うたわぬ鳥
あなたは私に降ってきて
石化した私の中心に
翠玉色の言葉を落とし
謎解きの途中で消えた
まだ夏が来たばかりなのに
あなたが降ってきて私は変わった
私の変化をあなたは喜んだ
私はあなたをもっと喜ばせたくて
私を注いで もっともっともっと
私は私を解体し続けた
カラカラと空回りして
いくつものカケラになった私は
どれも欠けていて尖り
あなたの不愉快に火をつけた
炎となったあなたの言葉は
カケラとなった歪な私を
刹那で灰にした
形をなくした私の上を
今日もその灰が漂っている
私が誘いに慣れていないことは
あなたを喜ばせたろうか
あなたの描く私でなかったことは
あなたを急速に冷やした
あなたが私に注いだのは
心ではなく 興味
私があなたに注いだのは
心だけでなく すべて
あなたが褒めてくれた声で
私は歌うのをやめた
私だけのために私が歌うとき
私はやっと
私の好きな私になれる
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いまの想いをいま書ける言葉で残す場と考えております。拙い乱文で恐縮です。時々お読みいただけますと幸いです。