【雑感】『逆算思考』死ぬときにどういう状況でありたいかを考えることに意味はあるのか。    

(このNOTEは3分で読めます。約2,500文字)
かの有名な『7つの習慣』の第2の習慣『終わりを思い描くことから始める』をご存じでしょうか。葬儀の場にどんな人が来てほしいかを考えそのようになるように逆算して日々の生活を送るようにする。ざっくりそんなことが書かれています。

就職活動時、『7つの習慣』の第2の習慣『終わりを思い描くことから始める』の考え方を職業選びで使おうとしました。結論としては有効な結果は得られませんでした。そして、今現在は『終わりを思い描くことから始める』に対して懐疑的です。

このNOTEでは、就職活動時どのように『7つの習慣』の第2の習慣『終わりを思い描くことから始める』を使ったのか、また、なぜ今は懐疑的なのかについて書きます。大前提として『7つの習慣』はとても素晴らしい本だと思います。あくまで私個人の感想だということをご承知おきください。

✅1、『7つの習慣』

『7つの習慣』を置いていない書店の方が珍しいぐらい有名な本です。皆さんも見たことがあるのではないでしょうか。

「20世紀にもっとも影響を与えた2大ビジネス書」にもなっている本です。一度は読んだことがある人が多いので、本を読まなくとも要約だけに目を通しておくと後々読んだことある方と話が通じるのでオススメです。

転職サイト『type』の要約が分かりやすくまとまっていると思いますので読んでみてください。

✅2、第2の習慣『終わりを思い描くことから始める』

今回取り上げたいのは、第2の習慣『終わりを思い描くことから始める』です。

一度、自分の葬儀の場をイメージしてみてほしい。そして、弔問客たちに、あなたの人生をどのように語ってほしいか、深く考えてみてほしい。
第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」は、人生におけるすべての行動を測る基準とするために、自分の人生の最後を思い描き、それを念頭において今日という一日を始めることである。
自分が目指すもの、大切にしたいものを頭の中に植え付け、そのイメージどおりになるように日々生活していれば、人生が望まない方向に進んでいってしまうことはないはずだ。
この習慣を身につけるには、「個人のミッションステートメント」を書くのが効果的だ。これは、(1)どのような人間になりたいのか(人格)、(2)何をしたいのか(貢献・功績)、そして(3)それらの土台となる価値観と原則を書く。

https://type.jp/tensyoku-knowhow/skill-up/book-summary/vol1/

ゴールから逆算して今何をすべきなのかを考える、いわゆる『逆算思考』のことです。

✅3、就活時に第2の習慣を使う

就職活動時の自己分析で第2の習慣『終わりを思い描くことから始める』を使ってみました。死ぬときのことを思い浮かべて、その時の理想の状態を達成できるように就職先を選ぶためです。

第2の習慣で出てくるようにお葬式の場を想像しました。『たくさんの人に来てもらいたい。』と考えました。当時の私は、『たくさん』のような抽象的な言葉をできるだけ具体化しなければならない使命感に駆られていました。そのため、『たくさんの人に来てもらいたい。』ではなく『有名芸能人のお葬式で使われる青山葬儀場を埋め尽くすほどの人に献花に来てもらいたい。』としました。

『そのぐらい慕われていた人物でありたい。』と思ったからです。さて、ではそのくらい慕われる職業とは何でしょうか。当時は教員に興味を持っていたため『教師は、葬式に担当していた生徒が来るほど慕われるか。』という疑問が生まれます。確かに教師であれば理想を達成できるかもしれません。それ以外の職業はどうでしょうか。

ここで、理想の状態を考えたところで職業選択にはなんの役にも立たないことに気づきます。例えば、パン屋さんではダメなのでしょうか。エンジニアではダメなのでしょうか。誰かに慕われることに職業は関係ありません。

第2の習慣を就職活動の職業選びに使うことは失敗に終わってしまいました。そもそも第2の習慣は職業選びに使うための思考ではないため、当然と言えば当然の結果かもしれません。

✅4、1年後すら分からないのに葬儀の場面を想像する意味はあるのか

職業選びに使うことはできませんでしたが、逆算して考えること自体はとても大切です。しかし、私は『7つの習慣』に出てくる葬儀場の例は好きではありません。あくまで私の個人的な意見であるため、『好きではありません』という『好みの問題』であるような表現をします。

そもそも、葬儀場を想像している時点で本人は死んでいます。死んでいたら葬儀場に何人参列したかなんて分かるわけがありません。結果が自分では分からない地点を想定してどうするのでしょうか。ひねくれている私はそう思ってしまいます。

また、1年後の状況すら正確に予測することができない現在において、死ぬ時点から逆算することがどれだけ有効なのか疑問が残ります。例えば、今日から1年前の自分が今時点の自分の状況を想像できたと思いますか。多くの方が1年前の自分には予想もしていなかった状態に今の自分がいるのではないでしょうか。良い意味でも、悪い意味でも。

1年後の自分の姿すら正確に予測できない。いわんや死ぬときの状態すら。そんな想像もできない時点から逆算をしてどうするのでしょうかと私は思ってしまいます。

✅まとめ

『7つの習慣』は名著です。一度は読んでみることをオススメします。できれば一度目は普通に読み、二度目は懐疑的な視点を持って読んでみてください。『本当にそうなの?』と思うことがあると思います。

それが見つかればラッキーです。自分の思考をより深く理解することができます。自分の思考の鏡になるような本です。

私の場合、第2の習慣『終わりを思い描くことから始める』は終わりの時点が遠すぎれば遠すぎるほど効果は薄いと考えています。

皆さんはどう思いますか。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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