【雑想コラム】出羽守と日本人
「出羽守」というネット用語がある。主に海外在住者が外国を礼賛し、返す刀で日本をdisる行為で、兵法三十六計の「指桑罵かい」の一種である。
読者は反発するだろうが、出羽守は紛れもない日本の伝統文化である。
出羽守の歴史は意外と古く、江戸時代にまでさかのぼる。
江戸期の儒者は、漢籍に書かれた唐国(中国)を理想とし、海の向こうの唐国は聖人君子の多い素晴らしい国であると理想化した。
人間の想像力は偉大である。実際に海外に出なくても、相手を理想化する事によって出羽守になれるのだから。