと精神が調律されるような感じがする。バッハの曲って対位法とか和声とかを使ってすごく緻密に計算して作曲されてるから、心なしかそれと脳が連動して頭の中が整理されていくような気がするんですよね。まあ超個人的な所感ですが。世には「バッハーノセンリツヲキイタセイデスコンナココローー」って曲もありますからね(サカナクションはわりと好きです)。
 この曲も例に漏れず乱れてしまった精神を整えてくれる。

フォーレ/『シシリエンヌ』

 あの名作アニメ『氷菓』でもお馴染みのこの曲。圧倒的放課後感なんですよね。誰もいなくなった教室に夕日が差してる情景を想起させる。イレジスタブルな郷愁と哀愁に浸りたくなった時によく聴く。



  はい、ということで今回は筆者のお気に入りのクラシック音楽を紹介するという、このnoteにしてはめずらしく非常にインテリジェンスかつエレガンスな教養溢れる回でした。

 クラシック音楽はもともと小学生ぐらいの頃から家にあったCDとかを時たま聴いていてラヴェルのボレロとかブラームスのハンガリー舞曲第5番とかが好きだったんだけど、最近また聴くようになったのはやっぱりApple Music Classicalの存在が大きいですね。

 これはまあ簡単に言えばApple Musicのクラシック音楽特化版みたいなアプリで今年の1月にリリースされたんですが、検索機能とかおすすめ機能とかが優れていて、生活の中で少なからずクラシック音楽を聴く習慣がある人はインストールして損はないだろう。そもそもApple Musicのサブスク登録してないと聴けないという最初の壁はあるにせよ。

 と、まあこんな感じでこれからもApple Music Classicalにあるプレイリストよろしくこちらの隠遁者自己満プレイリストも随時楽曲を更新・紹介していくので何卒。
 いや今回紹介するの3曲だけって少なくないか?と思われるかもしれないが、クラシック音楽とはスルメの如く何回も繰り返し聴くことによってその味わいが広がっていくものなのでそちらも何卒。



つづく

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