読書を通じて、自分の心の声を言語化する
こんにちは。
フォレスト出版編集部の森上です。
せっかく読書したならば、本から得た知識や知恵、スキルは記憶にとどめておきたいものです。その記憶のとどめ方は人それぞれかと思いますが、その1つに「抜き書き」しておくという手法があるでしょう。
スマホのメモ機能やブログ(note)、SNS等、媒体はいろいろありますが、この「抜き書き」というアウトプットが、思わぬ効用をもたらせてくれるようです。
これまでに4800冊超を読破し、Instagramでも人気の読書案内人として知られ、Voicyのパーソナリティもしている、人気の読書系インフルエンサーの「名もなき読書家」さんは、「抜き書き」は自分の心の声を言語化している、といいます。
今回は、名もなき読書家さんの新刊『失敗しない読書術』の中から、その該当箇所を一部編集して全文公開します。
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私はこれまでに4800冊以上の本を読んで、自分のキーワードやテーマに合致したフレーズを、合計で「4万以上」も抜き書きしてきました。このお金では買うことができない大切な宝物を、1年ぐらいかけて全部見直してみました。
たとえば、ファッションが大好きな人がショッピングに行って、お店で気に入った服を片っ端から爆買いしたとします。それを何度も繰り返して、ある日、ふとクローゼットを開けてみると、中には白と黒の服しかなかった。そこで初めて気づくわけです。「自分はモノトーンが好きなんだ」と。
本の抜き書きも同じで、4万フレーズをじっくり俯瞰して見たことで、初めて自分の傾向がわかりました。なんと、この「自分の心の声が言語化されているフレーズ」が半数以上を占めていたのです。
私のこれまでの人生は、「認められたいのに認められない」ことばかりでした。本をたくさん読むので、周囲から〝意識高い系〞と小バカにされたり、冷ややかな目で見られることも多く、でもそういう人たちを黙らせるような〝圧倒的な実力〞を持ち合わせていませんでした。そんな自分にあったのは、仕事で培った「めちゃくちゃ感度の高いアンテナ」のみ。
だからきっと、読書で「自分を認めてくれるような文章」をたくさん集めることで、心を満たしてきたんだと思います。「このアンテナがあったから、ここまで生きてこられた」と言い換えてもいいかもしれません。
以前、テレビ東京の「家、ついて行ってイイですか?」という番組に、ディズニーランドが大好きという人が出ていて、次のように言っていました。
「人間社会は陰口を言われたり、約束を破られたり、とにかく生きづらい。でも、ミッキーはドタキャンしないし、バカとか言わないし、全部を包み込んでくれる感じがするから好きなんです」
本もミッキーマウスと同じです。そばにいて守ってくれて、いつでも寄り添ってくれる。絶対に裏切らないし、牙を剥くこともありません。心の拠り所として、つらいときに支えてくれる圧倒的な味方です。「友達がいないから、本が友達です」と自虐的に言ったりしますが、本ほど素敵な友達なんていないと思います。
・自分の気持ちなんて、誰にも理解してもらえないと思っている人。
・誰からも必要とされていないように感じている人。
・どこにも居場所がない人。
・人から期待されている自分になれない人。
・将来の夢もやりたいことも何も見つからない人。
・自分が世の中からいなくなっても誰も悲しまないと思っている人。
・会社の出世コースから外されてしまった人。
・反逆者として虐げられている人。
・就職活動でお祈りメールをいっぱいもらっている人。
・王道ではなくいつも隙間で生きている人。
・道の真ん中を真っ直ぐ歩けずに側溝の溝にハマっている人。
・アイデアを鼻で笑われている人。
・好意を持った相手に一度も受け入れられたことがない人。
・飲み会に行っても誰からも話しかけられずに置き物状態になっている人。
・ 友達の誕生日には必ずメールを送っているのに、自分の誕生日には誰からもメールがこない人。
・学校の同級生や会社の同僚とまったく話が合わない人。
・世の中に自分の味方なんて一人もいないと思っている人。
・今までの人生で人に自慢できるようなことは何一つ成し遂げていない人。
・周囲の人が当たり前のようにできることが当たり前にできない人。
・自分のことを社会不適合者だと思っている人。
・みんなの輪の中にうまく入れないタイプの人。
・集団生活がことごとく苦手な人。
・最も嫌いな四字熟語が「社員旅行」の人。
・人と一緒に過ごすとペースが乱れて疲れてしまう人。
・何者にもなれない自分に強いコンプレックスを感じている人。
・誰にも言えない辛い過去がある人。
・癒えることのない痛みを抱えている人。
・自分に配られた人生のカードが悪すぎてため息をついている人。
・今までに「人生を終わらせたい」と思ったことがある人。
・大人になったらできると思っていたことが何一つできていない人。
・いつもいつも負の感情を抱えている自分にうんざりしている人。
・時代の波に乗り遅れてついていけない人。
・何をやっても中途半端な人。
・自分は地球上で最も底辺の人間だと思っている人。
もしあなたがどれかに該当しているなら、ぜひ本の中から〝心の声〞を見つけ出すアンテナを強化してほしいのです。
人生にはたまたま目に留まったその一文で、救われることがあります。毎日を生きるのが少しラクになることがあります。あまりにも自分の深いところをピンポイントに刺激されて、涙が滲むことがあります。今のあなたを認めてくれる文章=「いいね」をたくさん集めることで、どうか心を満たしてください。
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いかがでしたか?
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▼名もなき読書家さんの新刊『失敗しない読書術』の「はじめに」「目次」の全文が読めます。
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