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【会社経営】資金繰り表は、税理士につくってもらったほうがいい?

こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
 
会社経営にとって資金繰りは、会社を大きくするにも、守るにしても、重要な業務です。そのキャッシュフローを考えるうえで重要になってくるのが資金繰り表です。資金繰り表があるからこそ、会社の安定と成長があるわけです。
 
では、その資金繰り表は、誰がつくるのがいいでしょう。やはり、お金に詳しい税理士につくってもらうのがいいのでしょうか?
 
自らも140億円の負債から自立再生を成し遂げ、1500社以上の中小零細企業の社長を救ってきた経営アドバイザーとして知られる三條慶八さんは、新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』の中で、「資金繰り表は、誰がつくるべきか?」ついて詳しく解説しています。今回は、その該当箇所を全文公開します。

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約束を必ず守る

 銀行との関係を良くするためには、約束したことを必ず守ることが大切です。
 銀行との関係で一番大切なのは、なんと言ってもお金です。引き落としの期日には、きちんとお金が落ちるようにしてください。
「当たり前じゃないか」と思うかもしれませんが、「忘れていた」「前日にあるはずの入金が遅れた」ということがよく起こるのです。
 こういうことが一度でもあると、いい加減な会社だと思われます。本当に払えなければ、ブラックリストに載ってしまいます。
 これは銀行に限ったことではなく、友人関係でも同様ですね。たとえ少額でも、貸したお金を約束の日に返さないような人に対しては、「あいつは信用できない」という気持ちが湧くでしょう。それが二度、三度と重なると、「もう絶対に貸さない」となるものです。

資金繰り表は、誰がつくるべきか?

 銀行から資金繰り表、利益計画などの書類の提出を求められたら、すぐに対応しましょう。打てば響くように提出すれば、担当者も気持ちがいいはずです。逆にグズグズと時間がかかったり、違う内容のものを出したりすると、「大丈夫か?」と思われてしまいます。
 資金繰り表には2通りあります。社長自らがつくるものと、税理士がつくるものです。
 私は、資金繰り表は社長が自分でつくることをおすすめしています。
 たとえ書式が拙くても、間違いがあってもいいのです。
 自分で考えてつくった書類には、思いがこもっているものです。そして、自分でつくったものですから、何を質問されてもきちんと答えられるはずです。
 一方、税理士にお任せでつくらせた書類は、見栄えはきれいかもしれませんが、内容に思い入れはありません。質問をされてもよくわからずタジタジになって、最後には「税理士に聞いてください」となってしまいます。これでは、銀行側もこの社長は資金繰りのことはわかっていないと評価を落とします。
 手作りの資金繰り表を担当者と読み合わせて、間違いがあれば一緒に修正していく関係がベストと言えます。
 毎回つくるのは、さすがに大変です。自分で作れるようになっておいてください。そうすれば、経理や税理士に頼んでも、きちんと内容が理解できるはずです。

借入一覧表作成のすすめ

 銀行からお金を借りて、返済が進んでいきます。ただ、資金繰りが厳しくなると、資金調達をすることになります。
 その際、当初借りていたお金、借入した年月、現在の残高、そして、保証協会付きか、プロパー融資かも色分けし、担保をとられているなら、どこの物件を担保に入れているかを備考に記入します。
 これが借入の一覧表です。
 それを見ていると、返済が進んでいる借入があるでしょう。そういう借入は、再度リセットして当初の金額で借り直すことも可能なので、交渉の余地があります。
 そういう意味でも、借入の一覧表を作成することをおすすめしますし、大切なことだと思います。
 かつて、私は140億円借りていました。
 私は、毎日その表を見て、資金繰りと照らし合わせながら、資金調達の戦略を考えていました。そして、銀行交渉のやり方をシミュレーションして臨みました。

銀行は社長の評判を気にする

 銀行は町に出て、取引先の会社や社長の評判をヒアリングしています。
「あの社長は大した人だ」
「あの社長は信頼できる」
「あの社長は儲けるだけでなく、町のことも考えてくれている」
「あの社長は真面目な人だ」
「あの会社の社員は礼儀正しい」
 など、いい噂が聞ければ、安心して付き合ってくれるでしょう。
 逆に、
「あの社長は自分の儲けしか考えていない」
「あの社長は支払いのときに値切るから取引先が泣いている」
「外注の職人が長続きしない」
「あの社長は評判悪い」
 などネガティブな評判が多いと評価を落とします。
 どこで見られているかわからないと思って、品行方正に行動するようにしたいものです。
 銀行は社長の人物評価をして記録に残していると思ってください。

【著者プロフィール】
三條慶八(さんじょう・けいや)
1960年、神戸市生まれ。“会社と家族を守る"経営アドバイザー。株式会社Jライフサポート代表取締役。負債140億円を背負った会社を自らの力で再生し、完全復活させた経験に基づき、悩める中小企業経営者に真の会社経営、会社再生法を伝授している。机上の空論ではなく、自らの体験から得た実践的な手法は多くの経営者から信頼を得ており、特に対金融機関との交渉法が、多くの顧客から評価されている。「もっと早く出会いたかった」「今すぐ指導してもらいたい」などの声が全国から寄せられている。これまで1500社以上の社長を救ってきた。中小企業経営者とともに、最後まであきらめることなく懸命に闘う姿勢が共感を得ている。今の中小企業制度では、失敗すると再チャレンジできない現状がある。そんな中小企業の再チャレンジ制度を改革するのが人生のミッション。

いかがでしたか?
 
今回紹介した新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』の著者・三條慶八さんは言います。
 
「失敗する社長ほど、この基本を軽視する」
 
そもそも経営の基本を知らない社長もいれば、知っているふりをしている社長、知っていても実践していない社長が失敗したり、再生できないと言います。
 
同書では、中小零細企業の社長なら絶対知っておきたい101の項目に対して、自らも140億円の負債から自立再生を成し遂げ、1500社以上の中小零細企業の社長を救ってきた経営アドバイザーとして培った経験・知識・知恵・テクニックから導き出した全ノウハウを【Q&A形式】でズバリ答えています。
 
どんなに厳しい状況でも、中小企業の経営者が生き残るために必要不可欠な「経営の極意」を厳選して詰め込んだ新刊『1500社の社長を救った虎の巻 経営の極意』は、好評発売中です。興味のある方はチェックしてみてください。

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