つらいジム通いから気付きを得た2024年3月に出会った本
生まれてから運動と無縁な人生を歩んできた。それでも、20代中盤までは平均体重をキープしていたので問題はなかった。
20代後半から30代にかけて、仕事がクソほどに忙しくなり、気づけばプラス10kgくらい太ってしまった。ストレスである。間違いなくストレスである。くだばれ仕事。
「お前は肥満だ」と、測るたびに言ってくる体重計が憎らしい。念による新手の精神攻撃じゃないかと思う(違う)。俺の念で破壊してやろうか(できない)。
見かねた夫が、新規オープンしたスポーツジムのチラシを、そっとちらつかせてきた。約2年前のことだ。夫は運動していないと罪悪感が生じるという、信じられない気質をもつ。休みの日はよくジョギングをしている。
ジムに行きたいという気持ちをなかなか理解出来ずにいたが、複数回、そのチラシをひらひらと見せられて、「あ、これは私に痩せた方がよいと言っているのでは」と名推理をしてしまった。
そんな真実は気付きたくなかったが、仕方がない。観念してジムに行くことにした。後々のことを考えたら、運動をして健康な身体を手にいれることも悪くはない。
とはいえ冒頭に申し上げたように、運動とは無縁の人生を送ってきた私である。ジムに入会し、夫と一緒にせっせとジムに通うものの、なんとなく居心地が悪い。
筋肉ムキムキの“Perfect Body”なお兄さんが、これでもかと負荷をかける様子を見、贅肉の「ぜ」の字もないようなお姉さんが延々とランニングマシーンで走り続けるのを見、ヨガのスクールが始まるのを楽しそうに待つおばさまたちの交流を横目で見る。
筋肉も、持久力も、コミュニケーション力もない。そんなゴリゴリのインドア人間の私にはまぶしすぎる。
また、運動している間に何もできないのもつらい。そのあと、シャワーを浴びたり髪を乾かしたりしなければいけないのも面倒だ。
本を読みながら走ったり、Nintendo Switchをしながら筋トレしたり、文章を書きながら髪を乾かすことができたりすればいいのに。そんなことを夫に言ったら、ドン引きされた。その発想はなかったようだ。
それでも頑張って2年間、ジム通いを続けた。正直、気が進まない。でも、己のために行かないといけない。鬱々とした気持ちを抱え、週に2回、えっちらおっちら運動に励んだ。
が、とうとう限界が来てしまった。ジムに行くのがつらい。行くとお腹が痛くなる。
退会しようかと思ったが、私のことを肥満扱いしてくる体重計は憎たらしいし、ぎゃふんと言わせたい。そして健康な生活を得るためにも、通い続けた方がいいことは分かっている。
悩みに悩んで、意図的に「休息日をつくる」という結論に至った。月額費を考えると、なるべくジムに行く日はあったほうが良いが、それが苦痛になるのは本末転倒である。
というわけで、今日はジムをお休みし、朝からお気に入りのカフェでモーニングを食べ、パソコンを開いてのんびりとnoteを書いている。追加のカフェオレを頼んで、お腹も心もぽかぽかである。
こうしてカフェでのんびり過ごす時間はとても楽しいし、自分の気持ちを書き出してみることが、私にとっては心が落ち着く時間なんだと実感している。
苦手なことでも、ほどほどに、好きなものを最大限味わいながら、その隙間にやるくらいがちょうどいい。ジムに通い続けて約2年、そんな気持ちに辿りつけたので、ひとつの成果だと思って過ごすことにする。
何の話だ、本の話である(果たしてそうなのか)。
2024年3月に読んだマンガ
葬送のフリーレン 1~12巻
TSUTAYAレンタルで借りて読み始めたら、まんまとハマり、全巻購入に至った。こうやってすぐお金をつかってしまうからオタクはダメなんだ。いや、ダメなのは私だけか。すぐ主語を大きくするのはよろしくない。
12巻が己の琴線に触れまくってしまい、誇張でなく毎日寝る前に、何度も何度も読み返してしまう。読むたびに語彙力がなくなるので、しみじみと「良い……。」と言うことしかできなくなってきた。悲しき語彙力低下モンスター爆誕である。
ふと気づいたのだが、12巻でこんな具合なら、次巻13巻では情緒が乱れに乱れ、息ができなくなってしまう懸念すらある。来月の発売日、私は無事でいられるのだろうか。
語彙力がかろうじて生きているうちに書いた、フリーレン最新刊の感想は以下においておきます。
SPY×FAMILY 13巻
今回もぐっとくるエピソードが多いけれども、なんといっても新キャラのおじいちゃん、ジークムント・オーセン氏が良い。とぼけているけど間違いなく天才な感じで、絶対裏がある気がする。アーニャを悲しませることだけはやめてくださいね……。
ONE PIECE 108巻
くまを悲しませるのもやめてください!!過去編がつらすぎる。
将国のアルタイル 26巻
次巻が最終巻なんですか!?さみしくて泣きそう……。
でも、戦いが終わってからの新政権構築を、3巻もかけて描いてくれてありがとう……。普通、戦いの後はエピローグ的な感じを描いておわっちゃうのに……。マフムート将軍に栄光あれ……。
海が走るエンドロール 6巻
本作は本当に明言が多い。作者の方は人生何周したら、こんなまばゆい作品が書けるのだろうか。いや、そんな簡単なものではなくて、漠然とした感情をつかまえられる、素晴らしい感性があるからなんだろうな。
私は創作できる人ではないが、作中の卒業式で述べられた学長の式辞がとても良かったので記しておく。
プリンタニア・ニッポン 4巻
新刊が出るたびに好きが募っていく。ポストアポカリプス的で、人類的な存在が何かに支配されて生きている世界観なのに、そこに生まれた「プリンタニア・ニッポン」という謎のまるもち的存在が、すべてをやさしく包み込んでくれる気がする。どこか切なさすら感じる、すごいバランスのマンガ。
徐々に世界の解像度が上がってくるので、新しい情報が提供されるたびに、また1巻から読みなおしてしまう。そして、今まで分からなかった言葉や場面の意図に気付いてしまう。こういうのが大好きなんだよ~。
対ありでした。~お嬢様は格闘ゲームなんてしない~ 7巻
相変わらず、お嬢様がめちゃくちゃ格闘ゲームしたがるマンガ。主人公がペルソナ・ペインティングを身に着けたと思えば、“キレ”ちまったり、圧倒的な合気を受けて吐血したりする。お嬢様とはなんだ……?
薬屋のひとりごと 13巻
壬氏に報われて欲しいと思いつつ、でも、「そういうところだぞ」と思いもしつつ……。
2024年3月に読んでいる本
暇と退屈の倫理学
「読んだ本」がないので「読んでいる本」になった。むだなあがき。
ようやく半分くらいまで読み終わった。100ページ超えてからが本番。
8時間労働を導入したのが、アメリカの自動車王であるヘンリー・フォード氏だという学びを得た。8時間労働は長い……ぐぬぬ、フォードめ……。と思ったが、それまでは10時間以上の労働が当たり前だったということも知り、「スン」と真顔になった。
生産性向上のための8時間労働と余暇の提供により、フォーディズムは20世紀の高度経済成長のモデルとなったらしい。
来月には読み終えられるといいな……。次は『成瀬は天下を取りに行く』が控えている。
まとめる気のないまとめ
苦手だったりつらいことだったりはなかなか避けられないので、うまくバランスを取りながら生きていきたいと思いつつ、マンガと本とゲーム漬けの生活を送れたら幸せだと思いつつ、でも後者をずっと続けていくためには身体の健康も大切だということで……。
生活とは儘ならない。ううむ。
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