読書の味わい深さを知る2023年1月に出会った本
2022年11月・12月なんてなかったんだ、いいね?そんなこんなで2ヶ月飛ばして久しぶりの読書記録です。
去年の年末2ヶ月間は試験勉強と仕事とポケモンしかしてなかったんですが。ポケモンSV、とてもおもしろかった。
そして現時点で既に2月も終わりにに差し掛かっているなんて、そんな野暮なツッコミもやめよう。
時間なんてただの人間の決めたただの尺度に過ぎない。そんなものに囚われたって仕方ないじゃない(ふざけた言い訳)。
2023年1月に読んだマンガ
PPPPPP 6巻
もはやこのマンガは文学作品なのではないだろうか。前半では女子たちの想いが昇華して、後半では少年たちの思考が混沌と化している。次巻が早く読みたい。
かげきしょうじょ!! 12巻
卒業に言及されてきたりと、学生生活の終わりが見えてきて寂しさが募ってくる。てきれば卒業後も、さらさと奈良っちがスターになるまで書き続けてほしい。ふたりでベルばらやってくれ。
今回は、夏休みでさらさの過去に触れる巻。母も同じ髪質なのね。
パリピ孔明 12巻
冒頭に「サマーソニア編の流れをおさらい」を入れてくれるの大変助かる。
やっと孔明とEIKOのターン。そして見どころは間違いなくラッパー・KABE太人。いわゆる「苦肉の計」というやつです。そして東の風が吹いて激熱です。
あとカバー裏が最高。間違いなく今巻のベストショット。
ミステリと言う勿れ 12巻
風呂光さんの依頼で不審な事故死の謎を追う整くん。『ミステリーと言う勿れ』は毎回、印象的なシーンがあるけれど、今回は「初心を忘れない」の話が心に残った気がする。確かに成長すれば大事なことは変わっていくもんな。
あと、遠くにいても隣に並んでる整くんとライカさんのシーンがめちゃくちゃ良い。
来世は他人が良い 7巻
表紙怖いです。目をひん剥いてる感じが。
そしたら本編もなかなか怖かった。こんな主人公の追い詰め方ある?それでいて危機を乗り越えた主人公の最後のセリフが無駄に冷静で、こういうところが本当に良い。
あおのたつき 10巻
不浄の傀儡師さん、こわい。これからも主人公のあおに絶対構ってくるやつじゃん……。
番外編の「亭主面してくる男の話」は現代にも通じるものがありそうだ。何様なやつな。
2023年1月に読んだ本
傲慢と善良
ストーカー被害にあっていた婚約者が突然失踪し、その居場所を探すために彼女の「過去」を知る人を主人公が訪ねていくミステリー作品。
上記の引用は、そのなかで結婚相談所を開く女性が話した言葉で、「傲慢と善良」という相反する性質が内在し得る、現代の日本人の生きづらさを的確に表現している。このように心がヒリつく言葉は他にも要所要所に現れていて、いっそホラーのようでもある。
一方で本作は、最高の恋愛小説でもある。多くの人に読まれる理由がわかる、味わい深い1冊。
すべて真夜中の恋人たち
「プロフェッショナル 仕事の流儀」で校正者・大西寿男さんに密着していて、その仕事の誠実さと向き合い方にすごく心を打たれた。
校正って究極の裏方なのに、本を作る上ではなくてはならない。そして孤独に書き続ける作家を支える存在でもあるように感じた。
そしてふと、家に『すべて真夜中の恋人たち』があるのを思い出して、読んでみることにした。主人公が校正者なのである。人付き合いが苦手で、黙々と家で校正の仕事と向き合う主人公が、年上の男性に恋をして、自分の感情と向き合っていく物語。
20代中盤のころに購入した本だが、主人公にあまり感情移入できず最後まで読めていなかった。
今思えば、20代の、目の前のことに夢中になって全速力で駆け抜けているタイミングでは、読むのが難しかったのかも知れない。
自分が無敵でも最強でもないことに気付いて、なんとなくこれからの行末や限界が見えながらも、毎日同じことを繰り返して、心なしか閉塞感を感じる。そんな気持ちが、この作品の主人公と少しリンクするような。
言葉がすごく丁寧に綴られていて、大西さんの仕事を見つめたあと、じっくり時間をかけて読むのにふさわしい1冊でした。
全米批評家協会賞の候補に認められたのも納得です。
まとめる気のないまとめ
年末のバタバタを乗り越え、引き続き忙しいタイミングではあるけれど、久しぶりに読書の楽しさを味わった1月でした。
あと、やっぱり感想や気持ちを言語化するのは面白い。その時々の気付きをきちんと自覚して、記憶しておいて、そして表現できるような自分でありたいものである。
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