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ビール1杯1500円で売るには①

こんにちはSuga(@masatosuga)です

オクトーバーフェストで長年出店に携わってた経験から考察します。

毎日悩むほど悩み、出店中に様々な、クレームや罵声を浴びてきた経験があり、散々嫌なことも味わってきました。

ただそれ以上に出店会社の中で期間中売上1位を叩き出し、おいしいとファンがついてくれたからこその充実感も味わい成長してこれたのも事実です。

そんな叩き上げというか、叩かれすぎて凹みまくった僕の経験則です。

長くなりそうなので、3部作にしようと思っています。

1.ビールってお酒の中で1番デリケート

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日本に輸入される海外ビールは、ビールの製造費、輸入にかかる費用、税関、保管費、倉庫の管理費、国内での運送費、スタッフの人件費、出店費(家賃)などなど、諸経費を想像しただけでもゾッとするほど、様々な工程が含まれています。

そんなビールは他のウイスキーやワインよりも、

圧倒的に『賞味期限が近く品質が変わりやすい』お酒です。

安くて、庶民的なイメージのあるビールですが、お酒のなかでも特に品質管理にかなりデリケートにならないといけません。

一歩間違えると、大量廃棄の恐れもあるお酒なのです。

みなさんの口に入る前に泣く泣く棄てられるビールも数知れずです。

特に輸入ビールに関しては、あらゆる保険がかかって、1〜3ヶ月の船便を通じて、日本に送り届けられています。

そのため、大体日本で売れるビールは賞味期限のことも考えると、約8ヶ月~10ヶ月がタイムリミットになる場合が多いです。

2.ビールの価格設定

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そんな輸入ビールの価格設定です。

もちろんですが、これくらいの手間賃がかかっていることを考えると、

割高になるのは当然です。

20L~30L樽で1Lあたり700〜800円が原価ということも珍しくありません。500円くらいだとかなり安いので、どちらかというと賞味期限が近いものやそもそもの輸入量が多いため、原価が安くなっている可能性もあります。

そのため、ドイツビールを飲食店で飲むとなると、

・300ml →800円〜1000円
・500ml→1200円〜1500円
・1000ml→2100円

イベントで飲むってなるともう少し割高になります。

上記はあくまで、ドイツビール専門店や、ビールイベントの価格設定の基準ですが、いわゆる30%の粗利が取れればいいという考えです。

人件費や家賃とかですよね。

ですが、単に原価から計算を求めてしまうのでは危険です。

あくまでの目安に受け取った方が良いでしょう。

他に料理をメインにしているお店では多少下げても、利益は残せますが、

ビールをメインにすると話しが変わってきます。

いわゆる『どうやって付加価値もつけるか』です。

3.泡物の付加価値

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・泡物とはいわゆるシャンパンやスパークリングワイン、ビールのことです。業界用語?に近いかもしれません。

これらのお酒は、特にお祝い事や夜のお店でかなり高い価格で売られます。

いわゆるかなりの付加価値という名のサービス料が含まれます。

可愛い女の子に接客してもらう。高級レストランでの会食などがそうですよね。

お酒単体の価値よりも、『そのお酒をどう楽しんで飲める』かが基準となります。

例)

アサヒの缶ビール1本200円を飲む場合・・・テレビで野球観戦をしながら1人で飲む。
アサヒの缶ビールを1本500円で飲む場合・・・有名アーティストの屋外フェスで購入して、友達とワイワイしながら飲む。

泡ものの場合、その体験する付加価値によって大きく、価値が変わってきます。

ビールもこれに含まれることが多いですが、その飲食店やイベントの形態によって価格設定は様々です。

その場合、ビール1杯1500円で売る場合、

『品質管理費』や『サーヴィング料』が重要になっていきます。

4.『品質管理費』と『サーヴィング料』

『品質管理費』・・・グラス洗浄、温度管理、ビールのライン洗浄、冷蔵庫での樽管理、サーヴィング機器の分解洗浄。ビールホースの付け替え、ガス圧設定、ガスの交換.........etc.
『サーヴィング料』・・・3度注ぎ、1度注ぎ、カッティング、ビールの品質の見極め、ガス圧とビールの状態にあった適切なサーヴィング.......etc.

この2点は特にマニアックというか変態の世界なのでいつか記事にしようと思います。(僕もその世界にハマってしまった沼の住人です。)

お店の接客などや店内装飾の付加価値を抜きにして、ビールはこだわればこだわるほど、品質や価格に大きな差が出てきます。

特に、1杯1500円を出すかの基準は、上記2点をしっかり管理して、スタッフの教育が行き届いているところが必要です。

いくら美味しいブランド力のあるビールがおいしくても、注ぎ手が下手くそならそんな価値がありませんよね。

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そういったところは安い居酒屋に行った方が断然コストがかかりませんし、美味しく感じるものです。

ただし、ライン洗浄をどれくらい定期的に行っているか、ビールの状態に合わせたガス圧設定が適切にできていないところが多いかもしれません。

というのも、ビールサーバーのメンテナンスの基準は、保健所で定められておらず、各店の判断に任せられているからです。

フランチャイズの場合は企業ごとに基準を設けている場合があります。

生ビールを飲んで、調子が悪くなったという経験があれば、長年のビールホース内の酵母のカスが身体に入ってしまったからかもしれません。

そういったことも含めて泡ものの中でビールは非常にお金がかかります。

ビアバーの値段が高いところは上記2点がしっかり行われているからです、

ビールにあった専用グラスで注いだり、グラスウォッシャーといわれる、f注ぐ前にグラスを濡らす機器も設置していたりと各ビールに合わせた機材が揃っています。

有名なビアバーやドイツ、チェコ料理の専門的、イギリスのパブのようなビアバーはこういったお客さんに見えにくいところに付加価値をつけている場合が多いです。

ビアバーこそカウンター席で

が僕のおすすめです。

...................続く。



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