【経営者】銀行との信頼関係は、どのようにつくればいい?
こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
経営者にとって、お客様、取引先と同じぐらい大切な相手に、銀行をはじめとする金融機関の担当者がいます。
会社を立ち上げるときはもちろん、あらたなビジネスや事業を広げるときの融資や資金繰りなど、さまざまなシーンでかかわってくる会社経営における重要なパートナーです。
そんな大切なパートナーとの信頼関係は、どのように築いていけばいいのでしょうか? 理想的な関係性はどのようなものなのでしょうか?
自らも140億円の負債から自立再生を成し遂げ、1500社以上の中小零細企業の社長を救ってきた経営アドバイザーとして知られる三條慶八さんは、新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』の中で、銀行との信頼関係の築き方について詳しく解説しています。今回は、その該当箇所を全文公開します。
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担当者との人間関係づくりからスタート
銀行といい関係を結ぶ基本は、担当者との人間関係をつくることです。
たとえば、たいした用事がなくても、ふらっと銀行に立ち寄りましょう。そして、10分でも雑談をして帰れば、お互いに親しくなっていきます。
共通の趣味の話題などができるようになれば、しめたものです。こうした雑談の中から、いろいろと有益な情報が得られます。
また、担当者からお願い事をされることもあるでしょう。
今月、キャンペーンの定期預金のノルマが達成できない、といったことです。そんなときにちょっとした金額を工面して助けてあげると、個人的に恩を売ることができます。売れる恩は売っておくに限ります。
こちらから積極的に関係性を構築する
かつては、銀行と言えば、取り引き先の会社のことをよく調べて親身になって相談に乗ってくれたものです。
しかし、今はそんな時代ではありません。うわべだけの付き合いになることが多くなっています。だからこそ、なるべく担当者と仲良くなっておくことが必要です。
昔と違って銀行はリストラでかなり人が減っています。信用金庫では昔は取引先を回って集金をしたりしていましたが、もう人がいないので、そんなことはしなくなりました。銀行との関係性を深めるには、受動的ではなく、能動的に接していきたいものです。
ゼロ金利政策が終わり、銀行は預金を集め出しています。
私が140億円もの借金できた理由
「140億円もお金をよく借りられましたね」と言われることがありますが、簡単に借りられたのではなく、日ごろの信用の積み重ねによるものです。
不動産賃貸業を中心に商売をしていましたから、資金調達は大切でした。だからこそ、銀行との関係性を大切に考えていました。
私はアポなしで銀行に立ち寄って、担当者がいないときは名刺を置いていくようにしています。
そうすれば、必ず電話がかかってきます。この一本の電話のやりとりが人間関係をよくします。相手は営業マンですから、お客様が自分を訪ねてくれるのはうれしいはずです。
私の会社の応接間には、毎日どこかの銀行員が寄ってくれていました。コーヒー・紅茶・お茶・ケーキ・和菓子・新聞・雑誌も置いて、ゆっくり休んでもらえるようにしていました。その憩いの時間にいろいろな話をしていました。
私からお願い事をしないように聞き役に徹していました。銀行員が困っていることなどを聞いたりして、なるべくそれに応えるようにしていました。
だから、要らないお金もたくさん借入しました。
その関係があったからこそ、阪神淡路大震災のときには、いろいろと助けてくれました。大震災後には銀行が大変な時期を迎え、どんどんと破綻し、合併されていきました。そのあおりを受けて、銀行員もかなり冷や飯を食わされました。
なぜなら対等合併と言いながら、絶対に対等合併はありませんから、合併されたところで働いていた銀行員は窓際に行かされていました。
私が取引していた銀行は11行ありましたが、そのままの名前で残ったのは1行だけで、ほとんどが合併されてしまいました。
だからこそ、私の会社は窮地に陥りました。
阪神淡路大震災で大きな被害を受けた私が、自立再生を志す中で助けてくれたのは、銀行員が必死になってくれたところが多かったからです。
特に、合併され、整理部門に行かされた人が、再生時に自分の人生も心配だろうと思う中、私のために(昔お世話になったからと言って)動いて助けてくれたときは、本当にありがたく涙が出ました。
また、最終的に、メインの信用金庫は、最後まで支援してくれました。そして、その担当者には、ルビコン川を一緒に渡ると言っていただきました。
そんな多くの銀行員の助けがあったから、再生も果たせたわけです。
だから、銀行との関係性は大切にしておくべきだ、といつも思います。
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いかがでしたか?
今回紹介した新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』の著者・三條慶八さんは言います。
「失敗する社長ほど、この基本を軽視する」
そもそも経営の基本を知らない社長もいれば、知っているふりをしている社長、知っていても実践していない社長が失敗したり、再生できないと言います。
同書では、中小零細企業の社長なら絶対知っておきたい101の項目に対して、自らも140億円の負債から自立再生を成し遂げ、1500社以上の中小零細企業の社長を救ってきた経営アドバイザーとして培った経験・知識・知恵・テクニックから導き出した全ノウハウを【Q&A形式】でズバリ答えています。
どんなに厳しい状況でも、中小企業の経営者が生き残るために必要不可欠な「経営の極意」を厳選して詰め込んだ新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』は、好評発売中です。興味のある方はチェックしてみてください。
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